憲法9条改正~石破氏が「党の案に従う」その真意とは?

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2/28(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

憲法改正の条文案をまとめる自民党
7:18~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

石破茂 元幹事長

平成30年度予算案についての衆院予算委員会に臨む自民党の石破茂元幹事長=2018年2月26日午後、国会・衆院第1委員室

憲法改正案について党の決定に従う意向の石破氏

自民党の石破元幹事長は、憲法に自衛隊の根拠を明記する改正に関し、戦力の不保持と交戦権の否認を定めた9条2項を維持する安倍総理大臣の提案で、党の憲法改正案が決定すれば従う考えを表明した。石破氏は昨日記者団に「党の案に従わなかったら離党だ。離党する気は無い」と述べた。

自民党は来月3月25日の党大会までに憲法改正の条文案をまとめようということで、今日も会合が開かれますが、安倍総理は戦争放棄の9条の1項、それから戦力の保持しない、国の交戦権は認めないという9条の2項、ここはそのまま残して、新たな条項に自衛隊に関する規定を儲けようということを提案していますが、自民党の石破元幹事長は自民党に提出した試案の中では9条2項は削除して「陸・海・空自衛隊を保持する」とし、当初自民党の草案であった「国防軍」という名称にはこだわらないとしています。

昨日、石破元幹事長は「9条2項を維持するという安倍総理の提案で自民党の憲法改正案が決定した場合にはそれには従う。党の案に従わなかったら離党だ。離党する気は無い」と述べています。ただ9条改正は9月の自民党総裁選挙の争点になるという認識を重ねて表明しまして、2項維持で党の案が取りまとめられた後で、自分が総裁になったら改めて議論し直そうと、こういう考えも示しています。

総裁選に臨む石破氏~総裁になれば憲法改正について改めて議論する考えか

高嶋)この石破さんの真意はどこにありますか?

鈴木)基本的には絶対にここは譲れないところだと思うのですね。突っ張って突っ張ってということもできるのですが、とりあえず自分が自民党の総裁選に出て、そして総裁になったらここも見直すよと、こういうことなのでしょうね。
石破さんは「ここは賛成・反対」「良い・悪い」ということをはっきりとするところがありますが、党とは何なのか、自民党に属するとは何なのか、党議とは何なのかみたいな、そういう筋を割と通すところもある。
これは自分が1回離党して戻って来たという経緯があるので、その辺の筋を通すところがある。今回もこれを聞いていると、党できっちり組織決定するのであれば、今は自分の立場はこうだからそれに従うことは従うのだと。
ただそれで何も言わないかというと、自分は総裁選に出てそこで総裁になったらもう1回提起すると。これは石破さんなりの筋の通し方だと思います。
でもこれによって決定的に分かったのは、総裁選に出て、徹底的に安倍さんとは考え方が違うということを表明したのと同じじゃないですか。だからそういう意味ではすっきりしたなと。議論することは悪いことではないので。

高嶋)確かに9条1項・2項があって、3項に自衛隊を認めるというのは明らかに矛盾するわけですよね。戦力の不保持とか放棄とか言っておきながら、じゃあ自衛隊は戦力ではないのかみたいな、子供でも感じる矛盾が常にあるわけじゃないですか。

鈴木)だからそれを議論してくれることによって、これ最後は国民投票なのですから、国民が考えるきっかけはこの議論によって作ってくれるわけなので。

高嶋)石破さんはこれでやはり最初で最後のチャンスですかね?

鈴木)ラストチャンスくらいのつもりでやっていると思いますよ。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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