ポスト2020年の厳しい時代に向けて安倍政権のすべきこととは?

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12月27日(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

アベノミクスの現在と、ポスト2020年に向けた自民党内若手議員らの不安
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

ポスト2020年の厳しい時代に向けて安倍政権のすべきこととは?

閣議に臨む安倍首相ら 提供:産経新聞

 

安倍政権発足5年~「第三の矢」はどこへ行った?

安倍政権が最初に提唱した「三本の矢」政策とアベノミクスの現状。そして東京オリンピック後、ポスト2020年に向けて安倍政権が進むべき次のステップは何なのだろうか。

高嶋)政権発足5年という節目を迎えました。その安倍さんに対して最近多く聞かれることがアベノミクスに対する危うさなんですよね。それに対して、安倍さんは正直に語ってないじゃないかという声もありますが、鈴木さんはどういう見解ですか。

鈴木)今更のように思い出すのは、最初の三本の矢ですね。これは非常にインパクトのあるネーミングでもありました。第一の矢、金融政策です。これはもう上手くいった。

高嶋)マイナス金利まで行っちゃいました。

鈴木)第二の矢、財政の投資を増やして盛り上げていく。そして第三の矢はここまでは行政・政府がやりましたから後は民間の力で頑張っていって下さいって言って、財政が緩んでいくのを引き締めていく。

高嶋)規制緩和とかね。

鈴木)そういうもので後は民間にお任せしますと。第二までは上手く行ったけれど、第三の規制緩和のそこのところが中々上手くいかないという段階で、そこから第三の矢がどこに行っちゃったのという感じのままが続いている。多くの人がそういう見方をしているわけです。

ポスト2020年に向けて積もる不安、夢を語る安倍総理と現実を見ざるを得ない小泉進次郎議員

高嶋)先のことを考えると恐ろしくなるという人もいて、自民党内でも若手の小泉進次郎さんなんかは、ポスト2020年。東京オリンピックまでは何とか行くけれど、その後の日本の経済がどうなっていくのか心配な要素が多いというニュアンスのことを言います。

鈴木)仰る通りで、2020年、お祭りの後といった表現でいいのかな。つまりオリンピックまでは何とかもつけれど、少子高齢化もストップがかかるような傾向になっていない。不動産もそれ以降はバブルがはじけるのではと言われています。高齢者の問題も深刻です。つまりポスト2020年。2020年が終わった後には大変な時代になるのだと。

政治が正直に大変な時代になりますよということを、言われると国民は嫌ですよね。でもそこを言って向き合って、何をすべきか考えていく。そういうこと政治が今正直にやらないといけない。

進次郎さんたちは彼らの時代というのは、その一番厳しい時代の中心人物になります。だからそこをいまいろいろな政策を勉強してる。安倍さんはその厳しさを正直に語るというよりは夢を語る人ですよね。高度成長はこれからもあるんじゃないか、やっていかなきゃいけない。夢を語ることも目標を掲げることも大事なんですよ政治では。大事なんだけど、本当にそうなのかということですね。

高嶋)莫大な借金はあるけれども、アベノミクスで成長力を回復して、それによって借金も孫子の代の受け継がせるんじゃなくて、返せるみたいなことを仰るじゃないですか。そんなことはありえないっていう人の方が多いわけですね。

安倍政権が進むべき次のステップとは

鈴木)そうですね。真剣に現実と向き合って、厳しい時代になるんじゃないかという前提で国会の議論なり政策をやっていく。これが安倍さん5年間、ここまでの評価というよりもここから先、やるべきことはそこなんじゃないかと思いますね。

高嶋)今日の新聞なんかには人手不足倒産とかね。だけどこれは詳しく言えばいわゆるアルバイトさんとか臨時雇用の人の時給が上がっているのだけれど、それに対しての応募者が少なくなっているという話ですからね。なんかこう中小企業も良くなったっていうような話ではないんですよね。

鈴木)最後にもう一言だけ言うと、安倍さんは支持率が高いわけです。支持率が高ければやれるじゃないですか、厳しいことも。だから、そういう風な次のステップにいって欲しいと私は個人的にですけど思いますね。

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