日本酒ブームを疑え! 増田晶文さんに聞く本当の日本酒とは

高嶋)年末年始、忘年会、新年会に欠かせないお酒。中でも、私が特に大好きな日本酒のお話です。日本酒にまつわる漫画「いっぽん! しあわせの日本酒」の原作や、著書「うまい日本酒をつくる人たち」などがある作家の増田晶文(ますだ・まさふみ)さんにお話を伺います。今、日本酒のグレードが上がり過ぎて、料理が負けちゃう気がしているんですが、いかがですか?

増田)色んな識者の方にも聞きましたが、日本酒の歴史の中で、醸造・発酵の技術は今が最高だというのは間違いありません。おそらく毎年更新しているかもしれません。

高嶋)最近は若い女性の間にも、日本酒が人気ですね。

増田)ここ3、4年は香って、甘くて、酸っぱい、この3つの要素の日本酒がトレンドになっています。さらに、腕がいいとキレも出てくるんですが、技術がないと、こういった今流行のお酒は後味が残って、料理の邪魔になってしまう。

高嶋)増田さんの本によりますと、「酒屋万流(さかや・ばんりゅう)」という言葉があるようですね?

増田)日本酒は多様性が魅力。甘いお酒や香るお酒だけでなく、辛い酒、にがい酒も含めて、色んな酒がそれぞれ個性を発揮するところ。言わば、蔵ごとの個性、文化が競い合う事。トレンドに頼っているようでは、本来の多様性が失われつつある。

高嶋)今年、居酒屋に入ると、「獺祭入りました」という張り紙とかがあって、流行りましたね。

増田)山口の「獺祭(だっさい)」と 本の中で、取り上げさせていただいた秋田の「新政(あらまさ)」はスターのお酒。どちらも改革に次ぐ改革に挑んでいる蔵ですね。

高嶋)私の父親が松本出身なんですが、増田さんのオススメが創業明治21年の老舗、長野県松本市の大信州酒造の「大信州」。「大信州」は東京で買えますか?

増田)渋谷なら、東急フードショーに置いていますし、新宿なら伊勢丹などにも置いております。《※味わい(増田さんの著書「うまい日本酒をつくる人たち」から)》
「大信州の大吟醸クラスは、口に含むと、薫りと五味が圧縮され、球体となって、するすると回る。その球体が凄まじい弾力を秘めている。ところが、数秒後には、すーっと伸びやかに溶け、見事に舌の上で広がっていく。しかも大信州はキレがいい。濃厚な余韻が残らず、うまさの記憶がふんわり漂う。酸がまた秀逸で、芳醇な味を裏支えしており、合わせる料理は和洋を問わない」。

高嶋)この赤いお酒は?

増田)京都府の向井酒造の「伊根満開(いねまんかい)」。駐日大使時代のキャロライン・ケネディさんがお忍びで蔵に立ち寄ってまで、購入したという天下無双の変化球とも言える日本酒。
古代米を原料にした、ロゼのように、美しい朱色の日本酒。おそらく、日本でいちばん海に近く(伊根湾から歩いて1、2分)、おそらく一番小さな蔵。女杜氏、向井久仁子さん入魂のお酒です。フレンチとか洋食にも合うんですが、刺身、煮魚を食べると旨い。

高嶋)今朝のやじうま好奇心は著書「うまい日本酒をつくる人たち」をお書きになられた作家の増田晶文さんに日本酒について、伺いました。ありがとうございました。

うまい日本酒をつくる人たち 酒屋万流 増田 晶文

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12月22日(金)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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