小池都知事~市場移転問題「文章を残していないのはAIだから」とは?【高嶋ひでたけのあさラジ!】

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8/14(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

情報を検証して情報開示するべき
6:32~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

小池百合子

定例会見に臨む、東京都の小池百合子知事=2017年8月10日午後、都庁 写真提供:産経新聞社

情報公開を最優先に進めることが自民党との違いだったはず

定例会見で「情報公開していない」と痛いところを突かれた小池都知事。それに対して「AIだから検証できない」と回答。そのAIとは一体何なのでしょうか。須田慎一郎さんに伺います。

高嶋)東京都知事の小池百合子さんは当初、情報公開が自分の都知事としての命と言っていました。テレビカメラを入れ、会議の内容は逐一報告すると。ところがこの間の木曜日の定例会見で、例の築地は残す、豊洲は活かすといった市場移転問題を巡って外部の顧問などから意見を聞き、基本方針を発表。それを受けて記者が「記録がないことは情報公開の原則に反するのではないか?」と質問したら、小池さんは「それはAIだからです。人工知能とは政策決定者である私が決めたということです。回想録に残すことはできるとは思うが、最後の決定は文書として残していません」と回答しました。

須田)言っている意味がさっぱり分かりませんね。そもそも記録とは、豊洲開発について財源や運営費などを検討したものを指しています。毎日新聞が情報公開請求で、東京都のそういった議事録を全文出してくれということを請求した記録が一切ありませんということになってしまいました。都民ファーストの会や小池都知事が誕生するにあたって、情報公開を最優先に進めることが自民党との違いだったはずなのに、それに対する答えがこれですから、一体この人は何を言っているのかと。

高嶋)政府や財務省などと似てきたじゃないですか。

須田)そうですよね。AIって一体何かということで。これは私流の推理ですが、AIは自己学習機能がついていて、どんどん判断能力が進歩していきますよね。例えばなぜAという問いでBという答えが出たのか、その途中の過程が検証できないのがAIの特徴です。

高嶋)なんとなく分かります。将棋のAIを作り上げた人が、どういうわけで強くなったのか自分でも分からないと言っていました。

須田)小池さんはそのことを言いたいのかなと。とはいっても、ちゃんと納税者や有権者に分かるように説明して情報公開するのが筋じゃないですか。

高嶋)第一に小池さんらしくないですよ。東京大改革、情報公開が一丁目一番地と言っていたのに。

須田)しかも数千億円の都民の税金を使っているわけですから。「検証できないAIです」といわれたら「ふざけるな!」ってなりますよ。


検証して情報を開示するべき

高嶋)築地と豊洲については数々の批判もあります。この間、夏休みの企画で親子連れの方々が豊洲市場の見学会するというものがありまして、今度また土曜日にもやりますとニュースでやっていましたが。みんなニュースで地下空間だけを見ていたので「こんなに立派な建物だったとは思いませんでした」や「豊洲でいいじゃないですか?」とみんなが言います。皮肉っぽいですが、築地の場外で火事があり、いろいろ比べて取り上げると「豊洲でいいのにね」というようにだんだんなってきている。これはどうしたらいいのでしょうか?

須田)そこはきちんと情報を検証して、調べ直して、開示するべきだと思います。地下空間がなぜできてしまったのかが全く検証できていません。同じことの繰り返しになりますよ。

高嶋)いずれにしても外部の顧問、どういう人がどんなことを言って、こんな議論を得て結論に至ったというのを、小池さんは公開するのが筋です。そこに蓋をしたら小池さんが小池さんでなくなるじゃないですか。腹の中で応援していた気持ちが冷める人がけっこういると思いますよ。やっぱり権力を握るとこうなってしまうのでしょうか。

須田)そうなって欲しくないですけどね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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