懸賞金獲得額3位の623万円。萩野公介にもドカーンと胸を出せる!?大相撲前頭筆頭・御嶽海久司(24歳)スポーツ人間模様

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今場所、12日目までの懸賞金の獲得3位の御嶽海。2日目、日馬富士、3日目に鶴竜を破った連続金星で、獲得額は平幕ながら約623万円となります。

御嶽海

初金星を挙げ、笑顔で懸賞金を手にする御嶽海=両国国技館 写真提供:共同通信社

その中には地元、長野の銀行や温泉旅館からも提供されています。37年間、長野県出身の関取は不在でした。また、平成に入って関取を出していない都道府県は、長野県だけ。それを御嶽海が2015年名古屋場所で新十両になったことで、ストップして長野を救い、故郷の声援を一身に浴びているのです。

生まれ育った、木曽郡上松町(あげまつまち)は人口が約4600人。小学校1年の時、近くで開催された相撲大会に出場したことが、人生のターニングポイントになりました。ただし、勝ったのではなく、自分より小さな体の相手に敗れたことで、闘争心に火が付いたといわれます。負けた悔しさから、連日、自宅の庭で400回のしこを踏んだそうです。基本中の基本をしっかり身に着けたことが、現在も御嶽海の財産になっています。

高校時代から注目の力士で、各親方もスカウトに走ったそう。本人もその気でした。しかし、部屋を見学すると、その迫力に圧倒され、厳しさに舌を巻くことがしばしば。東洋大4年時、学生横綱、アマチュア横綱になったものの、プロの力士になる気持ちは全くなく、卒業後は和歌山県庁への就職も内定していました。

でも、むざむざと逸材を埋もれさせるのは忍びない。そこで乗り出したのが出羽海親方(元幕内小城ノ花)でした。14年2月、部屋を継承。かつての名門も、この頃は活躍力士がいない。「部屋の再興にぜひ、力を貸してほしい」と説得を続けて、15年2月に入門。初の直弟子です。

3月の初場所、幕下付出デビューを果たす際、自身は、本名の大道(おおみち)をしこ名とすることを熱望。ところが、先輩力士がすでに大道(現小野川親方)を名乗っていたため、故郷の長野県にある御嶽山に出羽の海部屋の海をつけた御嶽海となった。

リオデジャネイロオリンピック、400メートル個人メドレーの金メダリスト、萩野公介とは同じ東洋大出身で非常に気が合う。初場所後、「飯を食わせる」と約束しています。懸賞金をたくさん獲得していることから、

「ドカーンと胸を出せる」

と御嶽海はニッコリ。胸を出すとは、相撲界の符丁で、おごるという意味です。

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1月20日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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