死というもの【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第123回

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わたしたち人間は生まれたときから、死という種子を体内に抱えている果実のようなものです。いつも一緒にいるので、つい死について無関心になっているのではないでしょうか。愛する人の死や自分の大病に遭い、初めて自分のなかに抱えていた死について、愕然と考え始めるのがわたしたち普通の人間なのでしょう。

瀬戸内寂聴

瀬戸内寂聴プロフィール

撮影:斉藤ユーリ


出典:『生きる言葉 あなたへ』光文社文庫

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