新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

GV-E400系気動車・普通列車、羽越本線・京ケ瀬~新津間

新型のGV-E400系気動車が、早朝の羽越本線を上って来ました。
ステンレスの車体が目を引くこの車両は、昨年(2019年)夏にデビュー。
国鉄時代から40年ほど活躍してきたキハ40系列の気動車を置き換えています。
GV-E400系は、ディーゼルエンジンで発電した電力でモーターを回して走る車両。
車好きの方なら、日産「NOTE e-POWER」のような車両をイメージするのがよさそうです。

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

水原駅

新津~秋田間を結ぶ羽越本線ですが、新津~新発田間は県庁所在地・新潟市の中心部を通らないため、2~3時間に1本程度の普通列車と貨物列車が走る区間。
特に貨物列車は、西日本と東北・北海道を結ぶ日本海縦貫線の一部となっています。
今回は平成の大合併で誕生して15年、阿賀野市の玄関・水原(すいばら)駅で下車。
この時期、水原駅から訪れたい場所と言えば?

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

瓢湖

白鳥の飛来地として知られ、ラムサール条約登録湿地でもある「瓢湖(ひょうこ)」です。
白鳥は、例年10月上旬に第一陣が訪れ、翌年3月下旬ごろまで滞在すると言います。
ピークは11月下旬ごろで、5000羽を超える白鳥が見られることもあるとか。
今シーズンは、昨年10月6日にコハクチョウ17羽が飛来し、私が訪れた日は、およそ3100羽がいると発表されていました。

(参考)阿賀野市、阿賀野市観光協会ホームページほか

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

瓢湖

昼間の白鳥は周辺の水田などへ出かけてしまいますが、比較的出逢える確率が高いのは、9時・11時・15時の1日3回行われる「餌付け」の時間。
瓢湖は、昭和29(1954)年、日本で初めて野生の白鳥に餌付けをして有名になりました。
“白鳥おじさん”と呼ばれる方が、餌を撒きに来る時間になると、白鳥はもちろん膨大な数のカモが大集結して、圧巻の風景が見られます。

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

瓢湖の白鳥

大きな羽で大空を舞う白鳥は美しいもの。
白鳥は秋になるとシベリアから飛来し、春の訪れと共に北帰行を始めます。
空を舞う白鳥は、冬の新潟ならではの風景。
子供のころから見たいと思っていた風景を、ようやく見ることができました。
できれば「雪景色のなかの白鳥」が理想でしたが、これは次回以降への宿題ですね。

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

485系電車・特急「白鳥」、奥羽本線・青森駅(2001年撮影)

「瓢湖=白鳥」のイメージは、鉄道好きなら、ほぼ“常識”と言っても過言ではありません。
かつて、大阪~青森間・約1040Kmを12時間以上かけて結んでいた特急「白鳥」の愛称は、新潟・水原付近の白鳥にちなんだものとされ、子供向けの鉄道本でも紹介されていました。
シベリアまで長い距離を飛ぶ白鳥と、日本海縦貫線を長い時間かけて1本で結ぶ列車は、その姿が重なって感じられ、実際に乗ったときも、大いに旅情を満喫したと記憶しています。

(参考)JR西日本ホームページ

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

新潟和牛おこわ

特急「白鳥」は最末期、下り列車が大阪10:12発、青森22:59着。
上り列車が青森6:11発、大阪19:06着、青森では青函連絡船の深夜便をルーツに持つ、夜行急行「はまなす」と接続していました。
そんな日本海縦貫線の特急列車でも車内販売を行っていた時代がある「新発田三新軒」。
今回は、「新潟和牛おこわ」(1000円)をご紹介しましょう。

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

新潟和牛おこわ

【おしながき】
・おこわ(新潟県産もち米・こがねもち)
・にいがた和牛とごぼう煮
・わさび菜醤油漬け
・桜花漬け
・玉子焼き
・筍煮
・赤かぶ酢漬け

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

新潟和牛おこわ

“もち米の王様”とも称される最高級品種、新潟県産こがねもちを使用したおこわの上に、にいがた和牛の牛肉煮が載った「新潟和牛おこわ」。
こがねもちの特徴が、「ねばり・こし・舌触り・もっちりとした歯ごたえ」とされるだけあり、もちもちっとした食感がとても印象的です。
しっかりお腹にたまって、腹持ちもいい、長めの列車乗車時には、とても有難い駅弁です。

(参考)JA全農ホームページ

新潟駅「新潟和牛おこわ」(1000円)~今シーズンも飛来! 瓢湖の白鳥

GV-E400系気動車・普通列車、信越本線・さつき野~荻川間

新潟エリアに登場した新たな車両、GV-E400系気動車。
今年(2020年)3月のダイヤ改正では、羽越本線(新津~酒田間)をはじめ、信越本線(新潟~新津間)、磐越西線(新津~会津若松間)、米坂線(坂町~米沢間)でも、キハ40系列気動車などの置き換えを完了して、JR世代のキハ110系と共に活躍する予定です。
新しい年、新潟のローカル線の鉄道風景も少しずつ変わっていきます。

(参考)JR東日本新潟支社ニュースリリース・2019年12月13日分

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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