女子ソフト 混戦を勝ち抜いた豊田自動織機・洲鎌キャプテン

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女子ソフトボールリーグは、10月21日に全日程を終了。このあとは、リーグ戦上位4チームによる決勝トーナメント2019が、11月16日(土)と17日(日)の2日間、2020年東京オリンピックのソフトボール会場でもある横浜スタジアムで行われます。

そんな佳境を迎えていた10月終盤、「ニッポン放送女子ソフトボール情報」では、決勝トーナメント進出を争っていた豊田自動織機の洲鎌夏子キャプテンのインタビューを放送しました。なお、インタビューは10月上旬に行っている為、まだ決勝トーナメント進出チームは決まっていない状態でのインタビューです。

女子ソフト 混戦を勝ち抜いた豊田自動織機・洲鎌キャプテン

ニッポン放送「女子ソフトボールリーグ」

豊田自動織機 洲鎌夏子 選手(キャプテン)
1989年8月4日生まれ 159cm 右投右打

■「自分達にもプレッシャーをかけた事が、結果に繋がったのかな…」

―後半戦に入って、(第7節終了まで)負けなしの4連勝10勝5敗の4位と、決勝トーナメント進出の順位まで、あと1つと迫っていますが、ここまでの出来はどうですか?

『前半戦で5敗していて、勝ち試合も落としていたんですが、この後半戦に入って4連勝で来ているんですけど、ピッチャーのダラスが抑えているので勝てている試合というのが多くて。やっぱり全勝する為には、もっと私たちが打撃の面で頑張らないといけないなと思っています。』

―後半戦では、前半戦で負けたトヨタ自動車、太陽誘電に勝っています。研究した結果ですか?

『そうですね。やっぱりこの2チームに負けてしまったら、決勝トーナメントには行けないと、自分達にもプレッシャーをかけた中で準備をしていったので、それが結果に繋がったのかなと思っています。』

―残り3節、落とせない相手が多く対戦相手にいますが、第8節ではSGホールディングス、デンソー戦があります。準備万端ですか?

『そうですね、準備はしっかり出来ています。』

―今年、チームの好調の原因は何だと思いますか?

『好調の理由ですか? やっぱりピッチャーの、日本人もダラスも安定している事と、守備がしっかり守れていることが好調の理由かなと思います。』

―今年は、豊田自動織機以外にも好調なチームが沢山出てきました。これはどうしてだと思いますか?

『どうしてなんですかね?(笑) やっぱり1つは、五輪が来年に控えているので、ソフトボールが凄く盛り上がっているというのが1つと、2つ目は、各チームに外国人投手が増えているからかなと思っています。』

―今シーズンは投手力がよくなったと思いますが、新加入のダラス投手はどんな投手ですか?

『普段は穏やかで、凄く優しくて、あまり怒らないんですけど。やっぱりマウンドに立つとスイッチが入って、勝ちたいという気持ちが強くなって、それがチームメイトにも伝わりますね。』

―今年は完封勝ちが、15試合中7試合と多いのですが、それもダラス投手の加入が大きいですか?

『そうですね。ダラス投手もそうなんですけど、私達は守備に力を入れているので、その結果が出てきたのかな? と思っています。』

―ただ、得点の方が寂しい時が多いので、もっと頑張っていかないと。

『そうですね。いま、この4試合を終わっても、まだまだ足りないのが打撃なので、今後も打撃に力を入れてやっていきます。』

女子ソフト 混戦を勝ち抜いた豊田自動織機・洲鎌キャプテン

ニッポン放送「女子ソフトボールリーグ」

■『今年の洲鎌選手、打率が良くないんですが…』

―今年、洲鎌選手の打率が良くないんですが、理由的なものに見当はついているのですか?

『そうなんですよ。まあ、なんか、あれですかね…なんでしょうね、やっぱり初球の球を見逃す事が多くて、今シーズン。なので、そこがやっぱり、あまり打てていない原因かなと思っています。』

―チームの中では金江選手と、移籍をしてきた日本代表でも一緒にプレーしている江口選手が好調ですが、この2人はどんな選手ですか?

『金江選手は今年からレギュラーとして出ているのですが、やっぱり副キャプテンという立場になって、凄くこの1年で頼りになった選手かなと思っています。江口選手はデンソーから移籍をしてきて、私と同じ全日本のチームメイトでもあるんですけど、私も凄い頼りにしていて、足を絡めた打撃というのが一番凄い所かなと思っています。』

―残り試合も少なくなっていますが、洲鎌選手が残りの試合で気にして行きたいことは何ですか?

『個人的には無いんですけど、チームとして毎試合毎試合を勝つ事。勝つ為には、自分自身が結果を出さなければいけないと思うので、勝つ為に自分がどう貢献できるのかというのを、毎試合考えて行こうかなと思います。』

女子ソフト 混戦を勝ち抜いた豊田自動織機・洲鎌キャプテン

ニッポン放送「女子ソフトボールリーグ」

■『自分たちのペースで試合が出来たら…』

―混戦のリーグ戦、1試合1試合で気にしている事、嫌だなと思う事などはありますか?

『自分たちのペースで試合が出来たら勝ちにつながるので、特に相手にされて嫌だと思った時点で、私は相手のペースだと思うので。常に自分たちのリズムで試合ができるように意識をしてやっているので、嫌だなと思ったことはあんまりないですね。』

―豊田自動織機のリズムというのは、どんな事ですか?

『そうですね。守備でリズムを作って打撃に繋げていくチームカラーなので、守備をしっかり守って、守り抜く事が一番です。織機のカラーというのは、他のチームより(ベンチからの応援で)歌を歌ったり、ひとつのプレーにみんなが喜んだり、そういうカラーを持っているので、自分たちの流れを作るようにしています。』

―そうすると1対0の試合というのも、織機らしい試合という事ですね。

『そうですね。去年はまだまだ打っていて、得点が多い試合が多かったと思うんですけど、今年は新人が7人増えて、チームもガラッと変わった。その中で、自分たちがどう勝っていくかということを考えた時に、やっぱり守り切れば、0点に抑えきれれば打てなくても勝てると話した結果が、そういう試合展開になったので、守備を中心に今シーズンはやっています。』

―去年までは、ビックカメラ高崎とトヨタ自動車の2強と言われていましたが、今年は混戦になっています。去年までは追いつけないと思っていたチームが、追いつけるぞと感じるのですか?

『そうですね、特に自分達と差があるとは感じていないですね。』

―上野投手やアボット投手が出てきても、気後れしないですか?

『はい、2人とも同じ人間ですから(苦笑)。打てない人は絶対いないという事を、自分たちに言い聞かせてやったら結果が出始めたので、やっぱり考え方次第だったのかなと思います。』

女子ソフト 混戦を勝ち抜いた豊田自動織機・洲鎌キャプテン

ニッポン放送「女子ソフトボールリーグ」

―外国人投手は打ちづらいですか?

『打ちづらい投手もいます。でも作戦とか、どういう風に打つかという事を考えて行けば、打てない投手はいないと思うので、そこがキーポイントになって来るかなとは思います。』

―外国人投手は各国の代表クラスが揃っていますが、代表でも対戦する事を意識して打席に入りますか?

『そうですね。やっぱり常に、外国人投手はどう打っていくかと考えているので、リーグ中でもしっかり見るようにしています。』

―リーグには外国人投手が増えていますが、日本人投手の頑張りも感じますか?

『感じますね、やっぱり。日本人投手のレベルも上がったと思います。対戦してみて、変化球を投げれる投手だとか、球速が速い投手とか、ここ数年増えてきたのかな? と思います。』

―新しく日本代表入りした投手も、その辺りを試合でアピールして代表入りしてきた感じですか?

『そうですね、しますね。あまり投手の事はわかりませんが、やっぱり代表に選ばれるには、色々な変化球やコントロール、スピードというのは必要だと思うので。』

―来年、東京オリンピックが行われ、洲鎌選手も日本代表の常連になっていますが、代表ではまだまだレギュラーと呼ばれる座にはつけていません。こんなところを伸ばしたいな、という部分はどこですか?

『外国人投手が色々な変化球を投げてくるので、それに対応できる力を伸ばしていきたいなと思っています。』

―外国人投手のボールというのは、日本人とは違いますか?

『そうですね。速かったり落差が大きかったり、良く曲がったりとか、やっぱり日本人以上に回転数も多いですし、変化が大きいです。それにどう対応していくのかという部分が、私自身もまだまだ足りていないので、その部分もしっかり五輪までに力を付けて行きたいなと思っています。』

―日本人投手の球質とは違いますか?

『そうですね、パワーと体が大きい分、回転やボールの動きは違うと思います。』

―日本人の凄い投手というと、上野さんが浮かんできますが、上野投手の球とも違うんですか?

『上野さんと同じくらいですね。上野さんも凄くて、あと藤田倭投手も変化が凄いので、変化の凄い投手というのは、やっぱり凄いなと思います。』

―では、上野投手や藤田投手とリーグ戦で対戦する時は、仮想外国人投手として打席に立っているのですか?

『そうですね、はい。』

女子ソフト 混戦を勝ち抜いた豊田自動織機・洲鎌キャプテン

ニッポン放送「女子ソフトボールリーグ」

■『今シーズンの目標は…』

―今シーズンのチームの目標と、個人の目標を教えて下さい。

『チームの目標は、やっぱり優勝する事。個人の目標としては、キャプテンとしてチームを引っ張っていかなければいけないので、自分がしっかり結果を残して、優勝できるように頑張りたいと思います。』

―豊田自動織機ファンと、ソフトボールファンにメッセージを。

『残り7試合、全勝して優勝を目指すので、今後も応援をよろしくお願いします。』

女子ソフト 混戦を勝ち抜いた豊田自動織機・洲鎌キャプテン

ニッポン放送「女子ソフトボールリーグ」

豊田自動織機 https://sports.toyota-shokki.co.jp/
日本女子ソフトボールリーグ機構 https://jsl-women.com/
チケットインフォメーション https://jsl-women.com/static_pages/view/ticket/

【日本女子ソフトボールリーグ 決勝トーナメント】
(11月16日(土)17日(日) 場所:横浜スタジアム)
11月16日(土)
10:30~(リーグ1位)ビックカメラ高崎 × (リーグ3位)Honda
13:00~(リーグ3位)豊田自動織機 × (リーグ4位)トヨタ自動車
11月17日(日)
10:00~(3位決定戦)1位・2位戦の敗者 × 3位・4位戦の勝者
13:00~(決勝)

*写真は、チームからお借りしたものと、編集部で撮影したものです。

(よこいみちひと)

 

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