中露が共同訓練で竹島周辺領空を狙った理由

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月24日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。竹島周辺で領空侵犯をしたロシア機を韓国が警告射撃したニュースについて解説した。

ロシア軍機の「領空」侵犯事件を報じる24日付の韓国紙=2019年7月24日 写真提供:時事通信

ロシア軍機が竹島周辺で領空侵犯、韓国が警告射撃

 

菅官房長官)韓国軍用機が警告射撃をしたことについて、竹島の領有権に関するわが国の立場に照らして到底受け入れられず、極めて遺憾であり、韓国に対し強く抗議するとともに再発防止を求めた。

 

韓国軍は23日、不法占拠する竹島周辺の空域でロシア軍機が領空侵犯したとして、戦闘機による警告射撃を実施したことを明らかにした。ロシア政府は領空侵犯を否定している。菅官房長官はロシアと韓国に対し抗議と再発防止を要求した。

飯田)韓国が領空を主張している竹島周辺の空域を、ロシアの軍用機が侵犯した。

高橋)ロシアと韓国の話ではなくて、ロシアと中国が共同訓練していた一環でのことです。ロシア軍機と中国軍機が両方来たのならば、どうしてロシア軍機だけを警告射撃したのかと思いますよね。ここはエアポケットみたいになっているから、ロシアも中国も狙っているのでしょう。そのときに日本はどうするのかという話にもなります。

北側から見た竹島。 左が女島(東島)、右が男島(西島)(竹島 (島根県)-Wikipediaより)

ロシアと中国が共同演習で竹島周辺の領域を狙った理由

飯田)メールをいただいております、大阪府の“かずま”さん。「このニュースについて、中国の偵察機も防空識別圏に侵入したそうですが、竹島を巡る顔ぶれがこれまでと異なることに違和感を覚えます。日本が領有権を主張するのであれば、このタイミングで中露に対して厳しく抗議の声を上げるべきだと思います。ただでさえ韓国に実効支配されているのに、これ以上敵を増やすわけにはいきません。ここで静観することは国益を損なうことになります」と。

高橋)そうですね。エアポケットのようになっているため、みんなが狙っています。防空識別圏を外すというのは、韓国との問題で外交的に外すのでしょうが、対韓国でなく対中、対露もあるということだから、この辺のことに関して考え直して、はっきり態度を示した方がいいですね。韓国にだけ言ってロシアと中国に言わなければ、「いまのままでいいのか」と思われてしまうかもしれません。

飯田)だから今回、菅官房長官の発言でも「ロシア政府に対しては抗議をした」と言っていますが、共同訓練を行っているのであれば中国にも…。

高橋)言わなければいけませんよね。どんな国にも言うことが外交的に正論でしょうね。

飯田)韓国側はロシアに対して警告をして、韓国外務省は中国の駐韓大使を呼んで抗議もしているということです。韓国側の主張としては、「俺たちの領域に入って来るな」という抗議の仕方をしているわけですが。

高橋)それは日本も一緒でしょう。別に日韓で共同するという話ではないのですが、それぞれの国がちゃんと言うということではないでしょうか。中国もやっていると分かったわけではないですか、日本海ですし。なかなか大変なことです。

竹島で訓練する韓国の特殊部隊(竹島 (島根県)-Wikipediaより)

より複雑になって来た竹島周辺領域

飯田)ロシアの軍用機の侵犯は初めてということになっております。これが冷戦の時代であれば岩国には米軍もいるので、その辺のプレゼンスを見るとなかなか手出しができなかったけれども、バランスが変わって来ていますか?

高橋)変わって来ている可能性はありますよね。日韓の話にかこつけて中露が来たとも見られますし。ロシアはいつも日本の周りを1周しますよね。いつでも行こうと思えば行けるのに、わざと単独ではなく中国と共同訓練のときに行ったというのは意味深です。

飯田)対アメリカということになるとロシアも中国も、どちらも関係は良くないというところで…。

高橋)そこで組んで、アメリカではなく、日本と韓国が争っている竹島に行くというリアルな国際政治を見てしまった感じはあります。

飯田)朝日新聞が一面に地図も載せて、ロシア軍機と中国軍機の動きを詳しく載せているのですが、東シナ海を北上して行くところはほぼ同じ動きを見せている。東シナ海の五島列島沖のところで、中国機とロシア機が一緒になって北上して行って、ロシア機の方は竹島のあたりをかすめるのだけれども、中国機は竹島の北方でUターンする形をとっています。接近はするけれど入っていないと。ほぼ同じ動きを見せています。

高橋)共同訓練なので同一歩調でしょう。こうやって経路が分かるということは、自衛隊も日本政府も全部把握していた話なので、それを出しているのでしょう。中露の異常な動きで、フェイズが変わったということは伺えますね。

飯田)これを飛ばすことで日本側、韓国側がどういう動きをするのか、あるいはアメリカがどういう動きをするのか見ていると。

高橋)もちろん見ていますよ。一時的には日本の話でしょう。スクランブルはしたということですが、複雑になってしまいましたね。複雑になった方がいいかもしれません。話し合いをするときに多国間になって、ここは全部棚上げにするという手もあります。

飯田浩司のOK! Cozy up!
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