大阪入れ替え出馬~「大阪都構想」についての練った議論が必要

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月5日放送)にジャーナリストの有本香が出演。大阪都構想について解説した。

入れ替え出馬~松井氏が大阪市長選、吉村氏が大阪知事選へ

大阪都構想の住民投票実施を目指す大阪府の松井一郎知事は昨日、吉村洋文大阪市長と共に任期途中で辞職し、4月の統一地方選挙で知事と市長のダブル選挙を実施する意向を明らかにした。また、松井氏は自身が市長選に、吉村氏が知事選に出るという入れ替え出馬する意向も示している。

飯田)クロス選挙という言い方も昨日の紙面には載っていましたが、もともとは任期が11月や12月まであるもので、ただの出直し選だとこの任期のままになってしまうから、クロスすることによって4年の任期で選挙ができるということだそうですが。

有本)入れ替え出馬は飯田さんが説明してくださったとおりです。これは例の大阪都構想です。維新のグループとしてはあくまでも諦めないということだと思います。

飯田)もう1回住民投票をしたいと。統一地方選と一緒にやる、あるいは参議院選挙が6月か7月にありますから、そこで一緒にやりたいということです。

有本)松井知事も話されていましたが、私はどうしても東京にいるので、この大阪都構想ということが他人事みたいであまりわからないのですが、簡単に言うと自治体そのものの再編ということですよね。

飯田)そういうことになりますよね。市がなくなると。

有本)これは一概に松井さんや吉村さんの言っていることにそのまま賛同できるという意味ではないのですが、大阪の場合は確かに二重行政による無駄が歴年すごく多かったということは言えます。それを解消して行く1つの方法論として、この考え方は自民党も持っていたものです。

飯田)都構想そのものは。

東京と同じになったら二重行政は解消されるのか?

有本)都構想の元になるようなものです。大阪の行政をコストも含めて合理化して行くなかでの、1つの手法なわけです。合理化することは悪くないと思います。だけど、都構想のプランを細かく見て行くと、「あれ?」と思うところは確かにある。東京と同じということをおっしゃっているけれども、東京と同じになったら二重行政はすべて解消されるのかという疑問がすごくある。東京でも東京都以外に23区があるではないですか。

飯田)特別区と言われるものがありますね。

有本)この特別区が、私たちの基礎自治体としての業務をやっている。でもそれを最近、例えば健康保険や年金などは、都の方に移管しています。もちろんそれは時代に伴って、いろいろなものがデジタルで管理できるようになったこともあり、業務内容も変わって来ているのです。松井さんは「府議会があって市議会があって、無駄なのだ」と言います。「でも東京にも区議会はあります」ということや、予算の付け方も違うのですよね。
そういう点で、本当に都構想をやることで、松井さんの説明から皆さんが受けているイメージの通りになるのかということは、私は松井知事に直接どこかの場面で聞きたいなと思っています。

飯田)細かく詰めて行くと、まだまだ議論しなくてはいけない部分があると。

有本)そう思います。多分、みなさんも問題点を含めてあまりわかっていないのではないでしょうか。前回の住民投票のときは、感情論での泥仕合みたいな感じだったと思います。

飯田)当時はもう橋下徹を信用するかしないかみたいな。

有本)そういうことではないわけでしょう。ここは練った議論が必要です。ここで政争パターンに入ってしまっているのがよくないかなと思います。

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