相撲漫画家・琴剣淳弥「おいしいちゃんこの秘訣は魚肉ソーセージ」

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、相撲漫画家の琴剣淳弥が出演。ちゃんこ料理について語った。

相撲漫画家・琴剣淳弥「おいしいちゃんこの秘訣は魚肉ソーセージ」
黒木)今週のゲストは相撲漫画家の琴剣淳弥さんです。
ちゃんこについてですが、なぜ「ちゃんこ」と言うのですか?

琴剣)時代劇でもお父さんのことを「ちゃん」と言うではないですか。「ちゃん」は親方で、「こ」は弟子。親方と弟子で食べる料理のことをちゃんこ料理という説もあります。
もう1つは江戸時代に長崎巡業へ行ったとき、海鮮を煮るのに鉄鍋を使ったのですが、中国では鉄鍋…中華鍋のことを「ちゃんくお」と言うので、それがなまって「ちゃんこ」になった、という説。そしてもう1つの説は、江戸時代に常陸山という横綱の弟子が100人いました。大勢に食べさせるのに、鍋料理のほうがみんなでつついて食べられるのでいいだろうということになったのですが、当時の料理長のあだ名が「ちゃんこう」だった。そのちゃんこうさんが作った鍋料理が「ちゃんこ」になった、という説で。たぶんこの説が正しいのではないかと思います。

黒木)琴剣さんの考えでは。ちゃんこの内容はちゃんこ長が決めるのですか?

琴剣)そうです。10代が多いので、肉が主体になって来ますが、栄養が偏らないように魚のすり身ハンバーグを作ったり、野菜を多めにするのがちゃんこ長の役目です。

黒木)でも、ちゃんこ長も力士なのですよね?

琴剣)力士です。もちろん、力士として相撲をとっているのですが、怪我などで古株だけれど出世を諦めて、部屋の力士のためにちゃんこを作るという方が多いです。そして、年齢が高くなると辞めてちゃんこ屋を出す。地方に行くと「こんな四股名の力士いたか?」という、聞いたことのない屋号のちゃんこ屋さんは絶対に美味しいです。

黒木)それは力士のときに、ちゃんこ長をやっていただろうということですね。家庭でも作れるのですよね?

琴剣)私がよくオススメするのは、魚肉ソーセージを使うことです。あれは最強の出汁が出ます。袋を見ると、スケソウダラやグチなど、いい魚の名前が出ています。それをすり身にしているのですから、うまい出汁が出るし、ソーセージ自体もふわふわして美味しいです。

黒木)じゃあ、鍋のときには魚肉ソーセージを入れればいいですね。

琴剣)自信がないときはたくさん入れてください。

黒木)著書の『相撲めし』にはサイド・メニューもありますが、「から揚げタルタル丼」というのは?

琴剣)マツコさんの番組に出て、佐渡ヶ嶽部屋のちゃんこを食べていただきましたが、から揚げタルタル丼を食べたときに「私、これまで食べたから揚げでいちばんかもしれない」と言われました。

黒木)これはちゃんこ屋さんではないのですね?

琴剣)お店ではないです。佐渡ヶ嶽部屋に行かないと食べられません。

相撲漫画家・琴剣淳弥「おいしいちゃんこの秘訣は魚肉ソーセージ」
琴剣淳弥(ことつるぎ・じゅんや)/日本相撲協会公認・相撲漫画家 

■1960年・福岡県田川郡香春町出身。
■中学卒業後に佐渡ヶ嶽部屋に入門。1976年3月場所で初土俵。
■現役時代からスポーツ紙にイラストを掲載するなどして、角界では有名な存在。
■1986年9月場所で引退。最高位は三段目46枚目。
■引退後は兄弟子が営んでいたちゃんこのお店で修業。独立して千葉県船橋市にちゃんこ店を開店するも奥様が病気で倒れて7年で閉店。
■妻の後押しもあり、漫画を描くことを決意。
■漫画の掲載は1990年「やぐら太鼓の詩」。漫画家としての活動を開始した。
■日本相撲協会から「外国人力士のために相撲の歴史や礼儀作法、まわしの締め方を描いてほしい」と依頼されたのを機に、その後、日本相撲協会公認の漫画家として力士のイラストグッズなども販売。力士の化粧まわしのデザインやイラストも手掛ける。
■代表作は『相撲めし』。相撲界の食については何でも知っているスペシャリスト!

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