JOC竹田会長疑惑否定~最もやってはいけない残念な記者会見

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月16日放送)にジャーナリストで東海大学教授の末延吉正が出演。JOC武田会長が2020年東京五輪誘致を巡る不正疑惑に関して行った昨日の記者会見について解説した。

JOC竹田会長疑惑否定~最もやってはいけない残念な記者会見

JOC・竹田恒和会長 東京五輪招致疑惑について会見  提供産経新聞

 

JOC竹田恒和会長がオリンピック招致の不正疑惑を否定

竹田会長)私自身はブラック・タイディングズ社との契約に関し、いかなる意思決定プロセスにも関与しておりません。今後私はフランス当局と全面的に協力することを通じて自ら潔白を証明するべく、全力を尽くしてまいります。

2020年東京オリンピック、パラリンピックの招致活動に不正があった疑惑でJOC日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は昨日記者会見を行い、疑惑を全面的に否定した。フランス司法当局の捜査中であることを理由に質疑は受け付けず、会見はおよそ7分で終了している。

飯田)これについてメールもいただいておりますが、あつみさん55歳、介護職員で市川市在住の方。「昨日の会見ですが、ただ原稿を読んでいるだけ、疑惑を払拭したとは思えません。しかも質問も受け付けない、何かやましいことがあるのではないかと思ってしまいます。集まった報道陣の不満も当然のことだと思います」と頂きました。

末延)昨日の会見中、テレビの生番組に出て観ていました。僕は大学でコミュニケーション論をやっているのですが、最もやってはいけない形の記者会見でした。せっかく記者会見したのだから、記者からの質問に、なぜそれが今日は言えないのかということも、きちんとご自分で説明しなくてはいけなかった。竹田さんも勿論ですが、JOCそのものがこれだけの重要な問題で衝撃が走っているときに、緊急記者会見をやったにしてはとても中途半端ですね。しかもその内容が「竹田会長は潔白です」と、それからその組織の稟議はきちんと手続きをしていると言うのみ。しかしそういう事が聞きたかったのではなくて、招致委員会がどういう意図で、どういう形でコンサル会社に働き掛けをしたのか、それからその先にどういう事があったのか、本当に分からなかったのか、そういう事を分からないなら分からないときちんと真正面から答える会見でなくてはいけなかった。言葉だけは、弁護士さんがどこからも刺されないように作り上げた文章を大きな声で読まれていたけれど、かえって何かあるのではないかと思わせてしまった。

説得力の欠く記者会見~JOCは覚悟を決めてQ&Aもやるべき

末延)正にJOCというのはオリンピックムーブメントをリードして、来年オリンピックですよ。皆の期待を込めて、しかもそのいろいろなお金は税金も投入されている。いまの時代に「良く分かりません、だけれど潔白です」だけでは2年前の調査結果をなぞっただけです。しかもそのコンサル会社とか当事者への聞き取りもできていない。そして当時からあれは捜査権は無いし、限界のある調査だと言われていました。逆の言い方をすると、フランスの定評のある判事がこの段階でここまで言って来るということは、何かしらのエビデンス、つまり送金の記録であるとか、いろいろなものがフランス国内にあるということだと思うのです。これは根が深い問題で、それにしては、昨日の記者会見は説得力を欠くし、ああいう形でやるのであればまずコメントをペーパーで出しておいて、もっとキチンと言えるという段階になったら、覚悟を決めてきちんとQ&Aもやるべきだった。いろいろな会見を見ますが記者会見と言うのは、その組織とか、その当時者の体質とか現状を本当に表します。そういう意味ではワーストワンという感じで本当に残念でした。

飯田)30分とセットされていたので、当然30分だったら頭10分くらい話した後に20分間の質疑があるのだろうなと、大体思うのですけれど、「あれ終わっちゃった」という感じでした。

末延)しかもその後、JOCの広報の方が向こうの方で説明しているのが、中継の動画を観ていたら良く分からなかった。後で聞いてみると、訴追される可能性もあるからと言っているのだけれど、そういう事も含めて、ご本人及び関係の人が席に座ってきちんとやるべきでした。残念でした。

 

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