地面師事件~事件のカギを握る土井淑雄なる容疑者の人物像

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月29日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。地面師事件でまだ逮捕されていない2名の容疑者について解説した。

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積水ハウスが「地面師」の被害に合いだまし取られた土地。この一角だけ草木が多い茂っていた=2018年10月16日午前、東京都品川区西五反田 写真提供:産経新聞社

地面師事件10人目を逮捕~逮捕状は残り2通

品川区の土地取引をめぐり、積水ハウスが地面師グループにおよそ55億円を騙し取られた事件。警視庁は新たに42歳の会社役員を偽造有印私文書行使などの疑いで逮捕した。容疑者は土地の所有者になりすました女らへの連絡役を担っていたと見られている。

飯田)10人目の逮捕者は新宿区大久保1丁目、会社役員の岡本吉弘容疑者(42)です。「地主が偽者とは思わなかった」と容疑を否認しています。

須田)末端関係者の逮捕ですね。実は新聞などのメディアではまったく報道されていないのですが、私が得ている情報では逮捕状は全部で12通です。つまり、12人の逮捕を予定しているのです。

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本社(梅田スカイビルに入居)(積水ハウス – Wikipediaより)

まだ逮捕されていない容疑者の1人は詐欺師業界の大物

須田)今回が10人目だから、残り2人は誰なのか。1人はフィリピンに逃亡したカミンスカス操容疑者。実はもう1人、「土井淑雄」という人物が大きなキーパーソンです。彼は詐欺師業界では超有名人です。単純な地面師だけでなく、過去は上場企業に入り込み、株を転がして利益を上げたり、そういう詐欺行為もやっていた男です。
最終的に、今回の事件最大のポイントを考えたとき、「なぜ積水ハウスのような大企業が簡単に騙されたか?」ということもありますが、土井容疑者が介在して、絵を描いたのではないかと睨んでいます。今回最終的に、差し引きで55億円が積水ハウスから詐取されてしまいました。その内、2桁以上のお金が土井淑雄容疑者のところに流れ込んだとも言われています。

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事件の背後には東西の大手暴力団が絡んでいる

須田)もう1つポイントなのは、今回の事件の全体構造を見ると、カミンスカス容疑者は関西の大手広域暴力団のフロント企業に出入りしていたこともあり、バックに暴力団関係者がいるのです。
もう1点、積水ハウスは直接地主から買ったわけではなく、ワンクッション置いていますよね。その過程で仮登記が行われています。これが行われたのを持って、積水ハウスは信用してしまった側面が強いのです。その仮登記の仕組みを、間に噛ませる企業を持ってきたのが土井淑雄という人物だったと睨んでいますが、間に入った企業のバックにも、関東系の大手指定広域暴力団の影がチラついているのです。

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東京都千代田区霞が関の警視庁本部庁舎(警視庁 – Wikipediaより)

警察の組織犯罪対策課が情報をリークした可能性も

須田)もう1点の重大なポイントは、先週発売の週刊新潮などにも記事になりました。「なぜ、重要なキーパーソンの2人が逃げられたのか」です。「警視庁サイドからの情報提供があり、それを受けて逃げた」と言われています。情報提供した警視庁のセクションは、組対課なのです。

飯田)組織犯罪対策課ですね。

須田)要するに、暴力団を日々ウォッチしている課です。いわゆる「マル暴」ですね。そこから考えて、今回は詐欺事件だから捜査2課の管轄ですが、するとなぜ組対課から情報が漏れたのか。先ほどの説明が理解できると思います。

飯田)なるほど。組対課では有名人だったのですね。

須田)それと利害関係ですね。日々のやりとりがあったのではないかな。つまり、カミンスカス容疑者や、積水の間を仲介した企業のバックを考えると、相互に東西の大手暴力団の影がチラついている。「組対としては、情報提供しなければならない何らかの事情があったのではないか?」と私は睨んでいます。

飯田)2課と組対では、組織の壁みたいなものが警察にもあるわけですか?

須田)利害関係の対立もあると思います。

飯田)「末端をやってもダメ。本丸をやるから泳がせておこう!」側と、「いや、これは大事件だから逮捕しないと」とする側ですね。

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カミンスカス容疑者はフィリピンへ逃亡・土井容疑者は行方不明

須田)ちなみに、仲介に入ったIKUTAホールディングスという会社で、逮捕されたのは実質的な代表の生田剛ですが、彼もシンガポールに逃亡していたのです。たまたま様子を見るために帰国していたところを、身柄拘束されてしまった。本来なら捕まっていない可能性もあったのです。

飯田)なるほど、そういう逃亡ルートも用意されていたかもしれない。深い事件ですね。

須田)その点で言うと、事件の全容解明に果たしてつながって行くかどうかですね。

飯田)全容解明してしまったら、いろいろなものがボロボロ出て来てしまう?

須田)何年もかかる事件だろうな、というのが1つ。もう1つは警察としても都合の悪い部分が出てくる可能性もありますからね。

飯田)「IKUTAホールディングスの事務所があった場所が~」という話を先週話しましたね。

須田)十全ビル。「政界の伏魔殿」と言われている場所ですね。しかも、これから午後取材に行きますが、「地面師グループの残党がいて、目黒で仕事を始めた」という情報があります。しかし、気になるのは逃亡している残り2人がどうなるかですね。

飯田)外に逃げてしまうと、なかなか難しいですか?

須田)土井淑雄容疑者がどこにいるのか。海外のどこに逃げたかすら分からない。カミンスカス操容疑者は犯罪人引渡し条約のないフィリピンに逃げました。しかも、調べたら妻はエストニア人だそうです。だから、エストニアへ行った可能性もあります。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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