沖縄県知事選挙~あまり報じられない基地問題の意外な事実

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月17日放送)ジャーナリストの須田慎一郎が出演。沖縄県知事選をめぐる基地移設問題の意外なポイントを解説した。

 

沖縄県知事選挙~あまり報じられない基地問題の意外な事実

沖縄県知事選~告示後初の週末に有力2候補が支持を訴える

沖縄県知事選挙は9月30日に投開票予定だが、告示後初の週末を迎えた。宜野湾前市長で、自民公明などが推す佐喜真淳氏(54)、自由党幹事長でオール沖縄が推す衆議院議員玉城デニー氏(58)の事実上の一騎打ちとなっている。週末は有権者最多の那覇市などで、2候補とも若者に積極的に言葉をかけ、若年層への浸透に力を入れる選挙戦を展開している。
その他に立候補しているのは、料理研究家の渡口初美氏(83)、元会社員の兼島俊氏(40)で、4人の争いとなっている。

飯田)与党幹部が続々沖縄入りしています。昨日は菅官房長官が沖縄入りしました。

須田)これは安倍政権の政権運営にとっても、負けると相当な大ダメージになります。オール沖縄を野党統一候補みたいな呼び方をして、玉城さんが出馬しているわけですからね。来年の、例えば統一地方選挙や夏の参議院選挙に大きな影響を与えかねません。だから、ここは絶対に落とすことのできない選挙です。そのために、シャカリキになっているのだと思います。
ただ、争点は、本来なら辺野古移設の是非ですが、その辺りがなかなか争点化しにくいような状況になっていています。むしろ、経済問題について。「今後の沖縄経済を今後どうするか」について、1つ争点が浮上してきているのだと思います。

辺野古と普天間の基地問題~実は噛み合っていない両者の意見

飯田)辺野古移設に関しては、玉城さんが「新基地移設反対!」と言えば、一方の佐喜真さんは「まずは普天間の危険除去だ!」と言っていて。この問題はたしかに表裏一体ではありますが、そこですれ違って2つの論が平行線になってしまっていますよね。

須田)佐喜真さんは辺野古に対してほとんど言及していません。では、玉城さんは辺野古移設をしないのなら、普天間をどうするのか。そこについてほとんど言及していない。お互いに噛み合っていない状況です。その辺を沖縄県民がどう判断するかになるでしょう。

基地問題~「保守」と「革新」の2つだけで考えることのできない根深い歴史

須田)もう1つ、沖縄県知事選挙に意外なポイントが浮上してきました。政治的に終わったとされている小沢一郎さんの復権も掛かってきたのです。玉城さんはもともと自由党のナンバー2でしたから、その意味では、玉城さんのいちばんの後継者が小沢さんです。
その意味では、「玉城さんが当選すると、場合によっては沖縄県政が小沢さんによって牛耳られるのでは?」という指摘も出てきています。

飯田)歴史の絡みというか、もともと小沢さんがいた自民党の経世会は、沖縄にとても政治的に関わってきた人たち。だから、小沢さんからすると沖縄にも知己が多いわけですね。

須田)あまりメディアも指摘しませんが、辺野古移設の、しかも海上案を作ったのは、いまは1部埋め立てですが、完全海上案を作ったのが、もともと経世会なのです。

飯田)いちばん最初の沖縄の少女暴行事件があったときに、「辺野古に移設する」となったときの最初の案ですね。

須田)それではあまりにもお金が掛かると、小泉政権のときにV字滑走路を作られた経緯があります。だから、言っていることの整合性が私にはどうも疑問です。

飯田)そこが絡んでくると、実は根深い。それを沖縄県政側でやっていたのは、翁長前知事。自民党の当時の県連幹事長だった。そう考えると、いろいろな物が絡んでくる。「保守」と「革新」の2つに割るわけにはいかないですね。

須田)辺野古反対と言っているけれど、本音はどうなのか、という部分もありますね。

飯田)その辺、まだまだ選挙は序盤ですから議論は深まっていけばいいですが、現状では議論が平行線。沖縄県知事選は9月30日に投開票です。

 

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