巨人を支えるWシンノスケ 阿部慎之助・重信慎之介

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「スポーツアナザーストーリー」は、9月16日に行われた巨人対中日戦で、チームの危機を救った二人の「シンノスケ」、巨人・阿部慎之助選手、重信慎之介選手のエピソードを取り上げる。

巨人を支えるWシンノスケ 阿部慎之助・重信慎之介

プロ野球 巨人対中日 7回 巨人・阿部が満塁本塁打を放つ  提供産経新聞

おととい土曜日まで、引き分けをはさみ4連敗中だった巨人。いつの間にか1.5ゲーム差に迫ってきた中日との東京ドーム2連戦は、連敗するとBクラスに転落するという、負けられない戦いでした。

昨日15日の初戦、巨人は先発・今村が初回に先制点を許しますが、その裏、すぐに同点ソロホームランを打ったのが、重信でした。

「フェンスに当たるかと思って、必死に走りましたが、入ってしまいました(笑)」

2日の中日戦で、プロ初ホームランを打ったときと同様、ホームランなのに全力疾走し、途中で気付いてスピードを緩めるシーンが見られましたが、すぐに追い付いたおかげで、「また今日もやられるのか」という嫌なムードを吹き飛ばしました。

重信は3回にもレフト前ヒット、5回には、ランナーを二塁・三塁に進める進塁打を打ち、続くマギーの決勝2点タイムリーのお膳立てをしました。7回にもライト前にヒットを放って一挙5点の足掛かりを作り、8回にはライトにダメ押しの2点タイムリー三塁打と、4安打3打点の大活躍。9月に入ってから、長打も打てば、つなぎの役目も果たす2番打者としてスタメンに定着。試合後、お立ち台で重信はこうコメントしました。

「継続できるように頑張ります。一戦一戦が大事なので、毎日、毎日、必死に食らいついていきます!」

その必死な姿が、沈滞していたチームを奮い立たせているのです。

一方、後輩の「シンノスケ」に負けていられないと、阿部も奮起します。昨日は5番・一塁で先発出場。4対2とリードした7回、二死満塁の絶好機に打席が回り、ダメ押し点の欲しいところで、中日・岩瀬のスライダーを、ライトスタンドへ9号満塁ホームラン!試合を決めました。

「少しバットの先でしたが、しっかりと押し込むことができました。よかったです!」

満塁弾を打ったのは8年ぶり。王の15本に次いで、チーム単独2位となる通算10本目のグランドスラムでした。これで通算400号にあと3本と迫っただけでなく、もう1本ホームランを打つと「入団以来、18年連続2ケタホームラン」。これはミスタージャイアンツ・長嶋茂雄の17年連続を破る球団記録です。

バットだけではなく、7回、1点リードの場面でマウンドに立った上原がピンチを迎えると、すかさず一塁からマウンドに歩み寄りました。打たれそうなシーンで「間」を取り、投手を冷静にさせるのは、長年のキャッチャー経験で蓄積されたもの。

8試合ぶりの2ケタ得点で連敗を止め、自力CS進出の可能性が復活した巨人。残り11試合、「Wシンノスケ」がチームを引っ張ります。

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