ソウル安保対話~親睦を深めるための国際会議のようなもの

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月14日放送)に外交評論家の宮家邦彦が出演。ソウル安保対話について解説した。

ソウル安保対話が開幕

アジア太平洋地域の多国間安全保障会議、ソウル安保対話が13日ソウルで開幕した。今日14日まで行われる対話だが、アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカ過去最大規模となる48カ国地域の国防当局者と、4つの国際機関の安全保障関係者が出席している。今年で7回目となるこの会議。韓国が7月の軍事会談で北朝鮮側に招待状を渡していたが、北朝鮮の参加はなかった。

飯田)南北首脳会談が今月18日にまた行われますが、鄭義溶(チョン・ウィヨン)さんという国家安保室長が「米朝対話と非核化を促す決定的な機会になるよう準備している」と述べたということです。これはどういう意味があるのでしょうか?

宮家)まず、ソウル安保対話ですが、飯田さんは横須賀住まいですよね。町内会があるでしょう?

飯田)あります、あります。

宮家)町内会にお祭りやお神輿、神社の例大祭がありますよね。これも、言わば安保屋の例大祭ですよ。仲が良いですから。仲の悪い人もいるけれど、とにかく年に1回くらい会って、ソウルでみんなで集まりたいわけですよ。だから、これによって南北対話が進むとか米朝がどうということは、私のいままでの経験から言うとほとんどないですね。それは直接やれば良い、ソウルに行ってみんなで会わないと話ができないわけではないですから。これは良い意味でお祭りなのです。
日本はどうするかというと、まず総理が行くかどうかが大事ですよね。ウラジオストクには行かれましたから、総理が行くと言えば大変な騒ぎです。逆に総理が行かないとなると、誰かに出て貰わなければならないということでそれも大変ではあります。ですが議論が始まってしまうと、だいたいみんな言うことは同じなのです。例えば年に1回、シャングリラ会議などは本物の人たちが出てきて、メッセージを送るためにやっているのです。全ての例大祭や町内会でそれをやってしまったら、弾がなくなってしまうではないですか。
今回は、各国の雰囲気や状況をみんなでどのように分析・理解しているのか、意見交換をするには絶好の機会です。しかし何か具体的な結果が出るのかというと、必ずしもそうではない。それで良いのです。少なくとも信頼醸成、雰囲気づくりというものをどんどんやって、元気になって和平の環境を作るのは悪い事ではないと思います。

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親睦を深めて、今後の交渉がしやすくする

飯田)お互いに何を考えているかを擦り合わせて、その対話の土台を作る会議ですか。

宮家)だけど、何を考えているのかくらいはわかります。ですからこういうものを使って新しい何かを作り出す努力の一環であって、それが全て大成功を収めるわけではないけれども、止めてはいけないものだと思います。

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