細田守が描く“家族”と“命”の物語『未来のミライ』

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第446回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、7月20日公開の『未来のミライ』を掘り起こします。


甘えん坊の男の子と未来からやって来た妹、きょうだいが織りなす冒険ストーリー

細田守が描く“家族”と“命”の物語『未来のミライ』
発表するアニメーション映画は次から次へと大ヒットし、国内外で注目されている映画監督・細田守。最新作『未来のミライ』は、甘えん坊の男の子“くんちゃん”と未来からやって来た妹“ミライちゃん”が織りなす“きょうだい”の物語。

第71回カンヌ国際映画祭の「監督週間」にアニメーション作品としては唯一選出され、大きな反響を呼んだ話題作がお目見えです。

細田守が描く“家族”と“命”の物語『未来のミライ』
とある都会の片隅。小さな庭に小さな木が生えた小さな家で暮らすくんちゃんは、4歳の甘えん坊の男の子。生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、初めての経験に戸惑いの日々を過ごしていた。

そんなある日、くんちゃんは自分のことを“お兄ちゃん”と呼ぶ、セーラー服の少女に出会う。彼女は未来からやって来た、妹のミライちゃんだった。

ミライちゃんに導かれ、時空を超えた不思議な冒険へと出かけたくんちゃん。それは、くんちゃんが初めて知る、様々な“家族の愛”の姿だった...。

細田守が描く“家族”と“命”の物語『未来のミライ』
全世界待望の細田守監督最新作に息を吹き込むのは、豪華な俳優陣たち。主人公のくんちゃん役には本作が声優初挑戦となる上白石萌歌。そしてミライちゃん役には、細田監督作品は3度目の登板となる黒木華。愛らしくも微笑ましい二人のやり取りに、自身の幼い頃を思い出す人も多いのではないでしょうか。

そんな二人を取り巻く登場人物を、星野源、麻生久美子、吉原光夫、宮崎美子、役所広司、福山雅治が魅力的に演じています。またオープニングテーマとエンディングテーマを担当するのは、山下達郎。『サマーウォーズ』以来、9年ぶり2度目のタッグが実現。山下達郎にとって同じ監督と再タッグを組むことが初めてなら、ひとつの作品に2曲書き下ろすのも初めてのこと。爽やかな歌声が細田作品の世界を華やかに彩ります。

細田守が描く“家族”と“命”の物語『未来のミライ』
過去があるから、現在がある。そして、未来へとつながっていく。考えてみれば、親の愛情を“独り占め”していた子どもも弟や妹が生まれることで、本人の意思とは関係なく“お兄ちゃん”や“お姉ちゃん”になり、パパとママも、“親”になるまで紆余曲折があるものなんですよね。

様々な出来事の積み重ねが、みんなをひとつの“家族”にしていく。
そんな何気ない幸せをファンタジックに描き出した本作、ほっこりと温かな感動を届けてくれます。

細田守が描く“家族”と“命”の物語『未来のミライ』
未来のミライ
2018年7月20日から全国東宝系にてロードショー
監督・脚本・原作:細田守
オープニングテーマ・エンディングテーマ:山下達郎
声の出演:上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子、吉原光夫、宮崎美子、役所広司、福山雅治 ほか
©2018 スタジオ地図
公式サイト http://mirai-no-mirai.jp/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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