山路徹が語る麻原彰晃「オウム真理教に利用されそうになった」

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山路徹が語る麻原彰晃「オウム真理教に利用されそうになった」

ジャーナリストの山路徹がニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」(7月6日放送)に出演し、オウム真理教事件について語った。

地下鉄サリン事件などで計29人の犠牲者を出した一連のオウム真理教事件をめぐり、死刑が確定していた教祖の麻原彰晃死刑囚(本名・松本智津夫)ら7人の死刑が7月6日午前に東京拘置所などで執行された。それを受け、事件当時、オウム真理教の取材をしていた山路は、「この事件が世界的にもインパクトが強かったのは世界で初めて化学兵器を使ったテロだからです。日本では捜査を終息させていますが、一部外国ではサリン事件をいまだに調べている調査機関もあるんです。」と、世界的にも注目されていることを語った。また、山路は、後継団体や被害者についても言及。

山路:今回の死刑執行を受けて、後継団体である「アレフ」「ひかりの輪」らがどういうアクションを起こすのかというところですね。あと、オウムには多くの被害者の方がいらっしゃるんですけど、今回の死刑執行で手放しに喜んでいるのかというと、そうでも無いと思います。はっきりしない部分がまだあるので、ご遺族の方の心境は複雑なのでは無いでしょうか?

垣花正アナウンサー:はっきりしない部分とは?

山路:例えばサリン事件にしても結局、指示系統はどうなっていたのか?信者の単独の犯行なのか?また、村井氏はサリン事件において麻原からの指示を信者に伝えていた。しかし、村井氏が刺殺された事で解明できなくなった部分があるんですよね。

村井元幹部が刺殺された事件は、サティアンから東京総本部道場に戻った村井が出入りする際、普段は地下通用口を使用していたにもかかわらず、事件当時はなぜか施錠されており、村井が外階段を引き返して1階出入口に向かおうとしたところ、襲われて刺殺されてしまったという内容である。

山路:ちょうどそのときに、僕が取材をしていたオウム信者に東京総本部道場に呼ばれて、そこの地下で待たされていたんだけど、僕は地下室で扉をガチャガチャするような音を聞いていたんです。だから結果的に誰もいないから扉が開かなかったんだという証人とされてしまった。

垣花:証人のために山路さんを呼んだという可能性もありますね?

山路:当時、警察はそう見ていましたね。また、あとで警察に聞いて分かったんですが、僕が取材をしていた信者が逮捕され、取り調べの際に「なぜ山路徹に取材をさせていたのか?」と警察が聞いたところ、当時、僕はNEWS23で戦争取材をしており、日本のメディアと違う感覚で捉えられていたようで、「あの山路徹を使ってオウムの宣伝をさせろ」という指示があったそうなんです。だから僕はそれを逆手にとってオウムを取材することができたんですよね。

最後に、このような事件が起きないためにはどのような対策が必要なのかを問われると山路は、「今、世界ではISISなんて中東に過激なテロリストがいますけど、彼らはそれまで過激な思想を持っていたわけではないんです。社会への不満や疑問が大きくなって、価値観を共有できる人間が集まり、悪い意図を持った悪い人間に騙されて、簡単に犯罪を犯してしまう。でも、そういうものに惑わされずに自分が正しいと思うことを信じてやるしかないですよね。」とコメントし、話題を締めくくった。

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