音で情景が浮かんでくる、音を楽しんで歩きたくなる
「東京の名所」を紹介します。
お聴きのあなたから「お薦めスポット」も受け付けています。

2005年8月20日(土曜)柴又編

「残したい日本の音風景100選」…ご存知でしょうか?
8年前、当時の環境庁が「日本らしい音」を100選んで、
制定しているんですね。

◇「残したい日本の音風景100選」
http://www.env.go.jp/air/life/oto/

今回はその中から、東京を代表して制定されている音を求めて
葛飾・柴又にやってきました。



京成高砂とJRの金町を結ぶ2.5キロの路線、京成金町線の唯一の中間駅「柴又」を降りると、
さっそく「寅さん」がお出迎え。一気に映画「男はつらいよ」の世界が広がります。



寅さんのワンシーンに自分を重ねることができるのが、帝釈天の参道。
第1作〜第4作の撮影で使われた「とらや」も健在です。
昼間はお店を営業していたために、撮影は夜に行われたんだとか。

◇「とらや」ホームページ
http://www.din.or.jp/~toraya/



◆柴又帝釈天の鐘の音

「柴又帝釈天」、正式には題経寺といって日蓮宗のお寺です。
1629年の開山以来、350年以上の歴史があります。
庚申の日が「縁日」で、今年は偶数月の月はじめ頃、大いに賑わいます。



◆矢切の渡しの音

この柴又帝釈天から程近いのが、昭和58年、第25回日本レコード大賞も受賞した
細川たかしさんのヒット曲でもおなじみ「矢切の渡し」。
都内に残る唯一の渡し場「矢切の渡し」の音です。
松田聖子さんの映画でも話題になった伊藤左千夫の名作「野菊の墓」の舞台でもあるんですね。



江戸時代初期・1616年に、幕府が利根川の重要地点15ヶ所を
「渡し船」にして、それ以外の場所で川を渡ることを禁止しました。
(当時、利根川は東京湾に流れ込んでいました…)
その時に設けられた渡し船の1つが、この「矢切の渡し」で、
主に付近の農民が、利用していたようです。
櫓を漕ぐ音を聞きながら江戸川を渡る5分ほどの舟旅。
この風情が100円で味わえるというのは、格別です!






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