音で情景が浮かんでくる、音を楽しんで歩きたくなる
「東京の名所」を紹介します。
お聴きのあなたから「お薦めスポット」も受け付けています。

2005年6月25日(土曜)二子玉川編



◆多摩川を電車が渡る音

川の流れの音と、電車が鉄橋を渡る音…。
何度か、水の音はお聴きいただいていますが、
いつもより水の力が「強く」感じませんか?
それもそのはず!その辺の小川の音じゃない。
東京を代表する河川、「多摩川」の流れなんです。



昔は“砂利電”の終点、今や「田園都市線」の中核駅として、
タカシマヤあたりに、お洒落な“コマダム”が集う街…。
今回のてくてく東京はニコタマ!「二子玉川」にやってきました。



「砂利電」という名前の通り、昔、多摩川では、登戸、丸子橋、
そしてこの、二子玉川あたりで「砂利」の採取が行われていました。
そもそも、この砂利を都心へ運ぶために「玉川電車」の線路が引かれ、
今や「田園都市線」として発展、通勤客を毎日運んでいるわけです。



この音を収録したのは、河川敷にある「兵庫島公園」。
二子玉川駅西口に出て、左へ玉川通りを線路に沿って歩けば
5分ほどで到着します。



「兵庫島」とは、室町時代初期、新田義貞の息子・義興が、
上野国から鎌倉へ向かう途中、敵に騙されて最期を遂げます。
この時、同じ船に乗っていた家臣、由良兵庫助の名前にちなんで、
「兵庫島」といわれるようになったそうです。



◆塚越アナ&山本さん多摩川を眺めて

多摩川についていろいろ調べてみますと…
水源は、奥多摩のそのまた奥「笠取山」(標高1865メートル)。
そこから小河内ダム(標高526メートル)、羽村の堰を経て、
東京と神奈川の都県境を流れ、羽田で東京湾に注ぎます。
この間、実に138キロ。日本の川では「25番目」の長さです。
多摩川は、日本で2番目に訪れる人が多い川なんだそうです。



◆水の流れる音

今じゃ、ホンモノの川原じゃ危ないってんで、
わざわざ小さな川原を作ってるんですね。
思えばこの辺りは、昔から「子供が遊べる」エリア!
明治時代の終わりには「玉川遊園地」があって、
玉川閣(ぎょくせんかく)という演芸場もあったそうです。
そして現代でも、一時、一世を風靡した
ワンダーエッグもニコタマにありました。

多摩川を渡れば、そこは神奈川・川崎。
しかし、都県境という1つのラインを超えた人の流れ、
生活圏が存在するのも、この地域の特徴。
二子橋は、歩いて渡る人が多くみられました。
この人の流れを生み出しているのも、ひとえに
玉川高島屋に代表される「ニコタマ」の求心力。
それは多摩川の大きな流れと同じく、次の時代への大きな流れを
空気で感じられる街…ともいえるでしょう。





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