音で情景が浮かんでくる、音を楽しんで歩きたくなる
「東京の名所」を紹介します。
お聴きのあなたから「お薦めスポット」も受け付けています。

2005年5月14日(土曜)上野編



◆下谷神社のお祭り・お囃子の音

いよいよ東京の街は、夏祭りのシーズン。
5/14,15と「神田祭」、5/20〜22の「三社祭」と続きます。
この江戸の風情を今に伝える、一連の「夏祭り」の先陣を飾るのが、
実は、5/6〜8と開かれた、上野・下谷神社のお祭りです。



下谷神社は、奈良時代、聖武天皇のころに創立された神社。
「大年神(おおとしのかみ)」、いわゆる「お稲荷様」が祭られ、
これにちなんで、神社のあった辺りが「稲荷町」という名前になりました。。
(地下鉄銀座線に「稲荷町駅」がありますね)
この下谷神社、1798年(寛政10年)6月に、
江戸で初めて「寄席」が行われた場所でもあります。
実際、境内には1998年にできた「寄席発祥の地」という石碑があります。



下谷神社…、普段の日に訪れると出迎えてくれるのが、このネコとカメ。
お参りの人がガラガラ鐘を鳴らしても、大騒ぎでやってきても、
ネコちゃんとカメ君は、我関せず。のんびりしてて面白いですよ。



◆下谷神社のお祭り・御神輿の音

1300年以上の歴史のある下谷神社。
当然、お祭りも1000年以上の歴史があって、本祭りは1年おき。
今年は「陰祭り」で、町会のみこしだけが練り歩きました。



女性もちびっ子もお祭りモード!
小さめのみこしとお囃子で地元の祭りを盛り上げます。



「陰祭り」とはいっても露店の数が140軒以上もあり、賑わいは別格。
かつては担ぎ手が不足して、神社が所有する本社みこしも、
山車に引かれるようなことがありましたが、昭和50年に完全復活しました。



◆アメ横の音

せっかく、上野まで来ましたので、アメ横にもやってきました。
たくさんのお店が立ち並ぶ「アメ横」。
上野駅から御徒町駅間の幅8m、長さ600mのガード下、僅か2000坪の土地に
平均4坪の店鋪が「471軒」もあるんですね。



「ハイ、1000円!1000円!1000円!」とダミ声が響く
「アメ横」の発祥は、戦後間もないころの「ヤミ市」。
当時、引揚者たちが、政府から甘味料「サッカリン」の払い下げを受け、
それを利用して「飴」を販売しました。
最盛期には飴屋は300軒、1日の売り上げが一億円に。
いつしか「アメ屋横町」といわれるようになりました。



一方で、御徒町駅付近には、アメリカ軍の横流し物資が並んで、
ここも「アメリカ横丁」と呼ばれるようになり、
2つが混ざって「アメ横」になったとか。

「てくてく東京」…、さあ、次はどの町に出没するか?お楽しみに!



Copyright(C) 2005 Nippon Broading System,Inc,All Reserved.