音で情景が浮かんでくる、音を楽しんで歩きたくなる
「東京の名所」を紹介します。
お聴きのあなたから「お薦めスポット」も受け付けています。

2005年4月16日(土曜)お茶の水の音


■御茶ノ水の街の音



◆お茶の水街の音

御茶ノ水は「学生街」にして「楽器街」「古書店街」…。
それというのも、ココが「日本の大学発祥の地」なんですね。
明治初期には東大の「法学部・文学部・理学部」の3つがありました。
コレを追って、法政・中央・明治・日大の前身となる法律学校…、
「東京法学舎」「英吉利法律学校」「明治法律学校」「日本法律学校」が。
今は、郊外に移転してしまった大学も多いですね。
そして、若者が集う街には、歌が生まれる…。
「楽器街」もありますね。
“モーリス持てばスーパースターも夢じゃない!”
そんな言葉にのせられた人も、いるんじゃないですか?
さらに、駿河台下の信号まで下っていけば、
神保町の「古書店街」というわけです。




「御茶ノ水」の地名は、2代将軍秀忠が鷹狩りの帰りに、
今の順天堂病院の辺りにあった、
名水の湧く寺に立ち寄り「お茶飲みたい…」と言って以来、
その寺が、将軍家御用達のお茶用の水を
献上するようになって「御茶ノ水」に。
住所標記の「駿河台」は、駿河(今の静岡)で
隠居していた家康の面倒を見ていたグループが、
家康の死後、江戸に戻り、この辺りに居を構えたことにちなむとか。


■ニコライ堂の鐘の音



◆ニコライ堂の鐘の音

人が行き交う雑踏も、休日となれば一転、静かな街。
JR御茶ノ水駅・聖橋(ひじりばし)口を出て右へ1〜2分。
日本ハリスト正教会「東京復活大聖堂」…通称“ニコライ堂”の鐘の音。
鳴るのは、礼拝のある「毎週日曜日の午前10時」。(礼拝終了時も)
10分ほど鳴っています。




の教会…、キリスト教はキリスト教でも“ギリシャ正教(ロシア正教)”。
カトリックとは、違うグループなんです。
キリスト教は本来、偶像崇拝を禁止していたんですが、
カトリックは、庶民にも分かりやすいように「マリア像」などを作って、
布教していました。
でも真面目(?)なグループから「そりゃ違うんでないの?」と
ツッコミが入って1054年に完全に仲間割れ。
以来1000年近くずっと、仲たがいの状態が続いてきました。
この関係を修復しようと動いたのが、先日亡くなったローマ・カトリックの
ヨハネパウロ2世なんですね。(2001年にギリシャ訪問)



■御茶ノ水の「小鳥のさえずり」




◆小鳥のさえずり

御茶ノ水界隈の休日は…、裏道に入っただけで、ホント静か!
この間まで「談話室・滝沢」があったトコの緑地帯では、
まあ賑やかに鳴いてました。
「ピィーピィー」と結構うるさかったから、ヒヨドリあたりか?
(知ってるよ!って方は、教えてくださいね)

江戸時代以前には「神田山」と呼ばれた一帯。
その名残りを伝えるのが「坂」の存在です。
その坂こそ、アカデミックで厳かな風景の下地にある、
江戸の息遣いのようなものを、今に伝えているように思われます。




Copyright(C) 2005 Nippon Broading System,Inc,All Reserved.