東京が抱える様々な問題に対する都の取り組みを調査。
問題の背景にあるものを、掘り下げてお伝えします。

■2005年6月11日(土曜)第11回

『手を代え品を代え、迫りくる…新たな“ドラッグ”の恐怖!』



「覚せい剤」「大麻」など、いわゆる「ドラッグ」の問題…。
実は今、日本は「第三次ドラッグ乱用期」と呼ばれる、
中・高生にまで「ドラッグ乱用」の裾野が広がってきています。
大事なお子さん・お孫さんのことを考えますと、
決して「対岸の火事」で片付けるわけにはいきません。

■日本における「薬物乱用と規制の歴史」
1.昭和20年代初頭(終戦直後)…「第一次乱用期」
まだ規制されておらず、覚せい剤が「眠気覚まし」として、
ヤミ市や薬局で、普通に売られていた。(いわゆる「ヒロポン」)
このときの薬物乱用のせいで、人間らしい生活を送ることが
出来なくなってしまった人は数多い。
昭和23年に、まず「大麻取締法」が…。
続いて昭和26年には「覚せい剤取締法」が施行されて、
ようやく沈静化した。

2.昭和40年代後半〜50年代末…「第二次乱用期」
暴力団などによる組織犯罪で、覚せい剤乱用者の裾野が一気に拡大。
普通のサラリーマンや主婦層にいたるまで、乱用する人々が激増。
昭和59年の検挙数は2万4千人に達し、戦後最悪のピークに。
これに対応するため、厳しい取締りが行われ、検挙数は減少へ。

3.平成7年〜…「第三次乱用期」
密輸事件なども相次ぎ、青少年にまで乱用が拡大。
加えて、いわゆる「脱法ドラッグ」の乱用者が激増している。


■「脱法ドラッグ」とは?
かつては「合法ドラッグ」と呼ばれていましたが、
「合法」=「法律で保障されている」=「安全」と、
誤解を与えかねないという理由から、現在では、
「法の抜け道をすり抜けようとする事実上の危険薬物」という意味で
「脱法ドラッグ」という言葉が使われています。

この「脱法ドラッグ」…
麻薬同様の症状を、人体に与えるにもかかわらず、
ずっと、規制の網をすり抜けてきました。
その理由として、
1.麻薬取締法が、続出する「あやしげなクスリ」の指定に追いつかない。
2.売られ方が、実に「巧妙」!


■「脱法ドラッグ」の売られ方
1.「芳香剤」として売っているのに、こんな謳い文句が!
 「誤って飲んだりすると、幸福感に襲われますので、ご注意を」
2.「ビデオヘッドクリーナー」として売られている。
3.「研究用化学品」として売られている。

さらに問題なのは…、
●これらのものが、インターネットで簡単に購入できる。
●「脱法ドラッグ」の使用が、危険な麻薬や覚せい剤への引き金になる。
この恐しい「脱法ドラッグ」に対して、東京都では全国に先駆け、
4月1日から「東京都薬物の濫用防止に関する条例」を施行。
6月1日から禁止・罰則の適用。
初めて規制の手を入れることとなりました。

果たして、具体的にはどういう条例なのか?
そして「脱法ドラッグ」の知られざる恐るべき現状とは?
来週は東京都の担当者に、さらに突っ込んだ話を聞きます!

※「知人が、ドラッグにハマッてしまい、とんでもないことになった」
 「自分自身が、かつてドラッグに手を出してしまい、人生を棒に振りそうになった」
 匿名・匿住所で構いません。
 「クスリの恐ろしさを身をもって味わった」という方!
 ぜひ、赤裸々な体験談をお寄せください!
 さらに、この問題に関するご意見も、お待ちしています!

メール tuka@1242.com
またはトップページからどうぞ。




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