旅行大好きな、新米ライター望月が、
実際に食べた「駅弁」と、実際に出かけた「小さな旅」を紹介します。
お出かけの時の参考になれば(?)幸いです。




2003年7月25日(金曜)

今回の駅弁膝栗毛は、北海道を代表する駅、
JR函館本線・札幌駅をご紹介します。




札幌駅は、道内の特急列車が発着する北海道最大のターミナル。
函館・釧路・網走・稚内方面へのディーゼル特急と、
札幌近郊を走る列車が、ひっきりなしに出入します。



旭川へは電車特急「スーパーホワイトアロー・ライラック」号が、
最速1時間20分、30分ヘッドで結びます。
そして、空の玄関・新千歳空港へ快速「エアポート」号が、
15分毎に発車し、人気の高い小樽方面とも、
直通運転を行っています。
(画像は登場から23年、古株の特急電車「ライラック」号)



こうした特急列車の発車時刻になると、ホームで、
「札幌駅立売商会」によるワゴンを使った立売の光景が
見られます。比較的、品目も充実していました。



もちろん、常設の駅弁売場もあります。(朝7時前からの営業)
各ホームと改札内に2ヶ所、改札の外にも、
東コンコースと西コンコースの南口付近に、
売場がありました。




「石狩鮭めし」(900円)と「北の黒牛弁当」(1000円)を食べてみました。



「石狩鮭めし」は、大正12年から販売している伝統の駅弁。
当時は、石狩川で獲れた秋鮭をそぼろにしていたようですが、
今は、紅鮭とイクラの“親子版”に。
とても、楽に食べられるお弁当です。




「北の黒牛弁当」は、今年(03年)3月発売の新商品。
1日100食程度限定で、若い世代を中心に好評とか。
肉は、とてもやわらかく仕上がっていました。
北海道では、魚中心になってしまう駅弁ですが、
時折、肉の駅弁をはさむと、いいアクセントになりますね。



使っている牛肉は、宗谷岬の近くで放牧されている「宗谷黒牛」。
宗谷岬の丘からも、放牧の様子を見ることが出来ました。
詳しくは、下のホームページでチェックを!


http://omosiro.souyanet.ne.jp/soyabeef/



も1つ食べたのは、「かにめし」(1100円)です。



カニづくしの充実した駅弁ですね。
食後のフルーツもいいですよ。

最近では、新商品も続々発売している札幌の駅弁。
まだまだ、いっぱい駅弁があります。
道都・札幌にふさわしい、充実のラインナップですね。


■旅のワンポイント〜3時間で回る札幌の街!

広い北海道。道東や道北を旅行の目的地としますと、
札幌は「中継地」という方も、少なくありませんね。
そんな方のために、札幌駅から徒歩圏内にある名所を、
「3時間」で回る方法を探ってみました。




駅を出発して、まずは「時計台」でしょうか。
意外と小じんまりとした建物ですが、
観光客で溢れていることが多いので、すぐに分かります。
札幌駅南口から歩いて10分ぐらいです。




「北海道庁旧本庁舎」は、開拓時代を代表する建物。
札幌駅南口から徒歩5分で到着します。
レンガの建物をバックに、記念撮影するのが基本です。




「北海道大学付属植物園」(400円)も、意外といいスポット。
都会の真ん中にありながら、濃い緑が茂り、
野生動物も住み着いているようです。



野生動物に遭遇できなかったら、
植物園の資料館に、剥製となった動物が沢山います。
中でも、南極・昭和基地に取り残されたものの、
無事生還したカラフト犬「タロ」の剥製は必見!?





再び札幌駅へ戻り、北口へ抜けると程なく「北海道大学」。
観光客も、自由に入ることが出来ます。
広いキャンパスを歩くと、気持ちも若返ることでしょう。




大学の中にある「クラーク博士」の銅像。
「少年よ、大志を抱け!」と言ったとか言わないとか…。
大学内は、案内標識が充実していますから、
まず、迷うことはないでしょう。



北大では、「ポプラ並木」も美しいのですが、
最近は、倒木の恐れがあるため、立入禁止です。
ポプラの木も枝が目立ち、確かに木の調子はイマイチ…。




おしまいは、札幌の最新スポット、地上173メートル、
駅直結、38階建の「JRタワー」をのぞいてみましょう。
首都圏以北では、最も高い建物なんだそうです。




展望室から「大通公園」「さっぽろテレビ塔」方面を望みます。
見事なまでの碁盤の目。計画的な街づくりの成果ですね。
ちなみに地上38階の展望室、900円で入場料も高めです。

ご覧のスポットなら、駅からじゅうぶん、徒歩圏内。
北大の代わりに「大通公園」を入れてもいいですし、
JRタワーの代わりに「雪印パーラー」で一休みもいいですね。

街並みと緑が美しい、北の都・札幌。
一度歩けば、きっと忘れられない街になることでしょう。





2003年7月21日(月曜)



JR宗谷本線・名寄(なよろ)駅にやってきました。
かつては名寄本線、深名線が分岐した鉄道の要衝でしたが、
今は、宗谷本線ただ1本のみ。
それでも各駅停車は、この駅で乗り換えになることが多く、
宗谷本線・最大の途中駅であることに違いはありません。



「角舘商会」が作る駅弁、売場は1ヶ所。
待合室とホーム、両方から購入できる仕組みの駅です。




お昼の時間帯、販売していたのは4種類。
今回購入したのは、「ニシン・カズノコ弁当」(800円)と、
「カニ丼」(800円)です。



「ニシン・カズノコ弁当」は、そのもの2つが、
ドッカーンとのって、美味しくいただけます。
特にカズノコは、弾力があってプリプリでした。




カニを使った弁当では、珍しい「カニ玉」の駅弁。
お昼時ということで、まだ温もりが残ったまま、
いただくことが出来ました。
普通のカニの駅弁に飽きたら、いいかもしれませんね。

名寄は、まだまだ駅弁がある駅です。
次回来るときは、また違った味を楽しむことに致しましょう。

さて、今回は特別に「駅そば」もご紹介します。




名寄駅から北へ特急で45分、宗谷本線・音威子府駅。
ここの駅そばは、途中下車しても食べたい独特のそばです。




待合室にある、戦前からの歴史を持つ駅そば「常盤軒」。
5分の停車時間に、持込用丼で作っていただきました。




ご覧あれ、真っ黒いそば!
量はそんなに多くありませんが、美味いです。
私は「天そば」(420円+丼30円)を頂きました。

音威子府の駅そばは、道北を旅したことのある人なら、
知らない人はいないくらいの有名な一品。
車やバイクで道内を移動している人でも、
わざわざ立ち寄って食べていく光景が見られました。


■旅のワンポイント〜日本最北の珍湯「豊富温泉」&サロベツ原野



日本各地、温泉数多くあれど、
最も北にある温泉郷といえば、北海道の「豊富温泉」。
今回の旅、この豊富温泉を拠点に、道北各地へ足を伸ばしました。





豊富温泉唯一の共同浴場「ふれあいセンター」。
昔は「元湯館」と呼んでいたらしく、源泉が使われています。




中に入ってビックリ!油のにおいが鼻をつきます。
「大変に危険」なので「禁煙」…、引火するということですか!?




豊富温泉は、大正末期に油田開発の中で発見された温泉。
石油を掘ったところ、水分が多すぎて使い物にならず、
「温泉」にしてしまったという“珍湯”なんですね。
でも、皮膚を中心に効能は高く、全国各地から、
「湯治」にやってくる人が絶えません。
「ふれあいセンター」も、「湯治浴場」と「一般浴場」に別れており、
「湯治…」には源泉のお湯、「一般…」にはろ過されたお湯が、
注がれています。ちなみに、上の画像は「一般浴場」です。



こちらが「湯治浴場」。一般浴場より濃い石油臭がします。
お湯自体は、トロっとしたやわらかいお湯。
温泉好きを自認するのであれば、
湯の花と油の膜が共存する妙なお湯、1度体験をお薦めします。
ちなみに、湯治でなければ、どちらの浴場も上がる際、
しっかり体を洗った方がいいとのこと。
そうしないと、油で服が真っ黒になってしまうそうです。
(私が着た服は、3週間経っても石油臭が抜けませんでした)




この「ふれあいセンター」の隣は、天然ガスの採取所。
一緒に湧き出した天然ガスが、地域の暖房に使われています。
今年は寒い日が続いて、7月上旬でもストーブが必要でした。




豊富温泉のまわりは、牧場が広がります。
この牧場を抜けて、有名な「サロベツ湿原」へ。
JR豊富駅前の観光協会でレンタサイクルを借りて(500円)、
自然の風を感じて行くのがいいでしょう。



見渡す限りの緑、ここが「サロベツ湿原」です。
「サロベツ」とはアイヌ語で、
「アシの生い茂る湿原に川の流れるところ」という意。
利尻・礼文と共に昭和49年、国立公園に指定されました。




ビジターセンターの2階からのぞむ「サロベツ原生花園」。
サロベツ湿原は、日本一広い「高層湿原」なんだそうです。
地平線が見えるのも、サロベツならでは!
1周、およそ1キロの木道が整備され、
大自然を満喫することが出来ます。




ちょうど、エゾカンソウの黄色い花が美しい季節。
例年ならば、「黄色いじゅうたん」のように見られるのですが、
今年は5月の遅霜で大打撃を受け、チラホラでした。
ちょっと残念ですが、目一杯、自然に触れることが出来たので、
まあ、よしとしましょう。

この「サロベツ湿原」も、最近は乾燥化が進みつつあり、
笹が侵入してきています。
また、湿原は1度傷つくと、回復に長い年月がかかります。
実際「サロベツ湿原」には、戦前に陸軍が泥炭を採取した痕があり、
今でも溝として、残ってしまっているんですね。
湿原は、“ガラスの”自然といってもいいでしょう。

ホンモノの自然を感じたい方には、
ぜひ、道北はお薦めしたいところです。
ただ、旬の季節に宿を取るのは、厳しいのが現状です。
でも、行ってみて拍子抜けしたのは、思ったより人が少ないこと。
今回、耳にした情報によると、道北では「うに」が美味く、
花が美しいこの時期、「1人で」と告げると、
空いていても「満室」と断るケースが横行しているとか。
少しでも、部屋の「効率のいい」お客を取りたいからなんだそうです。
旅の主流が、少人数、そして1人旅へ移りつつある現在、
このような旧態依然の商売をしようとする姿勢に、
道北の活性化を思うと、一抹の不安が私の心をよぎりました。




次回は北海道を代表する駅、札幌をご紹介します。


2003年7月14日(月曜)



日本最北の駅弁を求めて、新米ライター望月、
東京から北へ向かうこと1600キロ、
JR宗谷本線・稚内駅へやって来ました。




稚内駅は北緯45度24分44秒、日本最北端の駅。
ここから北へ伸びる線路はありません。
さて、ここの駅弁は?




立売の駅弁の方、サンエイ商事の又重輝彦さん(70)です。
何と稚内駅には、駅弁の常設販売場所はありません。
特急「スーパー宗谷」号、特急「サロベツ」号が発車する、
朝7時半頃、昼1時半頃、夕方4時半過ぎの1日3回、
こうして立売にやってくるんです。
しかも、販売しているのはわずか1品!




「さいほくかにめし」(840円)です。
かごの中に入っているお弁当は、せいぜい10個ほど。
実はサンエイ商事という会社になってはいますが、
又重さんが1人で作り、1人で販売しているとのこと。
「最北帆立駅弁」という弁当もあるようですが、
何せ、すべてを1人でこなしているため、1つの列車に、
「かにめし」を10個程作るのが精一杯というのが現状のよう。
さしずめ、駅弁界の“ワンマンDJ”といったところか。
(取材協力:旭川駅立売商会)




中味は、実に素朴な「かにめし」。
又重さんの人柄が、そのままにじみ出たような駅弁です。

ちなみに稚内駅に降り立って、右側へ進むと、
「駅弁販売店」という張り紙を目にします。
これを出しているのは、食堂の「ふじた」です。
正式な駅弁ではありませんが、「かにめし」を作っていて、
駅弁を自称、特急「スーパー宗谷」の車内販売もあります。




この弁当、注文を受けてから作ります。(1000円)
時間にして3分ほどですが、結構、美味しいです。

1度は訪れたい最果ての駅・稚内。
手作り駅弁の温もりに触れながら、
旅情を味わってみてはいかがでしょうか。





■旅のワンポイント〜ロシアまで40キロ、“国境の街”稚内



ご覧の画像は、夜7時頃の稚内。
この明るさは、東京より緯度が10度高い証でしょう。
日の出が朝3時50分、日の入は夜7時半。
この時期、東京より「1時間長い昼間」を体感するだけでも、
稚内を訪れた価値はあると思います。
でも、せっかく稚内まで来たならば、
最北端「宗谷岬」には、足を運びたいものですね。




宗谷岬へ向かう「大岬」行バスは、わずか1日4本。
(8:10・13:45・16:15・17:55)計画的に行きましょう。
※「宗谷バス」のホームページで確認を…。

http://www.soyabus.co.jp/



途中、右手に稚内空港を見ながら進みます。
どうやら羽田からの直行便が、到着したようです。




50分ほどで“最北端の地”宗谷岬に到着。
厳密にいうと、日本最北端は北方領土の択捉島となりますが、
現実に行くことが出来る「暫定」最北端が、この宗谷岬ですね。
土産物店では「最北端到達証明書」を発行してくれます。




近くの丘から最北端を望みます。
海の向こう、40キロ先はロシアのサハリン。
天気がよければ、見えることもあるそうです。




宗谷岬近くの宗谷丘陵には、きれいな花と風車が。
手前のハマカンザシという花は、1983年に起きた、
大韓航空機撃墜事件遭難者の霊を慰めるために、
植えられたものだそうです。




バスの時刻の関係で、30分ほどで市街地へ戻ります。
駅と港から近い、有名な「稚内港北防波堤ドーム」。
利尻・礼文・サハリンへ船で渡るときは、
このドームを横目に港へ向かいます。
ヨーロッパ風の異国情緒がありますね。



1923〜45年の22年間、
鉄道省の「稚泊航路」で結ばれていた樺太。
戦前は、ドームの一番奥に「稚内桟橋駅」がありました。
今では冷戦の終結に伴い、「東日本海フェリー」によって、
稚内〜コルサコフ(旧・大泊)を結ぶ航路が復活しています。
※詳しくは「東日本海フェリー」のホームページで。

http://www.kaiferry.co.jp/



地元の方に、駅の近くで美味しい「生うに」を、
食べさせてくれるお店を紹介していただきました。
寿司屋の「江花」さんです。




「うに丼」(2500円)。うには、まさに旬を迎えていました。
この辺りのエゾバフンウニは、利尻昆布を食べて育つ絶品!
濃厚な味が、口の中でとろけていきました。
でも、やっぱり次は、今回やむなく断念した本場・利尻島で、
うにを食べてみたい…。
海に霞む利尻富士を眺めながら、そんな思いにかられてしまいました。




(稚内温泉「堂夢」からの利尻富士)
市内のお店には、ロシア語の文字も目立つ稚内。
自衛隊のレーダーもあり、島国の中にあって、
「国境」を少し意識できる街でもあります。

次回は、日本最北の温泉郷とサロベツ原野を訪ねます。



2003年7月7日(月曜)

■番外編・寝台特急北斗星「グランシャリオ」

新幹線から食堂車が消えて、はや3年…。
日本の鉄道で、ゆったり食堂車でくつろぎながら、
料理をいただくことは、難しくなってしまいました。
しかし今、唯一、食堂車を営業している北海道行きの
寝台特急には、失われかけた貴重な空間が残っています。
今回は、上野から札幌まで、寝台特急「北斗星」に乗車。
比較的リーズナブルに味わえる「食堂車の味」をご紹介します。



寝台特急「北斗星」の食堂車には、
「グランシャリオ」という愛称がついています。
外観は他の車両と比べ、少し屋根が低くなっているのが特徴。
これは、「電車」の食堂車を、寝台列車に改造したためです。



開店前の「グランシャリオ」をのぞいてみました。
とてもシックに落ち着いたインテリア。
周囲が暗くなってくると、もっといい雰囲気です。



夕方5時半頃、営業が始まりました…が!
ディナーは予約制。ご存知の方も多いですね。
フランス料理のコースは、7800円。
和風の懐石御膳は5500円と、ちょっといいお値段です。

実は、このディナータイムのあと「パブタイム」があります。
夜9時頃から11時までは、予約なしで比較的リーズナブルに、
食堂車の料理を味わえるんですね。



「ビーフシチューセット・牛肉のやわらか煮」(2500円)です。
牛肉とデミグラスソースが、レールのジョイントの音と共に、
口の中で溶けていきますよ。



ビール(小・500円)を頼んだら、
「北斗星オリジナル」のコースターも付いてきました。
普段より、気持ちのいい酔いのまわりは、
列車の心地よい揺れのおかげでしょうか。
でも、やっぱり雰囲気は、ワインの方がピッタリかも…。



最後は、セットのコーヒーを頂きました。
各テーブルには、花とライトスタンド。
北への旅路を、優雅なものにしてくれます。



食堂車「グランシャリオ」は、朝も6時半から営業します。
私が乗った「北斗星1号」の場合、
進行方向右側の座席に座れば、長万部〜苫小牧間で、
海を眺めながらの朝食となります。
道南を目的地としている方は、時間的に厳しいですが、
札幌まで乗るのであれば、ぜひ朝食も味わいたいところです。



今回は、個数限定の「和定食」(1600円)をいただきました。
朝7時頃までに行けば、たぶん大丈夫でしょう。
フルーツが、たくさんついているのがいいですね。
でも、女性の方には、ちょっと多いです。
サンドイッチとコーヒーを買って、
部屋へテイクアウトしていく方も、多くみられました。






「グランシャリオ」活躍するウェイター&ウエイトレスさん。
上野から札幌まで、16時間半の乗務に就いているようです。
揺れる車内にもかかわらず、普通のレストラン同様、
おぼん一杯のお皿をのせている様子は、見事です。






厨房は、とても狭い!
限られた車両の幅を、目一杯使っている感じがします。
このスペースで、フランス料理のコースを含めた、
1つ1つの料理を生み出していくわけです。

都会の喧騒を抜け出して、北海道の大自然へ。
北斗星の一夜と「食堂車・グランシャリオ」の温かいご飯が、
生活モードの切り替えに彩りを添えてくれることでしょう。

※北斗星の食堂車を営業する「NRE」のホームページ。
詳しいメニューが出ています。

http://www.nre.co.jp/ressya/gs.htm


■旅のワンポイント〜寝台特急「北斗星」・格安乗車法



上野〜札幌を16時間半かけて結ぶ、寝台特急「北斗星」。
今年で運行開始から、丸15年を迎えました。
特に1つの列車にわずか4部屋のA寝台個室「ロイヤル」は、
今でも予約の取りにくい大人気の部屋となっています。
加えて17180円と、ホテルのような寝台料金。
でも「北斗星」には、格安で乗車できる個室もあるんです。



私が今回乗車したのは、B寝台個室「ソロ」。
個室内で立ち上がるのは、少し大変でしたが、
普通のB寝台料金・6300円で個室に乗ることができます。



ちなみに「北斗星1・2号」は、普通のB寝台も「Bコンパート」。
グループなら、個室として使えるようになっています。

こうした「ソロ」や、B寝台に使えるお得なきっぷがあります。
その名も「ぐるり北海道フリーきっぷ」。
5日間用なら、通常35700円で、
往復「北斗星」の個室「ソロ」が利用できるほか、
東北新幹線「はやて」と特急の乗り継ぎでもOK。
もちろん、北海道内の特急列車指定席が乗り放題。
急ぐ旅でなければ、北海道往復には最高の1枚です。
例えば、このきっぷで東京〜稚内を往復すると、
特急利用で57500円のところ、21800円お得。
函館往復でも元が取れる計算です。

「北斗星」のA寝台個室は、予約が取りにくいものの、
B寝台は比較的取りやすくなっています。(今回は2週間前の予約)
ただ私が乗車した日も、「ほぼ満室」(車掌談)ということでしたので、
早めの予約がいいでしょう。
※なお7〜9月は、「ぐるり北海道フリーきっぷ」の価格が、
少し高めに設定されています。詳しくはJR東日本のHPで…。

http://www.jreast.co.jp/tickets/de_f.html?ID=190

(参考までに、私が行った時より2千円ぐらい値下げ。
新幹線八戸開業以前の値段に戻されました。)



上野を夕方16時50分に出発した「北斗星1号」は、
朝9時20分、定刻通り札幌に到着。
乗客は足取りも軽やかに、それぞれの目的地をめざします。

さあ、「駅弁膝栗毛」は、しばらくの間、北海道の駅弁を紹介します。
夏の北海道も合わせてご紹介しますので、お楽しみに!