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2018.11.20

木村大作さんが語る、八甲田山など撮影現場のエピソード。今の映画界に思うことは?

今週のゲストは映画監督・カメラマンの木村大作さん。長嶋茂雄さんが巨人軍に入団した年から映画界に入り、様々な経験を経てキャメラマンから監督になるまでの様々なエピソードや、今の映画界に思うことを語っていいただきました。

高校を卒業してすぐに黒澤明の撮影現場で勤務へ。就職のために入った会社が人生を変えることに。

東島:木村さんは1930年生まれ、東京都のご出身です。都立蔵前工業高等学校を卒業の後、東宝撮影部にカメラ助士として、あの黒澤明監督の組に配属されました。その後数々の制作に携わり、映画監督として日本アカデミー賞を21回の他、そして監督として7つあまりの受賞をなさり、2003年には紫綬褒章を受章されています。伝説のカメラマンと逸話が多い監督ですね。最近で言いますと、公開中の時代劇「散り椿」はその映像美が高い作品になっています。

須田:今日はそんな「言いたい放題」な監督に登場いただき、木村さんにいろいろな思い出話やエピソード、あるいは「最近の映画界にこんなことを言いたいぞ!」ということを伺っていきたいと思います。ですがその前に… プロフィールを見ていて驚いたのが、都立蔵前工業高等学校を卒業してからの東宝撮影部なのですね。東京の人間しか知らないと思いますが、蔵前工業というと名門中の名門ですよね。

木村;そうですね、工業高校としてはね。入った時は上から15番目くらいで入ったんですよ。一夜漬けの試験勉強をして。ただ出る時はビリから… ブービーでね、ビリから2番目だったよ。それで結局、高2の時に親父が亡くなってね、大学に行くとかそんな余裕がないので、自分の下の3人も弟がいて俺が長男。だから働かなくてはいけない。それでいろいろと就職試験を受けたのだけど、11個、全部落ちたんだよ(笑)!

そのころは昭和33年だから、長嶋茂雄が巨人軍に入ったとしなんだけど、そのころは映画界がまだ良くてね。観客動員が一年間で約12億人を超えていたんだよ。いま約1億5千だからね。当時は人が足りなかった。そこから応募が来ていたから受けてみたら、、、18歳の時からこんな調子だったのよ、自分はだから人事部長とやりあったらさ、「元気がいい」ということで受かって。それで回されたのが、撮影所。

撮影助士係というのがちゃんと社員として合ったんだよね。今は、スタッフはみんなフリーランスだからね。4月に入って、5月には黒澤明の現場。そこにカメラも何もわからない人間が、バッテリー背負うのが仕事みたいな立ち位置で立っていた。それが、映画界に入ったのが一番最初です。

一番初めが黒澤明なのだけど、まぁすごいなと思ったよ、もう怖くて。そういう意味で自分の人生が変わったんだね。

極寒の中、湖に入って八甲田山の撮影。なぜそうなったか?

須田: ちょっと小耳にはさんだのですが、八甲田山の撮影では海に入って、何か、、、

木村:海じゃない、湖だよ。山の映画だから。十和田湖だよ。なんで入ったかというと、岸辺にカメラを添えて取れば水面なめて撮れるのだけど。「すみません、ここ行ってください」と、高倉健さんなど俳優さんたちに言っても、誰も動かないの。サボタージュが始まって。こんな撮影なんて冗談じゃないよ、というような雰囲気になっちゃったんだよ、現場が。

これは何かしないとどうしようもないなと思いまして。ある種のパフォーマンスですよ、ざぶざぶざぶざぶ、、、ってね、その頃は羽毛なんてなくてビニール、登山靴も革だから水の中入っちゃうとどうしようもない。でも、膝までじゃ意味がないんだよ。胸くらいまで入ったんだよ。で、「キャメラ、ここー!!」って怒鳴ったんだよね。そうしたら、みんな僕の事をどう思う?「完全にキタな」っと。撮影助士もみんな、ボーっと見てるわけ。そしたら森谷司郎っていう監督が、やっぱり立派な監督だよね、わっ!っと俺のところに入ってきたんだよ。もう一回「キャメラ、ここー!!」って怒鳴ったら、撮影助士もカメラを2台持ってきて立てた。

やっとそこまでいったので「すみません、俳優さんそこまで動いてください」って言ったら、やっと動いてくれたんだよ。それで高倉健さんが「これからはあいつのいうことは聞こう」と、「あれはもう、どうしようもない」と(笑)言う通りやらないと、えらいことになると。

これは有名な話になっちゃったけどね。だって、体感温度マイナス35度だよ(笑)


その他にも、八甲田山の撮影に抜擢された理由や、大怪我の背景について。最新作の「散り椿」についてなど、情緒あふれる語り口の木村さんから伺い、話が広がりました。

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    • 須田慎一郎
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      須田慎一郎

      経済誌の記者を経て、フリーのジャーナリストに。週刊誌や新聞などで執筆活動を続けるかたわら、ラジオ、TVの報道番組で活躍中。政界、経済界での豊富な人脈を元に数々のスクープを連発。

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      東島衣里
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      東島衣里
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      1991年1月4日生まれ。
      長崎県出身。
      趣味は読書、料理。
      特技はバレエ、ぱぱっと料理。
      Facebook:東島衣里

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