新潮45の休刊問題が取り上げられる中で、12月号で特集を予定している月刊Hanadaの編集長 花田紀凱さんと共にこの問題について語りました。
東島:花田さんは東京都のご出身で、1966年に文芸春秋社へ入社されあの週刊文集を週刊誌売上トップへと育て上げられました。ご自身が手掛けられた月刊誌が廃刊に追い込まれるという経験もお持ちです。退社後は月刊WiLLの編集長などを経て、現在は月刊Hanadaの編集長をなされています。
須田:このタイミングで花田さんをお呼びさせていただいたのは、花田さんにぜひ伺いたいな!というテーマがありまして。新潮45の休刊問題なのですが、あれだけ大きな問題になっていながらほとんどメディアではその裏側について取り上げられていない。月刊Hanadaの12月号では84ページものたっぷりとした大特集が組まれているのですが、そのあたりも踏まえてたっぷり伺っていきたいと思います。
花田:言論の自由に関わる大問題なので。どこも新聞社が取り上げないのはおかしいなと。
須田:もう一点不思議でならないのが、いとも簡単に新潮社が白旗を上げたという点。意外だと思うのですが。
花田:新潮社というのは雑誌ジャーナリズムの旗手ですよね。文芸春秋と新潮社が雑誌ジャーナリズムを担ってきたわけです。そしてどっちかというと新潮社の方が腹が座っているんですよね、はっきり言って。
須田:「戦う新潮社」ですよね。
花田:そうです。 斎藤十一さんという方が週刊新潮を創刊した。その時には「自分も俗人だ。俗人が興味を持つのは金と女と事件だ!これが週刊新潮のテーマだ。」と。腹が座っているわけです。それで大成功した。彼が生きている間、彼の薫陶を受けた役員たちがいる間はしっかりしてたんです。
…
花田:雑誌は「広場」なので。Aの意見がある、Bの意見がある、戦わせればいいのですよ。戦わせて、読者が読んで、判断をする。その材料を提供するのが、雑誌ですから。広場ですから。
須田:一方で一説によると、新潮45の経営自体があまり上手くいっていなくずっと赤字が続いていた、だからこれを機会に休刊という見方もありますが。
花田:新潮45は、創刊した時は「45」歳がメイン読者だったんです。健康と人生の雑誌だった。でもそれが1985年ごろ最初売れなくて。それで斎藤十一さんが「俺がやる!」と乗り出して、それでああいう雑誌になったんです。…
花田:ある時期は新潮45は上手くすると文芸春秋のライバル誌になれるなと思う時もあったんです。ですが全然売れていません。当然大赤字ですよ。しかも新潮45は流石にいい筆者を起用しているので、たいへんですよ。だから大赤字だと思います。
その他にも、言論の自由やメディアの報道姿勢についてなど、裏側の視点も交えつつ鋭く話を切り広げました。
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