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2018.06.28

史上初の米朝首脳会談・北朝鮮と日本の今後について独自の視点で徹底分析!

評論家の江崎道朗さんがが語る、これからのアメリカ・北朝鮮、そして日本!

6月12日に開催された史上初の米朝首脳会談について国会議員政策スタッフなどを務め、安全保障・インテリジェンスなどを研究してきた評論家の江崎道朗さんが徹底分析します。

史上初の米朝首脳会談。会談の成果、今後の両国の展開は?

須田:インテリジェンスの専門家と言うと日本に何人もいますが、ほとんどがストレートな情報源を持たない方ばかり。その中で江崎さんは直接情報源に当たって情報収集してきているなと感じるので、今日はお話を伺うのを楽しみにして来ました。
今回の米朝首脳会談について、両国の思惑、特に最初にアメリカのことを伺いたいと思います。アメリカはこの米朝首脳会談をどのように位置づけ、今後どういう風に展開させようとしているのでしょうか?

江崎:基本的にアメリカは一枚岩ではなくて、国務省サイドとボルトン大統領補佐官サイドでは思惑は全然違うんですね。その上でボルトンサイドはどういうことを考えているかというと、ポイントが3つあります。
ポイントの1つ目は「国務省に交渉を任せるな」ということ。1991年から北朝鮮の核問題の交渉が始まって、もう27年になるのですが、その間(アメリカは北朝鮮に)5回騙されてきているわけです。5回騙されてきて、アメリカ国務省はどれだけ無能なのかと思っている。だから国務省に交渉を任せるなというのがまず基本的な考え方。
ポイントの2つ目は「中国をどう追い詰めるか」ということ。北朝鮮が経済制裁をこれだけ食らっても核開発ができたのは、バックに中国とロシアがいるから。アメリカにとって本丸は中国であって、北朝鮮はあくまでも出先に過ぎないという立ち位置。そこでアメリカはどう中国を追い詰めるのかという観点の中で北朝鮮の問題を考えている。
ポイントの3つ目は「イラクの二の舞はしない」ということ。当時、イラクのサダムフセインを潰して、民主主義を与えようということをやった結果、中東は大混乱したんです。大混乱したおかげでアメリカは中東にずっと関与しなければいけなくなって国力を浪費したわけなので、今はそんな愚かなことはしない。だから北朝鮮が体制を維持しながらどうやって安定させるかを図りつつ、中国をどう追い詰めるのかということをボルトンサイドは考えていて、その意味で「北朝鮮をどう取り込みながら中国を追い詰めるのか」ということを考えているということだと思います。

須田:アメリカのスタンスがかなりはっきりと見えてきたところで、北朝鮮サイドについて。昨年まではかなり強行に出ていたにも関わらず、オリンピックをきっかけに相当軟化しましたよね。北朝鮮の思惑というのは一体どこにあるのでしょうか?

江崎:トランプ政権8年間の前、オバマ民主党政権だったのですがこの間にアメリカは大軍縮をさせられていまして、トランプさんが大統領になった時に米軍はボロボロだったんです。北朝鮮に爆撃するための爆撃機も燃料も予算もなくて爆撃したくてもできる体制ではなかった。だから北朝鮮も中国もそれをわかっているのでトランプ大統領をなめていたわけです。そこで(アメリカは)去年、北朝鮮を本格的に潰すぞと、防衛費を日本円にして62兆円から69兆円に7兆円増やしたわけです。日本の防衛費が5兆円なので日本の防衛費の1年分以上の額を増やしたということになります。これは北朝鮮爆撃用なのです。それだけのお金を突っ込んでグアムに爆撃機を配備して北朝鮮の1200箇所と言われる軍事基地を全部爆撃できる体制を一生懸命作っている。で、なおかつ爆撃機を去年の秋から飛ばし始めているんですね北朝鮮周辺に。それでビビってしまっている。

二番目に、中国なんです。2月にトランプが米中貿易戦争を発動しました。北朝鮮のバックにいる中国を経済で締め上げない限り、北朝鮮は応じないから。中国を経済的に締め上げて、北朝鮮には軍事で圧力をかけてお手上げしたから金正恩は手のひらを返して交渉に応じざるを得なくなったというのが基本的な見方だと思います。

須田:そんな江崎さんは今回の共同宣言含めて米朝首脳会談の成果という点ではどの程度感じていらっしゃいますか?

江崎:我々が国際的な首脳会談を見る時に、2つの点を見ます。1つ目は「誰が交渉しているか」。基本的には5回騙されてきて、もう騙されないぞというボルトンがいて、このボルトンを外すという動きが国務省にあったのですが、結果的に外れずに首脳会談にいた。でもボルトンがいた結果、「もう騙されないぞ、これまでの騙しのテクニックは北朝鮮には通用しないぞ」ということをはっきり理解させることができた。
2つ目は、「完全に核開発を終わった後でないと、経済制裁はやめない」と言えたこと。これは大きなポイントで、これまでは首脳会談で合意したら経済制裁をやめていたわけです。でもそれはもうやらないということをはっきりさせたという意味では大きな前進だろうという風に思います。ただ、韓国側があれだけグダグダなので、やっぱり時間がかかると思われます。とにかく北朝鮮を取り込みながら、中国をどう追い詰めていくのかという意味で、今、一生懸命詰将棋をやっている段階なので首脳会談の結果をどう見たらいいのかわからないという混乱はその通りだと思う。

須田:今回、トランプ大統領は表面上は行きつ戻りつというか思いつきで動いているように見えるが、裏側では相当戦略的に積み上げて動いてきたというのが実態でしょうか?

江崎:おっしゃる通りトランプ大統領自身はブレまくる人なので(笑)、アメリカの軍の情報将校たちと話をしても「最大の不安定要因はトランプ大統領」だと。トランプ大統領がボルトンたちの言っていることを理解できている間は安心だけど、そうでなくなるとグダグダになって訳わからなくなる・・だから詰将棋をやっている段階でちゃんとシナリオ通りにやってくれればいいんだけどやらないのではないか、「やーめた」とか言うんじゃないかという不安定要因というのはかなりありますよね。

須田:ただ、今回、トランプさんは中間選挙を相当意識していますよね?今回の会談の成果というのは中間選挙にも好影響を与えるんですか?

江崎:日本側はあまりわかっていないのですが、今回の米朝首脳会談合意文書の4つ目に北朝鮮に対して、「戦争捕虜と行方不明者の遺骨収集にコミットする」というところがある。これってアメリカにとってものすごい大きな問題なんです。というのも朝鮮戦争で亡くなった人たちが全然帰ってきていないのです。他のところではベトナム戦争も含めて遺骨をとにかくアメリカに戻すんだということが声高に言われているのですが、北朝鮮だけできていなかったんです。ベトナムにはそれを認めさせて和解することができたので同じように北朝鮮にも認めさせて今後米兵の遺骨などをどんどん戻していくということをやっていくとアメリカは日本と違って軍の影響力が大きいので、軍サイドがトランプを圧倒的に支持していくことになっていくでしょうね。
そういう意味で中間選挙に向けて完全に軍サイドを味方につける項目をちゃんと合意文書に入れた。これが中間選挙向けの対応だと言えますし、世論のことをわかってやっていると思いますね。日本側は靖国も含めて戦没者の問題に関心がないですがアメリカはそうではないので。

日朝首脳会談は実現する?今後の日朝関係はどうなる?

その他にも、今後の拉致問題の進展、日朝首脳会談の実現有無と方向性、トランプ大統領と安倍首相の関係性・今後の日本の課題・拉致問題は解決に向かうのかなどについて、独自の取材で得られた情報を元に幅広く、鋭く切り込んでいった。

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      須田慎一郎

      経済誌の記者を経て、フリーのジャーナリストに。週刊誌や新聞などで執筆活動を続けるかたわら、ラジオ、TVの報道番組で活躍中。政界、経済界での豊富な人脈を元に数々のスクープを連発。

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      東島衣里
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      東島衣里
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      1991年1月4日生まれ。
      長崎県出身。
      趣味は読書、料理。
      特技はバレエ、ぱぱっと料理。
      Facebook:東島衣里

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