スポーツ伝説

2月14日~18日の放送内容

【サッカー 鈴木優磨選手】

 2年半ぶりの古巣復帰を果たした鈴木選手。まだ25歳、まさに働き盛りのフォワードです。鈴木選手は小学校時代、千葉県調銚子市から祖父の送り迎えで片道1時間かけ、アントラーズのサッカースクールに通って技術を磨きました。2015年にユースからトップチームに昇格し、その年の9月にJ1初出場。アディショナルタイムに初ゴールを挙げる鮮烈デビューを飾ります。翌16年には主力選手としてJ1リーグ優勝と、クラブワールドカップ準優勝。18年にはアジアチャンピオンズリーグ全14試合に出場し、2得点をマーク。悲願のアジア制覇に貢献し、大会MVPを受賞しました。この年はJ1でも11得点9アシストを記録。アントラーズ不動のエースストライカーとなったのです。
 19年夏、ベルギーリーグのシント・トロイデンに移籍した鈴木選手。その真価を発揮したのが、2年目の2020-21シーズンです。鈴木選手はコンスタントにゴールを決め、シーズン17得点を記録。ヨーロッパ1部リーグのクラブで堂々のチーム得点王に輝きました。この数字を引っさげ、さらなる強豪クラブへの移籍も噂されましたが、鈴木選手が選んだのは古巣・鹿島への復帰。背番号は、伝説のキャプテン・小笠原満男選手がつけていた40番に決まりました。チームの英雄の背番号を引き継ぎ、あとはゴールを量産するだけです。


  
【サッカー レアンドロ・ダミアン選手】

 ダミアン選手が川崎フロンターレに入団したのは2019年のこと。元ブラジル代表のフォワードであり、12年のロンドンオリンピックでは大会得点王に輝いてブラジルの銀メダル獲得に貢献します。入団1年目はリーグ戦9ゴール。先制点や勝ち越しゴールなど、ここぞという場面で決めることが多く、数字以上に存在感を放ちました。2年目の20年は13ゴールを挙げ、リーグ優勝にも貢献します。そんなダミアン選手がさらに真価を発揮したのが、3年目の21シーズンでした。開幕直後から1試合2ゴールを連発するなどゴールラッシュを見せ、アジアチャンピオンズリーグでも6ゴールを挙げる大活躍。Jリーグに戻ると、11月には3試合連続ゴールを記録。得点王を争う横浜Fマリノスの前田大然選手と22ゴールで並び、その決着はシーズン最終戦の直接対決に委ねられました。
 21年のフロンターレ優勝と、マリノスの2位はすでに確定した中で始まったシーズン最後の直接対決の注目はただひとつ、得点王争いでした。前半を両チーム無得点で折り返した後、先に決めたのはダミアン選手。ところが、そのわずか7分後に前田選手にもゴールが生まれ、そのまま1対1の引き分け。得点王も23ゴールで分け合う形となりました。シーズン終了後、リーグ連覇への貢献度の高さから、ダミアン選手はシーズンMVPに選ばれます。得点王とのダブル受賞は、史上9人目の快挙でした。


 
【サッカー 山根視来選手】

 2020年に湘南ベルマーレから川崎フロンターレに移籍した山根選手。右サイドバックのレギュラーの座を掴むと、ディフェンダーながら4ゴールを記録しました。持ち前の豊富な運動量と球際の強さも発揮し、この年自身初となるJ1ベストイレブンに選出されるなど、川崎のリーグ優勝に大きく貢献します。そんな山根選手にとって、21年はさらなる飛躍を遂げた1年となりました。3月に行われた韓国との国際親善試合で念願の日本代表デビューを果たすと、この試合で代表初ゴールを決めたのです。27歳、遅咲きのディフェンダーが代表デビュー戦でいきなりゴールを決めたのは意外でしたが、実は山根選手、大学まではドリブルを得意とするアタッカーでした。試合後「ゴールの匂いがする所に入っていくのが自分の特長」と語った通り、攻撃的ディフェンダーの嗅覚が大舞台でみごと発揮されたのです。
 昨年、山根選手の好調ぶりは、川崎でも存分に発揮されました。ゴール数こそ前年の4得点から2得点と半減してしまったものの、アシスト数は大幅に増えています。20年のシーズン6アシストから、21年は12アシストに倍増。J1全体で見ても2ケタアシストを記録したのは山根選手だけ。山根選手はアシスト王に輝き、2年連続のベストイレブン、さらにはフェアプレー賞にも選ばれました。
  


【サッカー 槙野智章選手】

 槙野選手が浦和レッズに加入したのは2012年。1対1での守りの強さや、積極的な攻撃参加を持ち味に活躍を続けてきました。しかし10年目の21年、シーズン終了をもって退団することが決定。12月19日の大分トリニータとの天皇杯決勝戦が、槙野選手にとって浦和での最後の試合になりました。そのラストゲームで伝説が生まれます。試合は、浦和が前半に先制しますが、後半45分に大分が同点に追いつきます。そのまま延長戦に突入かと思われた試合終了間際のアディショナルタイム、千両役者ぶりを発揮したのが、後半途中から出場した槙野選手でした。味方選手が放ったシュートを、ヘディングでコースを変えゴールに流し込んだのです。この決勝ゴールで、浦和は3大会ぶり8度目の天皇杯制覇を成し遂げ、槙野選手はレッズサポーターに最高の置き土産を残したのです。
 槙野選手が次の挑戦の場所に選んだのは、J1・ヴィッセル神戸。移籍が決まると、神戸でも槙野劇場を展開したいと意気込みを語りました。実は槙野選手、昨シーズンまでのJ1通算出場試合数が399試合。新天地での初戦が、節目の400試合目となります。

  

【サッカー 荒木遼太郎選手】

 鹿島アントラーズの荒木選手は20歳になったばかり。パリオリンピック世代の中心選手として、海外メディアでも紹介されるなど注目の逸材です。身長は170cmと小柄ですが、狭いスペースで巧みにボールを操る技術を持ち、物怖じせずゴールへ向かう積極性も魅力です。高校サッカーの強豪校・東福岡高校から鹿島アントラーズに入団すると、ルーキーイヤーの2020年、開幕戦からさっそく途中出場を果たします。高卒1年目での開幕戦出場は、鹿島では内田篤人選手以来14年ぶりとあって大きな話題を集めました。迎えた2年目の昨シーズン、荒木選手は開幕直後から3試合連続ゴールの決定力を見せつけ、その期待に応えてみせます。10代での3試合連続ゴールは、ジェフ市原時代の城彰二選手以来、27年ぶり2人目の快挙でした。
 昨シーズンの荒木選手は、開幕直後の3連発以降も、着実にゴールを重ねていきました。シーズン終盤の11月には、大台となる10ゴールに到達。10代でのシーズン2ケタ得点は、これも城選手以来2人目の記録です。終わってみればチーム2位の10得点、そしてチーム1位の7アシストを挙げ、荒木選手は紛れもなく鹿島の中心選手となったのです。この活躍が評価され、昨年はJリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞。3年目の今年は自ら志願し、エースナンバーの背番号10を背負います。

  

来週のスポーツ伝説は……

2/21(月) プロ野球 隅田知一郎投手
2/22(火) プロ野球 椋木蓮投手  
2/23(水) プロ野球 廣畑敦也投手
2/24(木) プロ野球 ブライト健太選手
2/25(金) プロ野球 黒原拓未投手

お楽しみに!!
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