12月23日
飛込競技 寺内健選手登場!
今週は『水泳の飛込競技』を取り上げます。
    
飛込競技には「高飛込」と「板飛込」の2種類があります。

「高飛込」は弾力のないコンクリート製の飛び込み台から飛び込み、
落下中に回転やひねりなどを加え、得点を競う競技です。
高さは10mもあります。

「板飛込」は弾力性のある飛込み板の先端に立ち、
しなりを利用して跳ね上り、空中で回転、ひねりなどの演技をし、
水面に飛び込む競技です。
「板飛込」には、1mと3mがあります。

今年の3月、オーストラリアのメルボルンで行なわれた世界選手権。
「男子3m板飛込」に出場した寺内健(てらうち・けん)選手は、
メダルまであと一歩となる4位でした。

寺内選手は9月のワールドシリーズでも3戦連続で4位と健闘。
北京へ向けて、ますます期待が高まっています。

今週は「アトランタ」、「シドニー」、「アテネ」と、
3大会連続でオリンピックに出場した飛込み界のスター、
寺内健選手にお話を伺いました。


山本:よろしくお願いします。

寺内:よろしくお願いします。

山本:ワタクシ、高いところが苦手なんですが…。
   高いところから飛び込むという競技をされる方に、
   すごく興味があるんですが、
   競技を始めたのは、どういうきっかけだったんですか?

寺内:最初は競泳をしていたんですが、練習が厳しくて、
   そこから逃げるような気持ちで飛込を始めたんですよ。

山本:(笑)そうですか。高いところは苦手じゃなかったんですか?

寺内:得意ではなかったんですけど、
   最初はこの飛込競技のことを競技だとは思っていなくて、
   飛び込み台をただの遊ぶ場所だと思っていたんです。

山本:(笑)そうだったんですか。

寺内:そうなんです。(笑)

山本:最初に10mの高さから飛び込んだ時の気持ちって覚えてますか?

寺内:そうですね。最初から10mの高さから飛ぶのではなくて、
   1mという低いところから練習を始めるんですね。
   その時はすごく楽しかったんですけど、
   僕の通っていたスクールには10mの飛び込み台がなくて、
   いざ、10mがある施設に連れて行ってもらった時に、
   「ダマされたッ!!」と思いましたね。(笑)

山本:(爆笑)
   確かに1mだと、夏休みのプールで子供たちが「わ〜い!」って、
   飛び込むのと変わらないですよね。

寺内:そうですね。はい。

山本:でも10mは「ダマされた…」と。

寺内:最初はそう思いましたね。(笑)

山本:恐怖心がなくなったというのはいつ頃からですか?

寺内:2、3年くらい掛かりましたね。

山本:そうですか。

寺内:でも若干、恐怖心がある方が集中できるんで、
   多少は持つようにしています。

山本:逆にそうなんですね。
   ようするに、ナメたりしないようにしているんですね。

寺内:そうですね。

山本:ちなみに10m高飛込では着水するまで何秒くらいなんですか?

寺内:およそ1.7秒くらいですね。

山本:たった1.7秒!

寺内:そうですね、はい。

山本:10mの場合、どれくらいの動きを入れるんですか?

寺内:回転数で言うと、3回転半くらいですね。
   飛んでいる時は、2、3秒くらいあるように感じられますね。

山本:練習は毎回、プールのみですか?

寺内:基本的にはプールでの練習が多いんですが、
   筋力トレーニングとか、トランポリンを使って、
   空中演技の姿勢を直したりと、感覚を身に着ける練習をしています。

山本:寺内さんは3月の世界選手権、男子3mの板飛込で4位、
   9月のワールドシリーズでも3戦連続で4位ですが、
   オリンピックでメダルを取るために必要なことって何だと思いますか?

寺内:普段の練習中から、メダルを取るイメージをすると、
   練習にも力が入りますし、
   それから審判を感動させるようなパフォーマンスを見せることですね。

山本:なるほど。
   着水の時にしぶきが上がっちいけないんですよね。
   なめらかに吸い込まれるように飛び込まなければならないという…。
   これは難しいですよね。

寺内:最初はなかなか出来なかったんですけど、
   練習を積み重ねていくうちに上手くなっていくんで。はい。

山本:練習や競技を続けていくとストレスも溜まると思いますが、
   リラックス法は何ですか?

寺内:僕は音楽が好きで、中でもヒップホップが好きで、
   趣味でDJをしています。

山本:DJ! これは我々のようにスタジオで喋るのではなくて、
   いわゆるターンテーブルで「キュキュッ」ってやる方のDJですね。

寺内:そうですね。

山本:DJでリラックスして、練習で集中してということなんですね。

寺内:そうですね。はい。

山本:最後になりますが、
   アテネオリンピックでは決勝で悔しい思いをされました。
   北京オリンピックへ向けて意気込みをお願いします。

寺内:やはり金メダルを取れるように練習をしているんで、
   「金メダルを絶対に取る!」ということですかね。

山本:それを大目標に掲げてということですね。
   リラックスと緊張を上手く組み合わせて、
素晴らしい演技を我々に見せて下さいね。

寺内:はい。頑張ります!

山本:今日はお忙しい中、ありがとうございました。

寺内:ありがとうございました。







 
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