01月24日埼玉県 宮代町(みやしろまち)編

街歩き「宮代町」

1899年、明治32年、宮代町の中央部に東武鉄道の杉戸駅が開業。
その82年後、昭和56年に東武動物公園が開園したことに合わせ、
駅名も「東武動物公園駅」と改められました。

駅を出て西口駅前広場からまっすぐ伸びる道を歩くこと3分。
コロシアム風の建物が見えてきます。

地元で愛されるコミュニティーセンター「進修館」。
ホールや芝生広場、集会室や食堂を備え、
最近は「かっこよすぎる公共施設」として話題です。

「レンガ色のアーチ状の建物、円形の芝生広場…
  たしかに、ローマのコロッセオみたいね。
   エントランスには蔦がびっしり絡んで、いい雰囲気だわ」

建築は、沖縄県の名護市庁舎などで知られる
「象設計集団」によるもの。

木のぬくもりが感じられる館内。
丸でも四角でもない不思議な形のテーブル、
背もたれが高く尖った椅子など、調度品も個性的。

斬新でありながら、どこか懐かしい気持ちにもなる「進修館」です。

----

宮代の特産品といえば、巨峰。
町内には21軒の巨峰農家が点在しています。

宮代で巨峰の栽培が始まったのは、1959年、昭和34年のこと。
水はけがよく栄養豊富な宮代の土地が、巨峰を甘くしてくれたのです。

ぶどうのモチーフは、街のシンボルとしてあちこちに描かれています。

「さっきの橋の欄干にもぶどうの絵があったわ。
  あっ、このマンホールの蓋も、ぶどうのデザイン!」

巨峰の旬は夏ですが、巨峰を使った商品がたくさん、
いつでもその味を楽しむことができます。

宮代産の巨峰100%の「宮代巨峰わいん」。
すぐに売り切れる人気商品です。

他にも「巨峰ジャム」や 、巨峰風味のあんが入った「みやしろまんじゅう」、
「巨峰ようかん」に「巨峰ゼリー」など。

巨峰の香り豊かな スイーツです。

-----

東武動物公園駅西口から南西に1km。
歩いておよそ15分のところにあるのが、
“田舎”を楽しむアミューズメントパーク「新しい村」。

大きな田んぼ、ハーブ園、雑木林に広い原っぱ…
中心市街地にありながら、気軽に大地を感じることのできる場所。

敷地内には、個人が借りることのできる市民農園も。
春になれば苗を植え、秋になると収穫する、
そんな食の生い立ちに触れることができます。

「大人はよく知っている田畑や雑木林の景色も、
  子供達にとっては、新しい発見がたくさんある場所なんでしょうね。
   ふふっ、みんな元気で楽しそう!」

宮代自慢の食品は、敷地内の直売所「森の市場 結」で。
地元農家が毎日、採りたて野菜を並べるほか、
地元の食材で作ったお惣菜や加工品も。
どれも、作っている方の顔が見える商品です。

新しい出会いがある場所、それが「新しい村」でした。

-----

「新しい村」のすぐとなり、「東武動物公園」駅からだと歩いて10分。
東武動物公園に到着します。

ただの動物園ではありません、
「動物園と遊園地が融合したハイブリッド・レジャーランド」。
動物のほかに、小さな子供から大人まで楽しめるアトラクションがたくさん。

東武動物公園に来たら、絶対に会いたいのが…ホワイトタイガー。
インドでは、白いゾウ、白いウシと並び、
神聖な生き物として昔から崇められてきました。

「うわあ、実際に見てみると、本当に神秘的なトラだわ。
 『神の化身』だって言われたのも わかるきがする」

ホワイトタイガーを見ると幸せになれる、という伝説もあるほどです。

冬の東武動物公園は、夜になると幻想的な場所に変身。
「ウィンターイルミネーション」です。
東門をくぐると、そこには色とりどりの光。
寒さも忘れて見入ってしまう、美しい世界です。

------

<街歩きパートの曲紹介>

宮代の町歩きと併せてお届けした曲は‥

  M1‥バングルス、「冬の散歩道」
  M2‥コーデッツ、「ロリポップ」
  M3‥フランキー・ヴァリ、「君の瞳に恋してる」
  M4‥テイラー・スウィフト、「ユー・ビロング・ウィズ・ミー」
  M5‥アダム・ランバート、「ミラクルズ」
    そして
  M6‥ボーイ・ミーツ・ガール、「スター・トゥ・フォール」でした。


<旬彩季候〜味の歳時記>

四季、時とともに移りゆく春夏秋冬。
そして、美しい気候風土から生まれる味覚。彩季
日本の旬のお話を、季節の歌とともにお届けする『旬候〜味の歳時記〜』。
今回、注目する旬は…『ユリ根』

日本は古来より、海の幸、山の幸に恵まれています。
そして、季節の節目ごとに、ささやかな御馳走をしつらえて、
年中行事を営んできました。
私たちは、食べることによって健康を維持し、成長していきますが、
その原点は旬の食材を知り、上手に摂ることにあります。
出始めの「走り」、最盛期の「盛り」、そろそろ終わりになる「名残り」。
三つの旬は、初物を喜び、旨みを味わい、
移りゆく季節の名残りを惜しむ…という、日本人の心の表われ。
季節にそった“食の知恵”を知ることで、食生活を豊かなものにしたいですね。
今回、ご紹介する旬彩気候は、『ユリ根』。

茶碗蒸しに入れたり、お正月に含め煮を食べたかたもいるでしょうか?
ユリ根は食用種のユリ“ヤマユリ”や“コオニユリ”などの球根部分ですが、
実は根ではなく、たくさんの葉が変形して
ウロコ状のりん片(ぺん)が重なり合ったもの。
原産は中国で、日本では江戸時代の中ごろから栽培されています。
現在、90%以上を北海道で栽培していますが、
畑に植え付けするまでに3年、植え付けてからさらに3年と合計6年もかかり、
また1度植えた畑には最低でも7年程度は空けるなど、
栽培にとても時間がかかります。
収穫後はサツマイモやカボチャと同じように、
2〜3ヶ月寝かせたほうが、デンプンが糖分に変わるので甘みが増します。
ほのかな甘みと苦み、ホクホクとした食感が特徴ですが、
栄養面は糖質が主で、タンパク質や食物繊維も豊富。
また、滋養強壮効果があるともいわれ、漢方薬などにも用いられます。

   M1‥太田裕美、「しあわせ未満」
   M2‥キンモクセイ、「冬の磁石」