05月09日下田編

「下田編」
1854年、嘉永7年、日米和親条約により
風待ち港「下田」に、ペリー提督率いるアメリカ海軍が来航。
近代日本の幕開けとなった、歴史上 最も重要な出来事のひとつです。
この、下田開港に尽力した先人の功績を後世に伝えるため、
そして、国際親善のために始まったのが、「黒船祭」。
1934年(昭和9年)のことでした。
祭り初日のトリを飾るのは…海上花火大会。

「下田港を舞台に…あら、あちらからも、こちらからも打ち上がってる!
   は〜ん、だから 間をあけずにどんどん夜空に花火が煌めくのね。
     クライマックスは………海上スターマインだぁ!」

二日目、街の一画で「へんしんコーナー」なるものを発見。
市内の目抜き通りをめぐる「パレード」は、
楽隊・デキシー・和太鼓・よさこい・えーさー と、何でもあり。
時代衣装や着物を着た人たちも続きます。

-----

下田港は金目鯛の水揚げ量、日本一。
春から夏にかけては、脂がのっていちばんおいしい季節。
そんな金目鯛を手軽に味わえるのが
“金目鯛”の煮つけをご飯の上に乗せたお弁当。


「よーし、お弁当は手に入れた!と。
あらっ、「きんめコロッケ」に「きんめおやき」!?
『B級グルメとして好評』…か。これは見逃せない。
じゃあ、せっかくだからこれもいただこっかな」

金目鯛グルメを両手いっぱいに持って向かったのは、
下田港が一望できる、「まどが浜海遊公園」。
国道135号線沿いにある公園には、街のシンボル「錨のモニュメント」。
海岸遊歩道から美しい海を眺めた後は、芝生広場でランチタイム。
「おおっ、金目鯛のお頭つきの煮物が、
  ごはんの上にどーんと乗っていて…
     シンプルだけど、なんともゴージャス。

おなかがいっぱいになったら、公園の中にある足湯へ。
「下田温泉」の、少し熱めのお湯につかりながら感じる潮風は、
これまた、最高。

-----

黒船でやってきたペリー提督が
日米下田条約締結のために通った道は、ペリーロードと呼ばれます。

平滑川をはさむ石畳の小道に 柳並木。
壁面に瓦を貼り、目地に漆喰を塗った「なまこ壁」や、
伊豆石を使った 風情のある建物。
クラシックな喫茶店に 骨董品屋さん。
道沿いに並ぶお店も、なんだかレトロで素敵。

この「ペリーロード」沿いにある、歴史の舞台になった場所
それが、長楽寺
1854年、安政元年、ここで
ロシア使節プチャーチンと、日露和親条約が調印されました。

当時、参道左側の高台にあった鐘は、よく鳴り響き
下田港に停泊中の船舶や、町民に親しまれていたと言います。
「現在の鐘楼は、昭和になってから再建されたものらしいけど
この街に鐘の響きが似合うのは、今も同じね…」

-----

ペリーロードの近くにある了仙寺。
1854年、嘉永7年、日米和親条約が締結されると、
細かい取り決めである下田条約が、ここで結ばれました。

幕末の面影を残し、静かで落ち着きのある境内。
5月になると、およそ1000株のアメリカジャスミンが一斉に花をつけ、
あたりを、その強く甘い香りで包みます。
そう…ここは別名、「ジャスミンの寺」。
「なんとも言えない、いい香り…。
 青紫の花に、白い花…5月の青空に映えて、キレイだわ」
ジャスミン茶を飲みながら、香りを楽しむぜいたくな時間。

了仙寺には、日本最大の黒船・ペリーのコレクションを有する
了仙寺宝物館もあります。
「あっ、教科書で見たペリーの絵って…ここに現物があったんだ」
日本が近代化していく様を、ひとつひとつの資料から感じます。

-----

<曲紹介>

下田の街歩きと併せてお届けした曲は、

M1‥古武道、「百花繚乱」
M2‥スパイロ・ジャイラ、「モーニング・ダンス」
M3‥バーティ・ヒギンズ、「マイアミ・ムーン」
M4‥ペリー・コモ、「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」
M5‥グロリア・エステファン、「エニシング・フォー・ユー」
そして、
M6‥尾崎亜美、「オリビアを聴きながら」でした。

-----
<声の歳時記>

◇まずは、北海道。
「函館の名所で、歴史祭を開催」
函館のシンボルといえば「五稜郭」。
5/15,16の土日、「第41回“箱館”五稜郭祭」が行われます。
これは五稜郭にまつわる歴史を後世に伝えることを目的とした歴史祭。
維新行列をハイライトに、当時を再現した数々の催しが繰り広げられます。
中でも、新撰組副長「土方歳三コンテスト全国大会」は女性に人気!
コンテストは、15日のお昼に開催です。

◇続いては、秋田県。
「“カニ”と“鯉”との触れあいです」
“秋田富士”と呼ばれる鳥海山が水源の子吉川。
16(日)由利本荘市のボートプラザ、アクアパルで、「第6回子吉川ガニまつり」が行われます。
子吉川の幸、「モクズガニと鯉のつかみ取り」や、ゆでガニの試食、ガニ汁の賞味など、
親子で親しむイベントです。

◇お次は、東京都。
「江戸の大祭です」
5/14(金)から16(日)までの三日間、浅草神社で例大祭「三社祭」が行われます。
日枝神社の山王祭、神田神社の神田祭と並んで、江戸の三大祭りの一つ。
15日の土曜日は、氏子44ヶ町の神輿の連合渡御、日曜日は、本社神輿の渡御を行います。
例大祭式典や、民俗楽器を使った神事「びんざさら舞」の奉納も有り!

◇そして、岐阜県。
「夏の風物詩が開幕します」
毎年5月11日から、岐阜市の長良川河畔で「鵜飼」が始まります。
鵜飼は10月15日まで、増水の日と、中秋の名月の夜を除いて毎夜行われます。
11日の「鵜飼開き」では、開幕を祝して和太鼓の演奏や、花火の打上げなどのイベントを開催。
夕方になると観覧船が次々と漕ぎ出され、華やかなムードに包まれます。
船の料金は、大人1人3000円、子供1人2600円から。


◇つづいて、和歌山県。
「早々と…“こうやくん”をよろしく!」
すっかり有名になった、奈良の“せんとくん”。
お隣の和歌山にも宣伝マンがいるのをご存知ですか? それは、平成27年に執り行われる
「高野山開創1200年記念大法会」のイメージキャラクター。
名前は、“こうやくん”。
職業は修行僧で、好きな食べ物は高野豆腐という、プロフィールです。
キュートなので、こちらも可愛がって下さいね。

◇おしまいは、長崎県。
「やはり、今年は龍馬です」
佐世保市のハウステンボス町の名所といえば「ハウステンボス」。 オランダ語で、
“森の家”という意味を持ち、オランダの街並みを再現したアミューズメント施設ですが、
ここでも坂本龍馬の世界が体験出来ます。
オープン中の「龍馬伝館」は海と異国とのつながりを紐解き、
さらに夢を託した「観光丸」の復元船でのクルーズもあり! 期間は、来年の2月末まで。