06月10日京都府 福知山市

街歩き「福知山編」

福知山のシンボル、福知山城。
1579年、天正7年に丹波を平定した明智光秀が築城。
明治のはじめに取り壊され、石垣と銅門の番所だけが
残っていましたが、市民の「瓦1枚運動」などの熱意によって
1986年、昭和61年に天守閣が復元されました。

「天守閣は、小高い丘の上に建ってて、街のどこからでもよく見えるのね。
  全国でいろんなお城を見たけど、
   小天守を伴った三層四階の天守閣は、
    もう、とびっきりの美人だわ」

石垣は、自然石をそのまま積み上げた野面積み。
神社やお寺から転用された灯籠、石仏、墓石なども多く、
明智光秀が築城した当時の姿を留めています。

「は〜、お城の中は、郷土資料館になってるんだ。
  城に関する資料や福知山地方の歴史、それに歴代城主の貴重な遺品も
   紹介されているのね」

天守閣の最上階は展望台。
市内を一望し、正面には美しいアーチを描く音無瀬橋。
その遥か向こうには雄大な山々が広がります。

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三段池公園の一角にある、福知山市動物園。
数年前、イノシシの子供、うりぼうが、
猿の赤ちゃん「みわちゃん」を乗せて走る姿が、話題になりました。
「へえ、みわちゃんとウリ坊は,今も寝るとき一緒なんだ。
   ずっと仲良く暮らしているのね」
何と最近では、ミミナガヤギがロバの背に乗るようになり、
新たな人気を呼んでいるんだとか。
他にも園内には子供に人気のかわいい小動物がいっぱいです。

「うわ、水戸黄門そっくりのサル‥ブラッザ・グエノンっていうの、は〜、そう。
  子ザルのみわちゃんと仲良しの、シロテテナガザルの知(ちい)ちゃんもいる。
   餌を投げると、うまくキャッチするアライグマのランちゃん‥
    ランちゃん!あ、いた、いた〜!」

動物に餌を与えることができたり、シロテテナガザルと一緒に写真が撮れたり、
ヤギやウサギとのふれあい広場もあって、動物を身近に感じられる動物園。
私も童心に帰って、動物たちと夢中で戯れています。

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酒呑童子の鬼退治伝説で有名な大江山に建つ「日本の鬼の交流博物館」。
目印は、巨大な鬼瓦。
駐車場へ入ると、高さ5mという大迫力の鬼瓦が迎えてくれます。

館内には、お面と写真で日本の鬼をジャンル別に紹介したコーナー、
さらに様々な国のお面が壁一面に飾られた世界の鬼のコーナーも。
一番の見どころは、鬼瓦。
日本の代表的な鬼瓦が、レプリカ、実物をとりまぜて50個ほど
展示されています。
「あ〜、なんて力強い表情なのかしら。鬼には魔よけの効果があるっていうのが
  見ているだけで納得できちゃうわね」

鬼瓦の美しさはもちろん、先人たちの鬼への思いの変化や、
鬼瓦の移り変わりを体感。
鬼の里で、鬼の神秘に魅せられています。

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20年、養老4年開山と伝えられる「丹波あじさい寺 観音寺」。
あじさい寺の始まりは、戦後まもなくのこと。
観音様の霊力で眼の病が治り、再び光明を得たお礼にと
七色に変化するあじさいが、数本植樹されたことに起因します。
このアジサイが良く育っていたこともあり、
およそ50年前に様々な種類のアジサイが植樹され、
「あじさい寺」と呼ばれるようになりました。
さっそく、仁王門前を彩るアジサイがお出迎え。
雲の上にぽっかりと浮かぶ極楽を思わせます。
石灯籠が連なる参道の両脇にも、見事なアジサイが続きます。
「わ〜、すご〜い、アジサイのお庭があるんじゃなくて、
  お寺全体がアジサイに包まれてるんだ。
   ここまで見事なあじさい寺は、初めてかも‥」
散策路が設けられた裏山にも、斜面全体に植えられたアジサイが。
それはまさにアジサイの壁。
ただただ圧倒されてしまいます。
そして、後ろを振り返れば、もう一つの絶景が。
本坊のガラス戸いっぱいに写るアジサイは、絢爛な美しさ。
まるで襖絵のようです。

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福知山の街歩きと併せてお届けした曲は・・・

M1‥MISIA、「ヒール・ザ・ワールド」
M2‥モンキーズ、「デイドリーム・ビリーバー」
M3‥ネリー・ファータド、「アイム・ライク・ア・バード」
M4‥リンダ・ロンシュタット、「デスペラード」
M5‥ロッド・スチュワート、「ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー」
M6‥そしてリサ・ローブ、「恋の嵐」でした

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『歌の歳時記』

今、歩きたい道がある。
今、触れたい風景がある。
そして今、聴きたい歌がある・・・

東京の季節の風景を、季節の音楽と共にお届けします、「歌の歳時記」。

東京で雨が似合う街の1つ、新宿区の「神楽坂」。

神楽坂は江戸時代は武家屋敷と、神社や寺院が密集する寺町。
また明治時代には商店街や、住宅街としても急速に発展。
その後、日本が高度成長期になると、
神楽坂は花柳界の最盛期を迎えます。

平成の今も、花柳界の文化は脈々と受け継がれ…
昼間には、三味線の音色が路地のどこからか聞こえ。
料亭に灯りがともる頃になると、
奥へ奥へと広がる石畳を歩く芸者さんの姿が見られます。

街灯の明るさも、音も、“ほどよく賑やか”な表通りと、
花街の流れをくむ情緒豊かな裏通り、そして、小さなパリを思わせる側面…
坂を上っていくと、違和感なく調和している様子が目に映ります。

神楽坂は、散歩するのが楽しい“粋なお江戸の坂のまち”です

  M1‥丸山圭子、「雨の舗道」
  M2‥井上陽水、「恋の