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【針谷千紗子・はりがいちさこ】自転車プロロードレーサー・宇都宮ブリッツェン (2009年6月29日〜2009年7月3日オンエア)


毎週様々なアスリートをゲストにお迎えしてお送りしているスポーツリアルトーク。
この番組ホームページでは放送では触れることができなかった部分も含め、
インタビューの内容をお伝えしていきます。

さて、この週のゲストは自転車プロロードレーサーの針谷千紗子(はりがい ちさこ)選手でした。
現在19歳、番組史上最年少アスリートとなる針谷選手にじっくりお話を伺いました。



【針谷千紗子・はりがい ちさこ】
栃木県出身、1989年生まれ
作新学院高等部時代に自転車競技を始めると
全国高校選抜自転車競技大会2連覇、アジアカップ出場、ジャパンカップ3位などの成績を収める。
高校卒業後も自転車の世界に進み
2008年地元宇都宮で結成された自転車のプロレーシングチーム
「宇都宮ブリッツェン」の発足に選手として参加。
ロードレース女子日本代表として海外のレースにも参戦中。

宇都宮ブリッツェン公式HP 
http://www.blitzen.co.jp/





【自転車競技・ロードレースとは?】
公道を使って集団になって自転車で走り誰が一番早いかを競います。日本だと大体70キロから80キロの距離で行われるんですけど、海外では130キロから150キロと長い距離で行われています。
150キロだとゴールまでに約6時間くらいかかります。
 〜プロロードレーサーの毎日は?
毎日練習の日々です、朝から夕方まで練習しています。
シーズン中は月に1度か2度の大会がありそちらに参加しています。
日本代表のレースもあるのでそれにも参加ししています。
日本代表としては、高校の時タイ・メキシコなどに、昨年はニュージランドとカタールに行きました。
 〜ヨーロッパが盛んなイメージがありますが
ヨーロッパも盛んですが、アジアでもカザフスタンや中国、韓国も強いですし、負けてられないですね。
 〜日本の女子選手はどのくらいいるんですか?
沢山いるんですけど、トップレベルの選手は顔見知りで、いつもトップレベルの選手と戦って競っている感じですね。
プロは現在自分を含めて2人なんです。去年引退されたすごい選手がいるので、その方がプロの道を作ってくれたんですが。
自分はこんなに早くプロになると思っていなかったんです、でも地元に宇都宮にチームが出来たのでプロの道が開けました。



【自転車との出会いは?】
私には兄が2人いるんですけど、兄が自転車をやっていまして小学生の時に兄の試合を応援しに行っていたんです、それが自転車との出会いです。
もう見ててすっごく楽しかったんです。でもその時には自分が自転車をやろうとは全く思ってなくて、本当に自分が競技用の自転車に乗るという事とは無縁でした。
小さい頃からピアノなどを習っていて中学は吹奏楽部に入ってサックスを吹いていたんです。
それで音楽の道に進もうと思っていたんですけど、中学3年生の時に高校もあそこに行こうって決めていた高校があったのですが、兄の試合を見に行った帰りの車の中で何を思ったのか「自分も自転車をやる」と父に言ったんです。
でもそれで簡単に「わかった」と父は言ってくれなくて「やるからに日本の頂点を目指す選手になってほしいからあいまいな気持ちではやってほしくない」と言われました。
なので最初は担任の先生にも反対されました、自転車をやる為に行きたい高校を変えたいと言ったものですから。
 〜それから作新学院高校に進み、本格的に自転車を始められたんですね?
はい、兄が3年生で私が1年生で重なっていたんです、それで兄と1年間一緒に練習をしていたんですが、辛くて泣いたこともありました。
女子部員は私1人で男子と同じメニューをこなしていたので最初はホントに大変でした。



【最大の挑戦は?】
高校生の時は、1年の時から全国優勝、と父と決めて練習してそして優勝できました。
2年生の時も2連覇の目標を立てて練習して2連覇する事ができました。それが高校の時の最大の挑戦です。
男子は全国大会が年に2回あるんですが、女子は1回しかないんです。
その1つの全国大会の結果で、世界ジュニア選抜のメンバーを決めたりするので、1つの大会だけで1年のサイクルが決まってしまうんです、ですので非常に重要な大会でした。
 〜お父様からは「頂上を目指せ」と言われていましたがそのプレッシャーは?
父はあまりほめてくれないので、ある意味ほめてもらいたくてやっていた部分もありましたね。
普段は優しいんですが、自転車の事になると厳しかったですね。
 〜高校時代は毎日どのくらいトレーニングされていたんですか?
まず、朝自宅から高校まで25キロあるんですけど自転車で通って、授業が終わった夕方4時くらいから夜の8時くらいまで練習して。
帰りですが、夜道は暗くて危ないので自動車で迎えに来てもらっていました。


【マイチャレンジソングは?】
May J.さんのGarden feat. DJ KAORI,Diggy-MO',クレンチ&ブリスタです。
車が危なくない登りの練習の時に聞いています。
中学時代は吹奏楽部でサックスを吹いていたので、音楽は大好きですね。
それでカラオケにもよく行きます、今はJUJUさんとかKiroroさんとかが好きでよく歌います。
 〜お休みの日は?
普通の人に戻って(笑)女の子になります。
オフが来た時は嬉しいですね、普段練習が辛いので。
友達と地元のショッピングモールに買い物に行きます、東京までは疲れていけないので(笑)
自転車だけとこだわらないで、洋服とかアクセサリーとか大好きなんで、おしゃれも手を抜かないで自転車も両方頑張っていきたいと思っています。


【将来の目標は?】
やはりロンドンオリンピックで、目標は大きく金メダルを取りたいと思っています。
自分は海外の選手に比べて体も小さく体重も軽い分、登りは他の選手より早く登れるんですが、その分パワーがないので平地の巡航スピードが劣っているんです、なのでスピードを上げられるように頑張っています。
身長は現在153センチなので海外の選手と比べると大人と子どもなんです。海外の選手はみんな足が長くて…
 〜体格によって乗る自転車のサイズも変わってくるんですか?
はい、全然違います。自分は小さすぎて自分が乗りやすいセッティングにするにはすごい大変なんです。
 〜国内での目標は?
今年の10月に地元の宇都宮で行われるジャパンカップの優勝を目標にしています。
地元開催なので気合が入っています。
チームでの練習はモチロン、父、兄、母校作新学院の後輩とも一緒に練習させてもらっていて今は、すごく環境に恵まれていていると思います。
応援して下さっている方もすごく多いのでとても支えになっています。
その人たちのためにも、もっと強くなって良い報告ができるように頑張りたいと思います。




インタビューを終えて
スタジオに意外にも?緊張の面持ちで現れた可愛い19歳、針谷千紗子さん。

メイクもおしゃれも隙がなく、よくスカウトされるというルックスは芸能人のようでもあります。
中学までは吹奏楽部だったという彼女が、突如目覚めた自転車競技。

そこからはずば抜けた運動神経とご本人いわく『負けず嫌い』という性格でめきめきと頭角を現してプロに。
オリンピック、という夢をまっすぐな、そして強い決意のこもった眼力で話す千紗子さんを見ていると、
その夢は、とても、とても近いものに感じられました。

ロンドンでの千紗子さんの負けん気と、女っぷりに今から大注目です。

(政井マヤ)


政井マヤ
パーソナリティ:
政井マヤ
メキシコ生まれの元フジテレビアナウンサー。フジテレビ時代には、スーパーニュース、ワッツ!?ニッポンなど情報番組を主に担当。2007年3月に俳優の前川泰之さんと 結婚、女児を出産。2008年からスポーツリアルトークのパーソナリティを務めている。
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