【ピストル射撃 松田 知幸（まつだ ともゆき）選手】 2011年1月24日（月）〜28日（金）
【ピストル射撃 松田 知幸（まつだ ともゆき）選手】
夢に向かってチャレンジするアスリートをクローズアップ！
今週のゲストは、来年のロンドンオリンピック日本代表第一号ピストル射撃の松田 知幸選手です。ピストル射撃をはじめたきっかけから、競技の奥深さ、そしてメダルへかける情熱についてお伺いします。
１９７５年生まれ、神奈川県出身の現在３５歳。神奈川県警勤務。
２００８年北京オリンピック、５０メートルピストルで８位入賞。
昨年、ドイツで行われた世界選手権では、５０メートルピストルで見事優勝
全競技を通じて最初の、ロンドンオリンピック日本代表の切符を手にしました。
ロンドンオリンピック日本代表、第１号、いかがですか？
→反響の大きさにびっくりしています。あと１年しかないので、しっかり調整してオリンピックに臨みたいと思います。
そもそもピストル射撃とは？
→射撃と言うと、みなさんお皿を打つクレーン射撃を想像されると思いますが、私がやっているピストル射撃は長いライフル銃とピストル銃を使い、止まっている的を撃つ競技です。私がやっているのは５０メートルピストルと、１０メートルエアピストルです。競技は２時間のうちに６０発撃ちます。
５０メートルと言うと、かなりの距離ですよね
→黒い丸を目がけて打つんですが、大きな丸が長径２０センチ、そしてその中の直径５センチの丸に打ち込めれば１０点です。
５０メートル先の直径５センチの丸。見えますか？
→神経を集中して頑張っています。練習も実際にピストルを撃つことよりも、日常生活で集中力をいかにして高めるかということをやっています。
ピストル射撃に出会ったきっかけは？
→高校卒業後、神奈川県警に入りました。入ったらまず警察学校に入学。必須科目にピストルの授業がありました。そこで初めてピストルと出会いました。
当時から射撃の技術は素晴らしかったんですか？
→同期の中では真ん中ぐらいだったと思います。その後、将来の指導者を育成する特別クラスに入りました。そしてそこから、ピストル競技選手を目指すようになりました。
その時はいかがでしたか？
→育成クラスの中では、落ちこぼれでした。ただ学生時代、バレーボールをやっていて、とにかく負けず嫌いでした。その時の経験がピストル射撃にも生かされていると思います。
挫折は？
→大きな挫折は、今まで感じたことはありません。滑り落ちたら、また駆け上がる、そうやってきました。
２００８年の北京オリンピックでは８位入賞。この時は？
→振り返ってみると、オリンピックでメダルを獲得したい！という意識が今よりは低かったのかな？と思います。自分では満足していません。
実はこの時、アクシデントがあったそうですね
→銃のバッテリーが突然ショート、時間的にロスをしてしまいました。それでももっと上には行けたはずです。自分の弱さが出てしまったと思っています。
射撃のことを２４時間、考えているそうですね
→はい。出来れば夢にも出てきてほしいです。そうすれば夢の中でもトレーニングが出来ます。でもまだ夢に出てきたことはありません（笑）
今、（ラジオ番組収録中）も考えていますか？
→はい。ラジオ番組の収録という事で今、大変緊張しています。それは試合の緊張感と同じ、これもトレーニングだと思っています。
通勤中も、トレーニングされているとか？
→座席に触らず吊革を持たずに乗れば、電車の揺れでバランストレーニングになると考えています。
メンタルトレーニングは、どのようにされてるんですか？
→メンタルの部分というのは、どれくらい競技で勝ちたいと思っているか？だと考えています。試合中、心が折れないように、日々、どれだけ勝ちたいか？ということを自問自答しています。
ジーパン刑事と呼ばれているそうですね
→松田優作さんと同じ苗字ということで、マスコミの方が付けてくれました。ジーパン刑事というニックネームに恥じないように、普段は、かっこいいジーパンを履いて、素敵なお父さんでいたいです。
夢は？
→来年のロンドンオリンピックで、表彰台に上ることです。出場するからには一番高いところを目指します。
試合の時のゲン担ぎは？
→同じタイプの下着、靴下、靴を履いて、毎回、同じコンディションで戦うようにしています。それから家族の写真もポケットに入れています。
ピストル射撃の魅力は？
→集中力を高めて行う競技なので、終わった時の達成感がなんともいえないです。
