【狩野新・かのう あらた】フットサル ペスカドーラ町田 （2010年4月12日〜4月16日オンエア）
毎週様々なアスリートをゲストにお迎えしてお送りしているスポーツリアルトーク。
この番組ホームページでは放送では触れることができなかった部分も含め、
インタビューの内容をお伝えしていきます。
先週のゲストはFリーグ・ペスカドーラ町田の狩野新選手です。
フットサルのトップリーグ・Fリーグの強豪ペスカドーラ町田で一際明るい存在感を放つ狩野選手にたっぷりお話を伺いました。
【狩野新・かのう あらた】フットサル ペスカドーラ町田
大阪府出身、1982年生まれ 現在27歳。
初芝橋本高校では全国高校サッカー選手権にも出場し、高校卒業後はフットサルに転向。
関西を中心に活躍し、2004年に関東の強豪チーム・カスカベウに入団。
日本代表に選ばれるなど実績を積み重ね、
2007年に開幕したフットサルのトップリーグ・Fリーグにはペスカドーラ町田の一員として参戦。
背番号の10番を背負い気持ちの入った熱いプレーとチームを牽引中。
http://ameblo.jp/arata-kanou/
狩野新選手オフィシャルブログ
【狩野新選手とフットサルとの出会いは？】
高校まではサッカーをしていて、高校を卒業してJリーグのテストを色々受けたんですけどちょっと縁が無くて、地元で室内サッカーみたいな感じでやっていたのがきっかけですね。
それが正式にフットサルと言う感じでやっていたわけではないんですけど、どんどんやっていく中でフットサルというスポーツがあるという事を知って、その中でフットサルが奥深く全国大会や日本代表もあるという事を知って、フットサルの魅力に取りつかれたという感じですね。
最初はただ体育館でボールを蹴るという感じだったんですけどね。
体育館でやる魅力と言うのはどういった感じでしょうか？
そうですね、雨に濡れないという事ですかね（笑）
それでもやっていくうちに「フットサルってこんなに面白い競技なんだな」「サッカーとは全く別の競技なんだな」というのは思いましたね。
分かりやすく言うとサッカーと一番何が違いましたか？
ボールを触る量と言うのがフットサルは非常に多いですし、あとはチャンスもピンチもすごく多いのでそこがスゴイ面白いと思います。
なので、見てる人もおもしろいと思いますよ、やってる人はその倍面白いですけど。
Fリーグのペスカドーラ町田に所属されていますが、一言で言うとどんなチームでしょうか？
Fリーグが始まる前からあるカスカベウというチームがペスカドーラ町田に変わったので、ファンの方も多くて魅力あって伝統もある良いチームだと思います。
【狩野新選手にとって最大の努力は？】
本場ブラジルでの留学が個人的には一番身に付いたかな、とすごく思いますね。
僕の兄がサッカーでブラジル留学を7年ぐらいしていて、それでブラジルと日本の違いを兄から良く聞かされていて興味が湧いたのがきっかけですね。
日本にはまだまだ全然無い感じなんですけど、子供のころからフットサルのスクールがあって、ブラジル代表でもロナウジーニョ選手などたくさんの選手がフットサル出身だったりで、フットサルに慣れ親しんでいる人がすごく多くてレベルも高いんです。
サンカエターノと言うチームで3カ月練習させてもらったのですが、ホントに貧しい選手もいてフットサルに命をかけて全力を注いで自分の事だけではなく家族のことだったり周りの事も考えながらやっているハングリーな選手も多かったので、そういう所は見習わなければならないなとすごく感じましたね。
一番刺激になったのは、日本人て服とか靴とかすごく気にするんですけど、向こうの選手は穴があいてようがボロボロであろうがどんな状態であってもいいプレーをして、言い訳はそこには一切しないという所ですね。
良い靴はいて良い服着てしなくても良いプレーはできるよと言う事は感じさせられましたね。
【狩野新選手にとって壁・挫折は？】
4〜5年前になるんですけど、自分が日本代表に選ばれていた時ちょうどワールドカップの時期で、その一カ月ぐらい前にちょうど怪我をしてしまいまして代表から外れることになって、その時自分の悔しさもあって誰にも言いたくなくて家族のだれにも連絡しなくて籠っていたんですけど、それで合宿が終わって帰ってきたときにお父さんが脳梗塞で倒れてしまったんです。
結果論でアレなんですけど、自分が代表に選ばれていれば親が倒れる事もなかったのかな？って思ってしまって、それで倒れてほとんど喋れない時にお父さんは「新の代表はどうなったんか？」と、そればっかり気にしてくれていたんで、その時にチャンスがあれば次は絶対に代表に入らないと、という気持ちになりましたね。
それが自分の中では一番つらい状況でありましたが、今後の自分に活かせる最大の武器でもあるかなと思います。
今はそれが強さになっているんですね、今お父さんはいかがですか？
今のところ順調に回復して試合も見に来てくれるようになりました。
脳梗塞の人ってリハビリがスゴイ大変で嫌になると思うんで、試合を見に来てもらっている以上自分があきらめてしまうとお父さんも元気が出なくなると思うので、自分もあきらめてないという所を見てもらってリハビリにも諦めてほしくないなと思っています、自分の場合はピッチで表現するしかないんで。
【狩野新選手にとっての思い出の一曲・マイメモリーソングは？】
元気ロケッツのHeavenly Starです。自分が下を向いている時とかに必ず聞く曲ですね。元気ロケッツだけに元気がもらえる感じの曲なんで（笑）
試合前にあんまり入り込んで自分の世界を作るという事は無いんですけど、試合に行く前のバスの中とかでよく聴きますね。
あとはチームに3人ブラジル人選手がいて良く一緒にいるんですけど、サンバを一緒に聞いたりしています。ブラジルでは当たり前というかサッカー選手やフットサル選手は朝から晩まで、自分がブラジルに行った時もそんな状態だったのでそれは忘れられないというか、日本でもそういう思いで聞きますね。
フットサルを通じてブラジルにも何度も行かれるという事でブラジルの文化もだいぶ体に染みついてるのではないでしょうか？
ブラジル人ぽいなとはよく言われます（笑）
ブラジル人て仲間と一緒にいるのが好きなんで、一人でいると「なんで？落ち込んでるのか？」って聞いてくるんです、そういう所は自分にもあるので。
狩野選手は大阪出身ですが、何か通ずるものとかあるんでしょうかね？
正直似ているところはあります（笑）大阪人と南米のノリは
【狩野新選手にとっての今後の大きな目標は？】
2009年シーズンは2位で終わってしまったんですが、自分の中では全然納得がいっていないというか、やるからにはチャンピオンでないと全然意味が無いと思いますし、自分がチームに貢献してチャンピオンになるという事と、チーム自体を世界に通用するチームにできたらな、と思います。
名古屋オーシャンズと言うチームが強くて、そこが連続して優勝しているので次こそは絶対に勝ちたいと思います。
他にはフットサルを見てもらうというのが自分たちの仕事だと思いますので、その為にも子供たちにフットサルというものを伝えていくような事、たとえばフットサルスクールであったり、そういった活動をしています。
子供たちのスクールは何才くらいから参加されているのでしょうか？
ペスカドーラスクールステージ５と言うスクールでやっているのですが、下は幼稚園生からジュニアユースの中学生の部まであります。
幼稚園生から！
幼稚園生たちは遊びがメインなんですけど、足元の技術と言うのはフットサルで幼いころからやっていて損は無いと思うので幼稚園からでも全然問題ないかと思います。
でも、僕、ちょっと子供っぽい性格なところもあるので、幼稚園生から同じぐらいに思われてるところもあるんですよね（笑）
狩野選手は子供たちから人気がありそうですね
かわいがる感じは無いんで「ちょっと向こう行けやー」と言う感じで言ってるんですけど、そうなると逆に寄って来るじゃないですか、僕そういうタイプなんで子供たちに囲まれていますね。
子供たちを教えるときに気をつけている事や、こういう風に教えたいなと言う事はありますか？
ボールを持った時に自由に「こっちに行けー」と決めるんじゃなく遊び感覚で楽しんでもらえるような事を意識してやっています。
フットサルはまだ日本のレベルが高くなく、幼いころからフットサルをやっている若い選手も少ないので、もっともっと子供にフットサルを伝えていきながら大人のフットサルも盛り上がってくれたらいいなと思っています。
狩野選手自身のプレーでどんなところを見てもらいたいですか？
自分自身ではドリブルとかパスがうまい選手ではないので、とにかくスピードを活かしたプレーが得意なので見に来ていただいたお客さんにはそこを感じてもらえると嬉しいですね。
あとは、僕らが子供たちに夢を与える感じで頑張らないといけないと思っています。
