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【コンディショニングコーチ 立花龍司(たちばな・りゅうじ)さん】2011年2月28日(月)〜3月4日(金)

夢に向かってチャレンジするアスリートをクローズアップ!
今週のゲストは、野茂投手・吉井投手ら、多くのメジャーリーガーを育てたコンディショニングコーチの立花 龍司さんです。プロ野球選手を陰で支えるコンディショニングコーチという職業の裏側に迫ります。


大阪府出身、1964年生まれの46歳。
1989年、近鉄にコンディショニングコーチとして入団。
その後、ロッテを経て、大リーグ、ニューヨーク・メッツに移籍、
日本人として初めて大リーグのコーチに就任しました。
そして去年の11月、千葉県習志野市で、スポーツジムを開業した。



今、どのような活動をされてるんですか?
→最新のスポーツ科学を、アマチュアのアスリートが受けられるように、ジムなどを通じて活動しています。

普通のスポーツジムとは違うんですか?
→大阪で開いているジムは「もしも病院の中にジムがあったら、どんなに素晴らしいか?」というコンセプトではじめたものです。そのジムには、俺みたいなコンディショニングコーチもいれば、理学療法士、栄養士、スポーツドクターもいます。去年スタートした千葉の習志野のジムは、近くの病院と提携しながら治療院とスポーツジムが一体となった施設です。リハビリしながら、カラダを動かせます。

コンディショニングコーチとは?
→よくトレーナーと混合されるんですが、日本のプロ野球界でトレーナーとは、マッサージをする人。コンディショニングコーチはフィジカル面やメンタル面など、技術以外すべてをサポートするコーチのことを指します。

コンディショニングコーチになったきっかけは?
→子供の頃から野球をやっていて、中学の時に全日本チームに選ばれてアメリカに遠征したんです。その時、僕たちは管理された勝つための野球。でもアメリカチームは管理されていない、楽しい野球をやっていたんです。アメリカチームのような自由で楽しい野球をやってみたい、そしてそんな野球を広める指導者になりたい!と思うようになりました。だから当時の夢は高校野球の監督。その後、高校へ行って怪我をしたんです。俺の周りでも怪我で野球を辞めていく友達が多かったです。その時に、もしも専門のトレーナーがいたら、俺や友達は野球を辞めなくてすんだのに、と思うようになり、高校野球の監督ではなく、野球専門のコンディショニングコーチを目指すようになったんです。

最大の努力は?
→俺は、やりたい仕事をやりたいようにやっているので、あまり努力とか挫折とか、感じない方なんです。まあ〜しいてあげるなら、大学卒業後、病院が経営しているジムに就職した時です。当時、野球関係のお客さんが少なく、このままでは自分の名前を野球界に売ることは出来ないと考えて、野球をやってる子供や学生達の入会金と月費を僕が払うことで、そのジムに来てもらっていました。もしも効果があれば継続してください。効果がなければ、やめていただいて結構ですと。ジムで働いていた給料全部、それにつぎ込んでいました。そんな活動が実って、そのジムに入会するアマチュア野球選手が増えていき、最終的には600人くらいになりました。その中には、谷佳知(巨人)選手や元木大介(元巨人)選手もいます。その結果、俺はコンディショニングコーチとして近鉄に入団することが出来ました。ちなみに現在、僕がやってる大阪のジムからは毎年、ドラフトに選ばれる選手がいます。中でも一番の出世頭は、広島のマエケン(前田健太投手)ですね!彼達がユニホームを着て、俺のところに挨拶に来てくれると、涙が出そうになります。

壁、挫折は?
→プロ野球でコンディショニングコーチをやっていた時、毎年、シーズンオフには自費でアメリカやキューバに行き、最新のスポーツ医学を学んでいました。プロ野球に入って4年目・・・そろそろ海外に勉強しに行かなくても、いいかな?と思うようになっていました。今考えると天狗になりかけていました。そんなある日、いつものように、藤井寺球場で野茂英雄と一緒にトレーニングをやりました。それが終わり野茂がメジャーリーガーの有名投手の奪三振ショーのビデオを見ながら言ったんです「タチ(立花)さん、この人たちに比べたら、僕なんて屁みたいなもんですね」と。僕は「何言ってんねん、お前だって4年連続最多勝のピッチャーやろう」と言ったんです。でも帰りの車の中で、野茂の言った言葉の意味を考えました。野茂は4年連続最多賞を貰っても、さらに上を見てる。でも俺は見ていない。何やってんねん!という気持ちになりました。そこから俺は国立の大学院を受験をしたり、どんどん上を見ていくようになりました。まさにターニングポイントですね。

これからの夢は?
→今ではプロ野球選手は、最新のスポーツ医学の恩恵を受けられるようになった。今度はスポーツをしている子供達が、恩恵を受けられるように活動をしていきたいです。俺のやっているジムには、オフになるとプロ野球選手がきます。プロ野球選手が鬼の形相で、大粒の汗を流しながらトレーニングをする姿に、子供たちは影響されます。次の日から、子供たちの表情が明らかに変わるんです。プロ野球選手とプロを目指している子供たちが同じ空間にいる、そういうのは教育上、とてもいいことだと感じます。だから、もっともっとそのような空間を多くしていきたいと考えています。

政井マヤ
パーソナリティ:
政井マヤ
メキシコ生まれの元フジテレビアナウンサー。フジテレビ時代には、スーパーニュース、ワッツ!?ニッポンなど情報番組を主に担当。2007年3月に俳優の前川泰之さんと 結婚、女児を出産。2008年からスポーツリアルトークのパーソナリティを務めている。
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