リポビタンDプレゼンツ スポーツリアルトーク

今週のゲストは?
前回のゲスト バックナンバー

【山田よう子・やまだようこ】アームレスリング(2010年8月30日〜9月4日オンエア)


夢に向かってチャレンジするアスリートをクローズアップ!
先週のゲストはアームレスリングの山田よう子選手です。
現在全日本選手権9連覇中!さらに2005年には日本人女子として初めて世界チャンピオンにも輝いた山田選手にたっぷりお話を伺いました。


【山田よう子・やまだようこ】アームレスリング
1979年生まれ 東京都出身、
1999年初出場した全日本アームレスリング選手権で準優勝を飾り
華々しくアームレスリングの世界に現れると
その勢いのまま世界アームレスリング選手権でも準優勝。
そして2005年には念願の世界チャンピオンに輝きます。
現在、全日本アームレスリング選手権8連覇中で、今なお日本のトップに立ち続けています。




【まずはアームレスリングと言うスポーツについてお教えください】
簡単に言うと腕相撲なんですが、腕相撲とは違って肘を動かしてはいけないという事と台を使うという事など細かく規定があります。
審判もしっかり2人いらっしゃいまして、握った時に手首が曲がってはいけないのでしっかりチェックされます。
後は審判が親指を立てたら「レディゴー」の合図、勝敗は台にパッドがついているので手がパッドにつくか、腕がパッドより下に行くと負けです。
 〜世界大会も行われていますが、どこが強いのでしょうか?
強いのはロシアですね、他の国に比べて選手も多いですし、どの階級も必ずトップクラスはロシアの選手です。
小さい子は3才くらいからやってるみたいですし、体自体も骨も太いですし筋肉質ではないのですが強いですね。
それに選手は凄く冷静で、勝ってもよろこばない選手も多いです。
 〜世界で一番小さいスポーツと言われているんですよね
机さえあればできますから。
でも最初は凄く簡単な事だと思ったのですが、やればやるほど奥が深いスポーツで、1ミリ握りの差でも勝敗が決まってしまうようなスポーツなんです。握り方も80通り近くあるんですよ。


【山田よう子選手とアームレスリングの出会いは?】
アームレスリングは子供の頃からもともと強かったのですけど、そういう競技があるという事は知りませんでした。
二十歳ぐらいの頃にある日居酒屋さんに行った時に、隣に凄く立派な体をした男性の方がいたんですよ「それで何をやっているんですか?」と聞いたら「アームレスラー」と言う事で「女子はありますか?」と聞いたら「あるよ」と言われてその場で「やります!」と、それがアームレスリングとの出会いです。
もともと女子プロレスラーになりたかったので自分なりに鍛えていて普通の女の子より力はあって自信もあったんです。
 〜アームレスリングと言うスポーツがあって「これだ!」と思った感じでしょうか?
「これだ!」というより「やりたい!」と言う気持ちですね、私は何でもすぐにやりたくなってしまう性格でスポーツがすごく好きで女子相撲などもやったのですが、チャレンジする事が好きで新しい事を何でもやりたくなってしまうんですよ。
 〜やり始めはどういう感じでしたか?
はじめてすぐ2カ月後に都大会があってあまり練習しなかったんですけど、それで決勝戦で負けて初めて「負ける」という言葉を知ったんです。
それで「絶対に優勝したい!」と言う気持ちが出てきましたね。
 〜実はその前にはグラビアアイドルもされていたんですよね!
やっていました、グラビアアイドルさんやっていたんですけれども性格に全然合わなくて、キャピキャピする事が苦手で素の自分が良くて、その素の自分が戦う事だったんです。
 〜アームレスリングを始められてどんな所に魅力を感じましたか?
今すぐにやりましょう、と出来る所ですかね、コレがキックボクシングだったら今すぐやりましょうと出来ないじゃないですか?
でもアームレスリングはどこでもできるじゃないですか、一番身近なスポーツと言った感じでそれがすごく魅力だと思います。


 〜アームレスリングは体重別で行われているそうですが山田さんはどの階級で戦われているのでしょうか?
私は普段体重が46〜7キロなので50キロ級で戦っているのですが、それだけではつまらないので50・55・60、そして無差別級に出させてもらっています。60キロ級を戦うとようやく汗が出てくると言った感じですね(笑)
 〜山田選手自身で思う山田選手の強さは?
昔はスタートがすごく強かったんです「レディゴー」の「ゴー」の合図で一気に倒すという感じで「スタートの山田よう子」と言われていたんですけど、今はスタートは弱くなってしまったので今の強さは気持ですね、とにかく試合当日に「やってやる」という気持ちは誰よりも強いと思います。


【山田よう子選手が感じた最大の壁・挫折は?】
一番つらかったのは2005年の世界選手権です、日本で開催と言う事で45キロ級が新たに出来てそこにチャレンジしたのですが、45キロ級の選手ってあまりいないんですよ。
でも日本で開催されるので日本の国旗を一番に上げたいじゃないですか、それが逆にそれがすごくプレッシャーになって「逃げよう」と思いましたね、毎日泣いていました。
それに怪我もすごいして、お医者様から「90%折れる」とドクターストップもかかってしまって注射しながら練習などをしていてその時は一番辛かったです。
大会には、前に50キロ級で世界戦で当たった選手がいて前の時は髪の毛がすごく長かったんですけど、その選手が髪の毛を切って45キロに下げてきたんですよ。
案の定その選手と決勝戦で当たって、こっちはテーピングでガチガチにしていましたが「やるしかない!」と言う気持ちで臨んで、そうして勝った時には夢と言うか良かったというか。
 〜日本人初の世界チャンピオンになられたという事ですがチャンピオンベルトなどはあるのでしょうか?
そういうの欲しいんですけどベルトは無くて、メダルなんですよね、作ればいいのと思うんですけどね。
 〜練習はどのようにされているんですか?大人数で?
私はあまりワイワイやるのが得意ではないので基本的には1人です、それにイメージトレーニングの方が大事だなと思う時もありますね。
目をつぶって横になってイメージトレーニングをして自分の右手が負ける方向に行ってしまったら絶対に負けますね、そういうときは絶対に体のどこかが調子が悪い時なんです。



【山田よう子選手にとってのマイメモリーソングは】
総合格闘技のデビュー戦でも使わせていただいたQUEENWE WILL ROCK YOUです。
 〜この曲を選ばれた理由と言うのはあるのでしょうか?
総合格闘技にゲーリー・グッドリッジと言う選手がいらっしゃるのですけど、その方もアームレスリングの世界チャンピオンだったんです、その方が総合格闘技で使っていた入場曲がこの曲だったんです。
グッドリッジさんはこの曲に合わせて胸を叩いて登場するので、周りのスタッフから「山田さんもそうやって出て下さい」と言われて同じように登場しました。
 〜この曲に合わせて登場するとテンションもかなり上がりそうですね
それがあまり曲に乗っているつもりで乗っていないんですね、頭の中は試合の事でいっぱいで曲を聞いている余裕がないという感じで、もうリングしか見えていないですよね。でもあれは普段絶対できない緊張感なんで、凄くいいですよ(笑)怖いけどやめられないです。

 〜普段のトレーニングはどのような感じなのでしょうか?
よく聞かれるんですけど、私すごく自己流なんです。
例えば公園に行きますよね、それで鉄棒を握った時に「これ使える」と思ったらそれをトレーニングにするんです。
みんながダンベルを使ってやってるみたいなやり方はやらないですね、自分で作ってやっています。

 〜プライベートはどう過ごされている事が多いのでしょうか?
私は犬をたくさん飼っていて9匹いるのですけど、その子達と遊んでいる事が多いですね。
もう、彼ら彼女たちがいるから頑張れるし、心もいやされますよね。
 〜ブログでは得意の刺繍も披露されていますよね
筋肉もついているのですけど細かい事もすごく好きなんです、刺繍は大好きで、料理も大好きなんです。
 〜ちなみに好みの男性のタイプは? やはり自分より強い男性でしょうか?
それは全然ないですね、強いとか弱いとかは関係ないです。私すごくヤキモチ症なので浮気をしない人が条件ですね。
でもあんまりガリガリの細い方、最近の方って細くてカッコいい人が多いじゃないですか、それはあまりかなとは思いますね。


【山田よう子選手の今後の大きな目標は?】
9月19日に行われる全日本アームレスリング選手権で優勝する事です、左が9連覇右が8連覇がかかっているのでそれが一番近い目標ですね。
厳しい試合になるとは思うのですが、それも秒殺で決めようかなと思っています。
 〜右手と左手それぞれあるんですね、利き手と言うのは?
右手です、でもなぜか左手の方が一回多いんですよね。だいたい右利きの子は右だけとかが多いんですけど、私は両方やっています。
なんか現場に行くと両方やりたくなってしまうんですよね、なのであらかじめ両方エントリーしているんです。
 〜9年の間に厳しいライバルだったりはいましたか?
選ぶっているわけではないですが、私は“自分の階級”では「この人に負けそうだな」と言う相手はいません。
なので9連覇と言わずまだまだいけると思います。
 〜今回はどの階級に出られるんでしょうか?
50キロと55キロにエントリーしています、怪我も抱えている中での大会なのでこの2階級で。
きっと60キロ級の選手とか「えー」と思っている選手もいるかと思いますが、だったら階級を落としてきてと言う感じですね。
 〜2006年には50、55、60のそれぞれ左右で6階級制覇されたんですよね?
あの時はいろいろな思いがあって、その思いがパワーになりましたね。
私の叔母が女優の南田洋子なのですが、洋子おばちゃんの為に獲ると言うのが大きかったですね、練習全然していなくて怪我もあったのですが強い気持ちで取りましたね。
大きい大会の時は、自分の為と言う思いではなく、周りの為誰かの為、と言う思いがあります。きっと自分の為だけに大会に出ていたらここまで取れていなかったかなと思います。
 〜お名前も同じ「ようこ」ですものね
洋子おばちゃんが名付けてくれたんです。それにまだまだ亡くなった気がしなくて、今でも自分の中に洋子おばちゃんはしっかり居るので。
 〜最後に山田よう子選手が伝えたいアームレスリングの魅力は?
本当にどこでも、そして誰でもできるので、若い方からお年寄りのかたまで、それに車いすの部門もあります。
自信がなくてもぜひ一歩踏み出して挑戦していただきたい競技ですね、9月19日に全日本アームレスリング選手権が錦糸町で行われるので、まずはぜひ見に来てください。

政井マヤ
パーソナリティ:
政井マヤ
メキシコ生まれの元フジテレビアナウンサー。フジテレビ時代には、スーパーニュース、ワッツ!?ニッポンなど情報番組を主に担当。2007年3月に俳優の前川泰之さんと 結婚、女児を出産。2008年からスポーツリアルトークのパーソナリティを務めている。
On Air Time
ニッポン放送
(月)〜(金)17:32〜17:37