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【栗林江麻・くりばやしえま】クリケット女子日本代表(2010年10月11日〜10月15日オンエア)

夢に向かってチャレンジするアスリートをクローズアップ!
先週のゲストはクリケットの女子日本代表の栗林江麻選手です。
サッカーに次いで世界で2番目に競技人口が多いと言われている球技クリケット、その女子日本代表のキャプテンを務める栗林選手にたっぷりお話を伺っていきます。



【栗林江麻・くりばやしえま】クリケット女子日本代表
東京都出身、1983年生まれ
早稲田大学在学中にクリケットと運命の出会いを果たすと、
オーストラリア留学などを経て、日本代表に選出。
現在は日本代表のキャプテンとして活躍、
今年5月に行われたワールドカップ東アジア・太平洋地域予選では見事首位通過を決める原動力となりました。
来年開催される最終予選を勝ち抜き本大会出場を果たすには欠かせない選手の1人です。



【まずはクリケットと言う競技についてお教え下さい】
イギリス発祥のスポーツで大体16世紀ぐらいから始められたと言われる歴史のあるスポーツです。
紳士淑女のスポーツと言われていてフェアプレーを大変大切にしますし、試合時間自体が長く6〜7時間ぐらいかかるので試合の途中にティータイムですとかランチタイムがあるんです。
 〜ティータイム!?芝生の上でお茶を飲むのですか?
と、言う訳ではないのですが(笑)元々はカップで紅茶を飲んでいたのだと思いますけど今はドリンクボトルが出てきて水分補給をするというかんじですね、後は守備と攻撃が交代する時にランチと言うか昼食を食べますね。
国際大会の上の方ですと部屋が用意されていて一緒の部屋で味方チームも敵チームみんなで食べてからまたグラウンドで試合という具合になります。
 〜試合中にも一緒に交流をしながらと言う事なんですね
そうですね国際交流をしながらと言う感じですね、なので非常に優雅なスポーツであるとも言われていますが、試合時間も長いので結構きついスポーツなんです。
 〜そこは社交の場としてジェントルマンに振る舞ったりするのでしょうか
キチンとした形で食事もしますし、服装も白の上下と言うのが伝統的なスタイルなんです。
 〜世界ではどのぐらいの方がやられているスポーツなのでしょうか?
世界では100カ国以上の国でやっていまして、球技では競技人口は世界で第2位なんです。
イギリス発祥のスポーツでイギリスの植民地で行われていた事が多いので、インドですとかオーストラリアやニュージーランド、アメリカでも行われていますし最近では中国でも始まっていて世界各国でやっていますね。
日本ではまだ1500人ぐらいですが海外では本当にメジャーなスポーツなんです。




【そんなクリケットですが簡単に言うとどういうスポーツなのでしょうか?】
野球のルーツになっていると言われているスポーツでピッチャーが投げた球を打つというのが一番シンプルにイメージしやすいかと思います。
バットとボールを使いますが、バットはボートのオールのように平べったくて羽子板を大きくしたような感じですね。でも人数はサッカーと同じで1チーム11人なんです。
フィールドに杭があってウィケットと言うのですが、ピッチャーはそこに向かってボールを投げますボールがウィケットに当たるとバッターはアウトになってしまうので、それを阻止する為にバットでボールを打ち返すんです。
バッターは2人同時に出場で来て、1人のバッターがボールを打って転がっている間にもう一人のバッターが走ると1点入るんです。
 〜野球とはどんな所が違いますか?
野球のようなダイヤモンドを一周するのではなく、長方形のエリアを行ったり来たりします。
またホームランで6点入り、グラウンドの外にゴロで転がると4点入ったるなど得点も違いますし、1試合大体6〜7時間かかり大体片方のチームが3時間ぐらい攻撃するので1試合で200点から300点入ります。
 〜そのクリケットの一番の魅力は何でしょうか?
1試合に6〜7時間かけて勝敗がきまるスポーツはクリケット以外にはないと思うので、最後に勝利を勝ち取った時の喜びは他のスポーツに比べて大きいかなと思います。
それに日本でもクリケットをやられている外国の方は本当に多いので、国際交流もできますし英語も話せるようになったりクリケットを通じて色々な文化も学べるかと思います。


 クリケットについてはこちらからも・・・
 日本クリケット協会HP
 ルールについても詳しく書かれています。


【栗林選手とクリケットとの出会いはいつでしょうか?】
大学の入学式の時に友達になった友人がいるんですけど、その子がクリケット部の勧誘のチラシを受け取っていてそれで見学する事になったのがきっかけです。
それまでもクリケットの事も全く知らなかったですし、チラシを見てもあまり興味もわかなかったのですが本当にとりあえず見に行こうかなぐらいの軽い気持ちで見に行ったんですよ。 
 〜それまでのスポーツ歴と言うのは?
ソフトボールをやっていましたし、小学校の頃はバスケやサッカーやソフトテニスなど球技は色々やっていたんです。
 〜最初やられて見てどう思いましたか?
ソフトボールはやっていたのですが、ピッチャーが肘を伸ばしたまま投げなくてはいけないと言うルールがあったり、バットの振り方も全然違って、なので最初は全然面白くなくって、でもそれで上手くなる為にクリケットをどんどん頑張ろうと思い始めたので難しいのも良かったかなと思います。何とかしてクリケットをモノにしてやろうと家で毎日練習したりしていましたね。
 〜肘を伸ばしたまま投げないといけないんですね
そうです、バッティングセンターにあるピッチングマシンのように真っ直ぐの腕のままシャーっと投げる感じですね。
でも助走をつけて投げて良いので女子でも120キロぐらい投げる人もいますし、男子では140キロを投げる人もいるんですよ。
 〜クリケットに打ち込むようになったのはいつ頃からですか??
大学時代に日本代表に選んでもらって国際試合に出たのですけど、オランダで行われた大会で日本が惨敗をしてから「これは日本でもクリケットが出来る事をアピールしなくては」と思ってからですね。
 〜日本代表へはどのくらいのタイミングで選ばれたのでしょうか
初めて一年目ぐらいですね、まだまだマイナースポーツでやっている選手もすくなく、それに他の同時期に始めた選手に比べソフトボールをやっていたのでそれがアドバンテージとなっていましたね。
 〜今で始めてどのくらいになられたのでしょうか?
7〜8年になります、一度会社に勤めたのですがどうしても高いレベルでクリケットをやりたくなったので会社を辞めニュージーランドにクリケット留学したのですけど、また帰ってきたと言う感じですね。


【栗林選手にとって最大の努力と言うとなんでしょうか?】
ワールドカップの地域予選で惜しくも負けてしまって、それが悔しくてニュージランドへクリケット留学をした事です。
そこでニュージランドの代表レベルの選手達と毎週試合をしたりとか練習をして、彼女たちに近づくためにさらに半日ぐらい1人でトレーニングしたりした毎日が一番の努力だたと思います。
 〜どのくらいの期間行かれていたのでしょうか?
一年半ぐらい行き2シーズン ニュージランドでプレーをしてきました、ホントにクリケット漬けの毎日でしたね。
最初は言葉も通じなかったので、そういう中で自分らしく日本人らしくプレーする彼女たちとの違いスピードであるとかテクニックであるとかそういう事をアピールしようと思って頑張っていました。
 〜ニュージーランドはレベルは高い国なのですか?
今は世界で2番目に強くて、日本と違ってクリケットのグラウンドがそこら中にありますし、選手の体も大きいですし、ファンもしっかりついてますし、全てが違いましたね。
 〜そこで「この部分では負けないぞ」と言った部分は見つかりましたか?
体が小さい分、ボールの勢いを使って打つというのがクリケットでは非常に重要だと思います、それが日本人は出来ると思うのでそれが世界に対抗できるところだと思います。
 〜留学中辛かった事は?
最初の1シーズンは全く得点が取れなかった事です。
私は打つ方が専門なのですけど、そこからオフシーズンにかけてフォームを改造したりなどして最後にはある程度の得点を取れるようになって帰れたのですけど、最初は0点とか1点とかで自信は結構失っていましたね。
 〜海外のクリケットは何が違いますか?
一度アウトになってしまうとクリケットはその後ずっと打てなくなるんですけど、彼らはアウトになる事を恐れず自分の100%のスイングを一球目からしてくるので勇気であったり積極性が一番違うと思います。
 〜今年5月に行われたワールドカップの太平洋東アジア地域予選を見事勝ち抜かれたんですよね
最後の一球までわからない試合だったのですけど、最後は私が投げていまして最終的には相手を10人アウトにしてギリギリで勝った試合でした。
初めて予選を勝ちぬいて来年の最終予選に駒を進める事が出来たので頑張りたいと思います。



【栗林選手にとって今後の大きな目標は?】
11月に広州で行われるアジア大会がありますのでそこでメダルを獲得する事、そして来年バングラディシュでワールドカップの最終予選あありますのでそこで4位以内に入ってワールドカップに出場する事です。
 〜アジア大会では今大会から正式種目に入られたんですよね
メダル候補のパキスタンとバングラディシュがいるのですがその次の位置を狙っています、しかしとにかくどのチームも初出場なので一戦一戦勝って結果としてメダルに届けばいいかなと思っています。
 〜そしてワールドカップ予選も負けられない戦いですね
本大会は2013年にインドで行われるのですが、その予選を現在戦っていて日本は最終予選まで進む事が出来ました。
この最終予選は10チーム中上位4チームに入ればワールドカップに出場できるので、ホントに最後のチャレンジかと思うので全てを賭けて勝ちにいきたいと思います。
 〜そして栗林選手は日本クリケット協会の職員として働きながらクリケットの普及活動も積極的に行っているんですよね
今は、子供たち向けのクリケット教室を行っていますし、佐野市で働いているのですが佐野の教師の方々にクリケットを教えてそれを子供たちに伝えてもらったりしています。
 〜最後にもう一度クリケットの楽しさについてPRをお願いします
試合時間も長いのですけども、その中でチームのみんなでクリケットを6〜7時間やって勝利を勝ち取ると言う事は他のスポーツに無い達成感がある所があると思うので、ぜひ皆さんその達成感を一度味わっていただきたいと思います。

政井マヤ
パーソナリティ:
政井マヤ
メキシコ生まれの元フジテレビアナウンサー。フジテレビ時代には、スーパーニュース、ワッツ!?ニッポンなど情報番組を主に担当。2007年3月に俳優の前川泰之さんと 結婚、女児を出産。2008年からスポーツリアルトークのパーソナリティを務めている。
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