【ソウルオリンピック体操日本代表・信田 美帆（しのだ みほ）さん】 2011年3月14日（月）〜18日（金）
夢に向かってチャレンジするアスリートをクローズアップ！
今週のゲストはソウルオリンピック体操日本代表、信田美帆さんです。体操競技との出会いから、挫折と努力、そしてその後のアイドル時代のお話について、お伺いします。
東京都出身、１９７２年生まれ現在３８歳。
１４歳の時、史上最年少で、全日体操競技選手権・個人総合優勝。
１９８８年、ソウルオリンピックに出場。
現役引退後は、アイドルグループ「太陽とシスコムーン」などでも活動。
現在は、スポーツタレントとして活躍されています。
信田さんと言えば、オリンピック選手であり、元アイドル！
→子供の頃から、歌うことが大好きでした。体操選手を辞めてフリーターをしてた頃「歌手になりたい！！」という思いが強くなりました。ちょうど、ASAYAN（モーニング娘などを輩出したオーディション番組）で、新ユニットの募集をしていたので応募し合格しました。
実際にデビューしてみて、いかがでしたか？
→体操は、気付いたらやっていて、敷かれたレールの上に乗っていたらオリンピックまで行きました。でも歌手への道は自分がやりたい！と決めて努力し叶った夢。オリンピック出場とは違った喜びがありました。
そもそも体操競技に出会ったきっかけは？
→母の薦めで４歳の時に、近所の体操教室に入りました。でもそれは、体操選手ではなくバレリーナになるため。バレーのいい教室が見つかるまで、とりあえずという気持ちで入りました。でも結局、一度もバレー教室に通うことなく、そのまま体操を続けました。
本格的に体操競技をやるようになったのは？
→小学生４年生の時に、たまたま名門の朝日生命体操教室の前を通ったんです。母と「ここがあの朝日生命体操教室なんだ！」と覗いていたら、入学希望者と勘違いされて。じゃあ、とりあえず半年だけ通ってみようかあ〜という軽いノリで、朝日生命体操教室に通うようになりました。
オリンピック選手を目指すきっかけは？
→朝日生命体操教室も、半年ぐらい通ったから、もうそろそろ辞めようか・・・という時に、コーチから「お宅の娘さんをオリンピック選手として育てたいんですけど、どうですか？」という電話があったんです。当時、私は人見知りで親にも「ＮＯ」と言えない子だったので、そのまま専門コースに進み、オリンピックを目指すことになりました。
最大の努力は？
→やっぱりオリンピックを目指して、体操の練習をしていた時です。小学校４年生から高校３年生まで、お休みは元日だけ。３６４日、練習していました。辛かったのは練習ではなく、普通の学生生活が送れなかったことです。学校が終わって、そのまま家に帰ること！体重を気にせずお菓子を食べること！そんな当たり前のことが、出来ませんでした。
１６歳でソウルオリンピックに出場。思い出は？
→子供だったので、自由な時間がまったくありませんでした。選手村でも、コーチの後ろを私たち選手が６人列となってついていき、何をするにも、いつも一緒。他の競技の選手たちは、私達のことを、カルガモ一家と呼んでいたそうです。
体操を辞めようと思ったことは？
→高校３年生の時に、練習しても全然うまくいかない日々が続いて。感覚的に「もう無理だな」と思って、先生に「辞めます」と相談したんです。そうしたら、とりあえず合宿所に行けと言われて行ったら、そこは大学の寮だったんです。つまり大学の寮の入居。子供ながらに「騙されたー」と思いました（笑）結局、大学を辞めるまで、体操は辞められませんでした。
これからの夢は？
→オリンピックを目指すような本格的の体操競技ではなく、カラダを楽しく動かす普通の体操を子供達に教えていきたいです。４月から親子体操教室と大人向けのストレッチ教室を始めます。太陽とシスコムーンで学んだ、表現することの楽しさを、伝えていけたらいいなあと思っています。
子供達に体操を教えていて、感じることは？
→少しやってみてダメだと、すぐに諦めてしまう子が多いように感じます。でも人は出来る早さが違う。少しの練習で出来る子、いっぱい練習して出来る子、人それぞれです。だから私は、そのことを子供達に話します。もしも自分のお子さんが、投げ出してしまいそうな時には、親御さんから「大丈夫だよ。練習したら出来るようになるよ」と声をかけてあげてほしいです。
