『ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町』では、毎週、とっておきの映画のご紹介とチケットなどのプレゼントをしていますが、番組ではご紹介しきれない面白い映画も沢山あります。
そこで、番組のこのページの『サンデー早起キネマ?』で少しずつご紹介しています。
第2回は『パーティで女の子に話しかけるには』
名作『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェル監督の最新作です。なんと本国イギリス・アメリカに先駆けて、日本が全世界最速での劇場公開!映画の日の今日からです。
1977年、ロンドンの郊外。
パンクなのに内気な少年エンの悩みは、パーティで女の子に話しかけられないこと。
ある日偶然、パンク友達と一緒に、不思議な人たちが不思議な動きでどこか不思議なパーティに潜り込んでしまい、反抗的な瞳が美しい少女ザンと出会います。大好きなセックス・ピストルズやパンク・ファッションの話に共感してくれるザンとたちまち恋に落ちるエン。
しかしザンに許された自由な時間はなんと48時間。大勢の仲間たち(エイリアン)と地球に調査にやって来た彼女は、遠い惑星へと帰らなければならないのです。
2人はライブハウス・ロキシーに繰り出し、なんと自らがステージに立つことになってしまい思いっきりパンクを堪能!
そしてザンが帰る時間は刻々とせまってきます。ザンには故郷の星である使命が待っていました…
『パーティで女の子に話しかけるには』というタイトルから想像していた内気な男の子の可愛い純愛ロマンティックストーリーとは全く違う方向に行くので、最初は戸惑いもありました…衝撃的なパンク・ミュージックに斬新なファッション。極めつけは宇宙人?!でも、なぜかスクリーンにグイグイ引き込まれていきます。ザンがステージでシャウトする頃にはすっかり自分もパンクスのひとりになったような気分になってました。ザン、可愛い!カッコいい!
そんなザンを演じるのは子役から大活躍、『マレフィセント』のオーロラ姫で人々を魅了したエル・ファニング。キュートな透明感が、初めての地球に興味津々な風変わりな女の子ザンにぴったりでした。
内気な男の子エンはアレックス・シャープ。ブロードウェイのデビュー作でいきなり史上最年少でトニー賞主演男優賞を受賞した注目の若手俳優です。パンクなのに内気、秘めた思いはパンクの同人誌に託している男の子エンを見事に演じています。
見終わった後は、ああ、やっぱりこの映画は、内気な男の子の可愛い純愛ロマンティックストーリーなんだと気づきます。ファンタジー小説とパンクという一見相反するジャンルが融合して生まれたラブ・ストーリーなんだと。
斬新なのに懐かしい、刺激的だけど切ない、音楽とファッションに彩られた傑作ラブストーリー
『パーティで女の子に話しかけるには』は、12/1から新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷他、全国順次ロードショー