8月12(日)放送の番組では、義肢装具士の、
臼井二美男さんをお迎えして「義足を通じて出逢った子供たち」についてお伺いしました
淵澤:手元に臼井さんが書かれた「転んでも、大丈夫: ぼくが義足
を作る理由」 (ポプラ社ノンフィクション)という本が
あります。この本には、小学校2年生の時に左足の切断手
術を受けた田巻佑真くんとのエピソードがございます。
臼井:いま、佑真くんは高校2年生。
最初は運動が苦手な子供だったんですが、親御さんが心配
されて(臼井さん主催のマラソンクラブに)連れてこられ
ました。
自見:佑真くんは小学校の時にユーイング肉腫で足を切断。
突然の病気。乗り越えることが大変だったんでしょうね。
臼井: いざ(マラソンクラブに)来てみると、
同じような病気で走っている先輩がいて。
そういう先輩と逢うと、自信を持ってチャレンジするよう
になって先輩を追い越してみたいと、
夢が出てくるわけです。
自見:そして佑真くんは刺激を受けて、
運動に熱心になったそうですね。
臼井:毎日練習に来るようになり、
高校では陸上部に入部しました。
自見:本格的ですね。
臼井:子供は小さい頃から興味を持つと、変わって行きます。
自見:子供の変わって行く様子を見ていると、
こちらが励まされることが多いですね。
臼井:能力の変化は無限大です。
自見:そしてもうひとり、臼井さんが出逢われた子供たちの中に
浦田愛美ちゃんという方もおられるんですね。
臼井:愛美ちゃんは小さい時に足を切断して。
最初は水泳をやっていました。
そして義足を準備すれば走れるということで、
(マラソンクラブに)参加するようになりました。
自見:そんな愛美ちゃんに臼井さんがかけた言葉。
「転んでも立ち上がってまた走ればいいから。
立ち上げれなかったら
はってでもいいからゴールしよう」
臼井:基本の考え方です。あまり手伝い過ぎない。
転んでも自分で立ち上がる。
自見:あえて助けに行かない。
臼井:自分のチカラで立ち上がって、目標に向かっていく。
それが全部セットになっています。
自見:誰かが、暖かい眼差しで見守ってくれるからこそ、
転んでもいいから走りたい。
転んでも大丈夫ということになるんですね。