淵澤:今週も野田聖子さんが取り組まれている様々な
「子育ての課題」について伺っていきます。
きょうは「乳児用液体ミルク」です。
野田:東京都知事になられた小池百合子さんが熊本地震の時、フィンラ
ンドでは当たり前に販売されている「乳児用液体ミルク」を、
旧知のフィンランド大使館に被災地に届けてほしいとお願いし
被災地では大変喜ばれたそうなんです。
外国のものをあてにするのではなく、災害が多い国だから、
備蓄として必要だとおっしゃっていたんだけど、
(小池さんは都知事になられたので)
私が代わって引き受けて取り組んでいます。
また女性が働く時にパートナーが子供の面倒を見れるような、
やさしい環境を作るためにお乳の出ないお父さんがお乳と
同じだけの成分のモノを持っていれば、不安は解消されます。
災害時と働き方改革。両方のメリットを生かすために厚労省に
働きかけてきました。
自見:粉ミルクの場合は、お湯が必要で、
出かける時にお母さんがワンセット持っていかないといけない。
その手間がないというだけでも、たいへん喜ばれます。
淵澤:乳児用液体ミルク。なぜ日本で販売されていないんですか?
自見:単純な話で「乳児用液体ミルク」は
想定されていなかった製品でした。
通常、国内の食品衛生法に基づいて、
厚労省が規格を決めるんですけど、
その規格そのものがなかったんです。
政治的、そして社会的な強い要請を受けて、
厚労省でも検討会が開催されています。
十分に時間をかけて、衛生状態を確認しつつあるところです。
野田:子育てがプレッシャーにならない社会を
作っていかないといけないと思っていて。
今までは、道徳的にお母さんが母乳をあげなくてはならない
(というのがあった)。そうなると制約が増えます。
でも「乳児用液体ミルク」があれば、
お父さんであってもお母さんであっても、
出来る方が育児をすればいいという、もう少し緩やかな育児を
届けることが出来るのかなと思っています。