淵澤:今週も野田聖子さんが取り組まれている様々な
「子育ての課題」について伺っていきます。
きょうは「永田町子ども未来会議」です。
野田:これは、医療的ケア児に特化した議員連盟のようなものです。
うちの息子もそうですが、例えば気管切開をしたり、
胃ろうを装着することで社会に出てくる子供達。
実は、この子たちは、病院の中だけで「医療的ケア児」と
呼ばれていますが、社会に出ると、
十分な福祉を得ることが出来ない。医療的ケアを受けているため
に、義務教育である小学校に入れない、
中学校に行けないというのが日常茶飯事。
これを変えていこうということで、
医療的ケア児と出会ったことがある、または関心がある
超党派の議員で「永田町子ども未来会議」をはじめました。
まあ簡単に申し上げますと、法律改正。
今まで障害というと、身体障害。知的障害。精神障害。
最近では発達障害。その第五番目に医療的ケア児。
ここに予算が全くついていなくて。診療報酬改定の時や、
総務省の特別交付税の算定基準の中に
こういうものを入れて、そういう子たちを学校に行かせよう!と
そのような取り組みに、議員たちが汗をかいています。
自見:法律を作ったという意義は、物凄く大きいですよね。
野田:逆に言うと、それまでがものすごく酷かった。
病院にいる間は、医療的ケア児に対する医療が施されるけど、
退院すると家の中にはパパとママしかいない。
ふたりとも医療素人です。
その素人が呼吸器の交換をしたり、胃ろうから食事を入れたり。
そこでサポートする人が必要だし、
小学校では、そういうことをサポートできないという理由で
通えないという不条理なことも起きています。
自見:退院されるとご両親の精神的負担、大きくなります。
野田:(息子が)退院直後は夫婦喧嘩が絶えませんでした。
当時、総務会長をやっていましたが、(息子のケアのため)
徹夜明けで官邸の階段から転げ落ちました。
あれから階段恐怖症になって、
なるべく階段は使わなくなりました。
自見:在宅でサポートする体制が、いかに大切かということですね。