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新春スペシャル対談 国立成育医療研究センター理事長 五十嵐隆先生

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<五十嵐先生と自見さんの出会い>
自見)「けさは、素敵なお客様をお迎えしております。
    前:日本小児科学会会長で
    現在は、国立成育医療研究センター理事長の、
    五十嵐隆先生です」

淵澤)「五十嵐先生と自見さんは、自見さんが国会議員になられる
    前からのお知り合いだそうですね」

五十嵐「私が東京大学小児科の教授だった平成19年に、
    東京大学小児科には12名の新人が入局してくれました。
    自見先生はその一人でした。
    自見先生は東京大学小児科での1年間の研修を終えた後に、
    青梅総合病院小児科や、虎の門病院小児科で研修され、
    立派な小児科医になりました」

<医学が進歩したことゆえの課題>
自見)「日本の小児科医を長きにわたり、
    引っ張って下さっているのが、五十嵐先生です。
    日本の平均寿命は戦後、伸び続けています。
    その根底にあるのが
   『小さいお子さんが亡くならなくなった』と言われています。
    五十嵐先生、小児医療の進歩についてどうお考えですか?」

五十嵐「医療の進歩、例えばワクチンの開発によって
    細菌性髄膜炎やポリオなどの重篤な感染症の患者を
    激減させました。
    さらに、未熟児、先天性心疾患や白血病などの難しい病気
    の救命率を向上させています。
    子どものがん全体の5年生存率も40年前は約6割でしたが、
    現在では8割以上になっています。

    病気や障害を持って大人になってゆく
    子どもが増えているのは、
    日本に限らず先進諸国に共通した現象です。
    現在のわが国では、先天性心疾患が治療されて成人になって
    いる患者さんは50万人になりました。
    また、子どもの頃にがんになり、治療によって病気が治り、
    成人になっている患者さんは11万人にもなります。

    しかし、その様な方でも、必ずしも病気が完全に治って
    いる訳ではありません。
    手術を受けた先天性心疾患の患者さんは、
    大人になると重い不整脈が出てきたり、
    心臓の機能が低下することがあります。
    小児がんだった患者さんは、治療のために使用した薬剤や
    放射線の影響により、中枢神経に障害が出たり、
    『二次がん』が発症することがあります。
    つまり、小児期に難病だった患者さんは、
    成人になってからも経過観察や治療が必要なことが
    少なくないことに注意する必要があります」

自見)「これまでには、なかった課題が、
    いま浮き彫りになっているということなんですね」

淵澤)「五十嵐先生には次回も、
    引き続き日本の小児医療の課題についてお伺いします」

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