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放送時間:月~木 13:00~16:00

3時の奥様「笑顔をありがとう」

恋をした。

その想い出を、ラジオドラマ風にしてご紹介するこのコーナー。

今日のお話は・・・

RN ゆうさんの「笑顔をありがとう」

 

あの頃の私は本当に疲れていた…

 

20代に入ってすぐ、同い年の男性と結婚をし、23才で長女を出産。

まだ未熟だった二人に待っていたのは甘い新婚生活ではなく、

喧嘩の絶えない、殺伐とした毎日でした。

やがて夫はお酒を飲むと私に手をあげるようになり、

耐えきれなくなった私は娘を連れ、逃げるようにして家を出ました。

 

朝早く娘を保育園に預け、昼間は小さな会社で事務の仕事。

そして週に何回かは、夜…働きに出ることもありました。

一番、親が必要な時にそばに居てあげられない…

でも、生活の為に働かなければならない…

シングルマザーとしての毎日は、そんな葛藤を繰り返し。

いつしか私は、笑うことさえ…忘れていました。

 

「お疲れさまでーーす!」

週に2回、元気な声で会社にやってくる業者さんがいました。

シャツを肘のあたりまでめくりあげ、

重い段ボール箱を抱えながら、社員一人一人に挨拶をする…

“タカさん”と呼ばれていた彼は、みんなの人気者でした。

ちょっぴりおっちょこちょいなところもあって、

時々、違う伝票を持ってきたり、つまずいて転んだり、

そんな彼を見ていると、心がほんのり…和んだりしたものです。

 

ある日、いつものように納品された段ボール箱を見ると、

ポツンとジャケットが置き去りに…。

上司に言われ、ジャケットを届けたことがキッカケとなり、

私たちは急接近したのです。

 

“お疲れさま。今度の休みは何してる?”

“明日、仕事が早く終わりそうなんだけど、メシ行かない?”

 

伝票に貼ってある付箋で交わす…秘密のやりとり。

その後、彼に想いを告げられた時、一瞬迷ったものの、

私はすべてを彼に話しました。

彼はいつもの笑顔で「そうなんだ…うん、大丈夫だよ!」

そう言って、娘のことも可愛がってくれた。

そして何よりも…長らく笑うことを忘れていた私の心を

じわじわと溶かしてくれた。

本当に幸せでした。

 

でも、人づてに彼のご両親が私たちの関係を大反対していることを

知ったのです。

「大丈夫、ちゃんとするから!」

そう言いながらも、いつもの笑顔が徐々に曇っていくのがわかりました。

 

こんな私に“笑顔”を取り戻してくれた彼から

私が大好きだった笑顔を奪うことは出来ない…

迷った末、私は彼に何も告げず、会社を辞め、彼の元を去りました。

 

あれから25年の月日が経とうとしています。

 

幼い娘の手を握り、桜並木を歩いた…あの日。

春のように穏やかな、アナタのことをずっと想っていました。

 

 

お届けした歌は・・

М 桜の雨、いつか / 松 たか子  

 

 

     

このコーナーでは、奥さまの大切な思い出や

伝えたいメッセージをお待ちしております。

いただいたメッセージは、一遍のショートストーリーとして、

スタッフが心を込めて作らせていただきますので是非お寄せ下さい。

メールアドレスは reo@1242.com

FAXは 0570-02-1242

お葉書やお手紙でも受け付けています、

〒100-8439 ニッポン放送 土屋礼央 レオなるど

「3時の奥さま」宛まで…お送り下さい。

 

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