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2021年7月15日
東京2020パラリンピック日本代表SP Vol.4-2(水泳)

東京2020パラリンピック日本代表スペシャル  第4弾。

最後は、「水泳」です。

パラリンピックの水泳は、肢体不自由、視覚障がい、知的障がいの選手が対象で、東京2020大会では、陸上に次いで2番目に多い146種目が行われます。

義足や義手などの道具は使用せず、選手それぞれの障がいに合わせたオリジナルのフォームで泳ぐので、選手の数だけ泳ぎ方があります。

視覚障がいのクラスではプールの壁が近づいていることを知らせるために、選手の頭や額などをポンと叩いてターンやゴールの合図をします(「タッピング」と呼ばれています)。全盲クラスでは安全のため義務づけられています。タッピングをする「タッパー」はコーチ等が担当し、選手と呼吸を合わせることがとても重要です。

また、全盲クラスでは公平を期すために、光を通さない「ブラックゴーグル」をつけてレースが行われます。

 

東京2020パラリンピック日本代表として水泳競技に出場する選手たちをご紹介します!(2021年7月15日現在)

木村敬一(きむら・けいいち)選手(S11全盲/ロンドン・リオ・北京)

鈴木孝幸(すずき・たかゆき)選手(S4 /アテネ・北京・ロンドン・リオ)

中村智太郎(なかむら・ともたろう)選手(SB6/アテネ・北京・ロンドン・リオ)

山田拓朗(やまだ・たくろう)選手(S9/アテネ・北京・ロンドン・リオ)

小野智華子(おの・ちかこ)選手(S11/ロンドン・リオ)

成田真由美(なりた・まゆみ)選手(S5/アトランタ・シドニー・アテネ・北京・リオ)

◎成田選手は「世界のスーパーパラアスリート」のコーナーでもご紹介しました。自身6度目のパラリンピックとなる東京2020大会を、現役選手として出場する「最後のパラリンピック」と位置付けています。本番でどんな泳ぎを見せてくれるのか、期待しましょう!

東海林大(とうかいりん・だい)選手(SM14知的障がい/初出場)

山口尚秀(やまぐち・なおひで)選手(SB14知的障がい/初出場)

日向楓(ひなた・かえで)選手(S5/初出場)

富田宇宙(とみた・うちゅう)選手(S11/初出場)

久保大樹(くぼ・だいき)選手(S9/初出場)

窪田幸太(くぼた・こうた)選手(S8/初出場)

齋藤元希(さいとう・げんき)選手(S13/初出場)

荻原虎太郎(おぎわら・こたろう)選手(S8/初出場)

中島啓智(なかじま・けいち)選手(S14/リオ)

宮崎哲(みやざき・さとる)選手(S14/リオ)

山田美幸(やまだ・みゆき)選手(S2/初出場)★2006年9月15日生まれの14歳(中学3年生)!

石浦智美(いしうら・ともみ)選手(S11/初出場)

辻内彩野(つじうち・あやの)選手(S13/初出場)

福井香澄(ふくい・かすみ)選手(S14 /初出場)

井上舞美(いのうえ・まみ)選手(S14 /初出場)

西田杏(にしだ・あん)選手(S7/初出場)

由井真緒里(ゆい・まおり)選手(S5/初出場)

木下萌実(きのした・もえみ)選手(S14/初出場)

芹澤美希香(せりざわ・みきか)選手(SB14/初出場)

小池さくら(こいけ・さくら)選手(S7/初出場)

南井瑛翔(みない・あきと)選手(S10/初出場)

宇津木美都(うつぎ・みくに)選手(S9/初出場)

 

次回は、「東京2020パラリンピック日本代表スペシャル」第5弾。

車いすバスケットボール編(男子)です。どうぞ、お楽しみに!

2021年7月15日
東京2020パラリンピック日本代表SP Vol.4-1(テコンドー・ゴールボール)

今回は、「東京2020パラリンピック日本代表スペシャル」第4弾。

東京2020大会で活躍が期待される選手や、競技の情報をご紹介します!

 

まずは、今大会で初めてパラリンピック正式競技として行われる「テコンドー」です。

上肢(手や腕)に障がいのある選手が対象の競技で、キョルギ(組手)と、プムセ (型) の2種目がありますが、東京2020大会では手や腕に障害がある選手が行うキョルギのみの実施となります。

体重別に男子と女子それぞれ3階級ずつ、6階級が行われます。

(男子:-61kg、-75kg、+75kg  女子:-49kg、-58kg、+58kg)

試合は1R(ラウンド)2分、インターバルを挟んで3Rを戦い、3Rを終了時点で獲得したポイントの多い方が勝ちとなります。

東京2020大会で初のパラリンピックチャンピオンが誕生します。

 

男子61kg級に出場するのは、Going Upにも出演して頂いた田中 光哉(たなか・みつや)選手

テコンドーを始める前は、パラスポーツを支える側の仕事をしていました。障がい者スポーツの現場で指導やサポートを行ったり、障がいのある方とスポーツを楽しむ場を作ったり、イベントの運営にも携わりました。

障がい者スポーツの仕事に携わるなかで、上肢に障がいのある人が対象の競技にテコンドーがあり、自分にもチャンスがあることを知ります。そうして、周りからの勧めもあって、2017年にテコンドーを始めました。

何事にも前向きで、好きなことをとことんやる性格。

以前は75kg級で戦っていましたが、「階級を変えて別の視点で勝負してみよう」と決断し13〜14kgの減量も経験しました。

東京大会が延期になってからは「何をすればメダルを獲るチャンスが広がるか」を考え、蹴りに力を伝えるための上半身強化などに取り組んだと話しています。

英検1級に合格した語学力も併せ持つ田中選手。同じく英検1級合格の鈴木さんはスタジオで“蹴り”を教えてもらいました!

 

このほか、男子75kg級には工藤俊介(くどう・しゅんすけ)選手、女子58kg超級には太田渉子(おおた・しょうこ)選手が出場します。

太田選手はこれまで冬のパラリンピック3大会に出場し2つのメダルを獲得しています。

「(スキーで)長距離を走るのが得意だったので、テコンドーの試合では後半に強い」のが強み。「東京2020大会で、パラリンピック初代女王が決まるので、そこに向けて挑戦を続ける」と意気込みを語りました。

 

 

続いては、視覚に障がいのある選手が対象の球技「ゴールボール」です。

東京2020パラリンピックで実施される競技に挑戦する動画シリーズ「鈴木亮平の熱血!パラリンピックスポーツチャレンジ」で体験して以来、鈴木さんもすっかりゴールボールのファンになりました。

パラリンピックでは、女子日本代表が2012年のロンドン大会で、日本の団体競技として初めて金メダルを獲得しています。

男子日本代表は東京2020大会でパラリンピック初出場を果たしました。

 

Going Upにご出演頂いた、川嶋悠太(かわしま・ゆうた)選手もゴールボール男子日本代表のメンバーとして出場します。

実は、昨年発表された内定選手には選ばれなかった川嶋選手ですが、東京2020大会の延期に伴い内定選手の見直しが行われ、今年4月に代表入りが発表されました。

川嶋選手は、東京2020大会に向けてこのように意気込みを語りました。

「私は落選した立場、内定をいただいた立場を経験しているからこそ、責任感を強く感じています。金メダル獲得を目標に掲げ、チームとして取り組んできました。1 人 1 人が役割を果たし、チームジャパンで金メダルを獲得したいと思います。このような状況で競技が続けられている幸せを感じながら、結果をもってサポートしてくれている方々に恩返しができるよう頑張ります!」

 

<ゴールボール男子日本代表>

金子和也(かねこ・かずや)選手(初出場)

佐野優人(さの・ゆうと)選手(初出場)

田口侑治(たぐち・ゆうじ)選手(初出場)

宮食行次(みやじき・こうじ)選手(初出場)

山口凌河(やまぐち・りょうが)選手(初出場)

川嶋悠太(かわしま・ゆうた)選手(初出場)

 

<ゴールボール女子日本代表>

浦田理恵(うらた・りえ)選手(北京・ロンドン・リオ)

欠端瑛子(かけはた・えいこ)選手(ロンドン・リオ)

高橋利恵子(たかはし・りえこ)選手(初出場)

天摩由貴(てんま・ゆき)選手(ロンドン※陸上競技で出場・リオ)

若杉遥(わかすぎ・はるか)選手(ロンドン・リオ)

萩原紀佳(はぎわら・のりか)選手(初出場)

2021年7月9日
東京2020パラリンピック日本代表SP (陸上)

いよいよ開幕まで50日を切った東京2020パラリンピック。

全22競技・539種目で世界のトップアスリートたちによる世界最高峰の戦いが繰り広げられます。

7月2日には日本パラリンピック委員会より「東京2020パラリンピック競技大会 日本代表選手団」の第一次発表がありましたが、2回にわたって、Going Upファミリーを中心に、東京2020大会での活躍が期待される選手の顔ぶれや競技の情報をお届けします!

 

今回ご紹介したのは、「陸上競技」です。

パラリンピックに参加する全選手のうち4分の1にあたる選手が出場する陸上。

同じ種目であっても、脚や腕に障がいのあるクラス、視覚障がいのクラス、車いすのクラス…等、障がいの種類や程度によって細かくクラス分けされており、東京2020大会ではトラックとフィールドを合わせて実に168種目が行われます。

 

Going Upにも多くの陸上選手にご出演いただきました。

※(  )内のアルファベットと数字は、障がいによるクラスを表しています。

例:T63 T→トラック種目 6→下腿切断 3→障がいの程度(数字が小さい程重い)

クラス分けについて、詳しくは「日本パラ陸上競技連盟」HPをご覧ください。

 

★山本篤(やまもと・あつし)選手(走り幅跳び/T63/北京・ロンドン・リオ)

2008年北京大会と2016年リオ大会で走り幅跳び・銀メダル、リオでは4×100mリレーでも銅メダルを獲得しました。また、2018年には平昌冬季パラリンピックにスノーボード日本代表として出場を果たしました。

先日、地元・静岡県で東京オリンピックの聖火ランナーを務めた山本選手。

Going Upには2回ご出演頂きましたが、競技の結果だけではなく、跳躍時の空中姿勢やサングラスなど常に「かっこいい」を追求し、パラアスリートとして憧れの存在でありたいというお話がとても印象的でした。山本選手のGoing Upな一言は「挑戦」です!

 

★鈴木徹(すずき・とおる)選手(走り高跳び/T64/シドニー・アテネ・北京・ロンドン・リオ)

2019年に開催された「世界パラ陸上競技選手権大会」では、走り高跳びで銅メダルを獲得しました。

山梨県のご出身で、実家は果樹園。(番組ご出演時には、ぶどうやさくらんぼなど果物についても熱く語って頂きました!)

昨年の外出自粛期間には走り高跳びの練習ができなかったそうですが、息子さんたちとバスケットボールをしたりハンドボールをする中で跳躍や助走のヒントになるような気づきがあったと話していました。また、その時間を利用して新たな競技用義足の改良にも取り組み、この期間があったからこそ義足を試す時間ができたとポジティブに考えていると語っていました。

自身6回目のパラリンピック、初のメダル獲得を目指します。

 

★高田千明(たかだ・ちあき)選手(走り幅跳び/視覚障がい/リオ)

Going Upな一言は「人生笑って楽しめ!」。

元気で歯切れのよい語り口が印象的なママアスリート。夫の高田裕士(たかだ・ゆうじ)さんは、聴覚障がい者のオリンピックである「デフリンピック」3大会連続出場の陸上・400mハードルの選手です。

視覚に障がいのある高田選手。走り幅跳びは、人生で一度も見たことがないところからの挑戦でした。

鈴木さんは「見えない中で跳ぶなんて自分では考えられない。生で観たい競技のひとつ」だと尊敬の念のを込めて語っていました。

 

★中西麻耶(なかにし・まや)選手(走り幅跳び/T64/北京・ロンドン・リオ)

2019年の世界選手権では走り幅跳びで金メダルを獲得!

Going Upご出演時には、2008年の北京大会後、日本の中だけではなく世界で力をつけていきたいとアメリカに活動拠点を移したときのお話もして頂きました。アメリカで感じた考え方の違い、指導を受けたアル・ジョイナーコーチ(ロス五輪・三段跳び金メダリスト)とのエピソードなど、とても興味深い内容でした。「中西選手はきりっとしていてかっこいい!」と鈴木亮平さんも注目している選手のひとりです。

 

このほか、東京2020パラリンピック日本代表として陸上競技に出場するのはこちらの選手たちです!(2021年7月9日現在)

 

・伊藤 智也(いとう・ともや)選手(T52車いす/アテネ・北京・ロンドン)

・上与那原寛和(うえよなばる・ひろかず)選手(T52車いす/北京・ロンドン・リオ)

・佐藤友祈(さとう・ともき)選手(T52車いす/リオ)

 ※車いす(T52クラス)400m、800m、1500m、5000mの世界記録保持者

・鈴木朋樹(すずき・ともき)選手(車いすマラソン/初出場)

・堀越信司(ほりこし・ただし)選手(T12 視覚障がい/北京・ロンドン・リオ)

・和田伸也(わだ・しんや)選手(T11 視覚障がい/ロンドン・リオ)

・樋口政幸(ひぐち・まさゆき)選手(T54 車いす/ ロンドン・リオ)

・前川楓(まえがわ・かえで)選手 (走り幅跳び/T63/リオ)

・道下美里(みちした・みさと)選手(マラソン/T12視覚障がい/リオ)

・澤田優蘭(さわだ・うらん)選手(走り幅跳び/T12 視覚障がい/ 北京)

・辻沙絵(つじ・さえ)選手(T47 上肢障がい / リオ)

※リオ大会では400mで銅メダルを獲得。

・村岡 桃佳(むらおか・ももか)選手(T54 車いす/初出場 ※夏季)※冬季(アルペンスキー)

※アルペンスキーとの二刀流。2018年平昌冬季大会では金メダルを含む5つのメダルを獲得。

・山﨑晃裕(やまざき・あきひろ)選手(やり投 / F46 / 初出場)

・永田務(ながた・つとむ)選手(マラソン/T46 上肢障がい/初出場)

・大矢勇気(おおや・ゆうき)選手 (T52車いす/初出場)

・石田駆(いしだ・かける)選手(T46 上肢障がい/初出場)

・唐澤剣也(からさわ・けんや)選手 (T11 視覚障がい/初出場)

 ※今年5月の「第63回東日本実業団陸上競技選手権大会」で5000m世界新記録更新。2021年6月現在、世界ランキング1位。

・兎澤朋美(とざわ・ともみ)選手(走り幅跳び/T63/初出場)

・喜納 翼(きな・つばさ)選手 (マラソン/T54車いす/初出場)

・熊谷 豊(くまがい・ゆたか)選手(マラソン/T12視覚障がい/初出場)

・西島 美保子(にしじま・みほこ)選手(マラソン/T12視覚障がい/リオ)

・赤井 大樹(あかい・だいき)選手 (T20 知的障がい/初出場)

・岩田 悠希(いわた・ゆうき)選手 (T20 知的障がい/初出場)

・外山 愛美(とやま・あいみ)選手 (T20 知的障がい/初出場)

・古屋 杏樹(ふるや・あんじゅ)選手 (T20 知的障がい/初出場)

 

ここで、陸上でぜひ注目してほしい選手や種目をいくつかご紹介します。

まずは、マラソン。オリンピックは札幌で行われますが、パラリンピックのマラソンの舞台は東京!

車いす(男女)、上肢障がい(男子のみ)、視覚障がい(男女)の5種目でレースが行われます。

車いすでは2019年のロンドンマラソン・車いすの部3位の鈴木朋樹選手や女子の喜納翼選手、上肢障がいでは彗星のごとく現れた永田務選手(世界ランキング2位)、そして、前回のリオ大会で銀メダルを獲得した視覚障がいの道下美里選手に期待がかかります。

 

トラック種目では、2019年世界選手権の400mと1500mで金メダルを獲得し、4種目で世界記録を持つ、車いすの佐藤友祈選手に注目です。先月(6月)には非公認記録ではありますが、1500mで世界記録のタイムを叩き出し、本番に向けて順調に調整が進んでいることを証明しました。東京パラリンピックでの目標は「世界新記録で金メダル獲得」。きっと有言実行してくれることでしょう。

 

そして、「世界のスーパーパラアスリート」のコーナーで紹介した、アメリカのタチアナ・マクファデン選手(車いす)や、ドイツの義足ジャンパー、マルクス・レーム選手など、海外のスター選手にも注目です。

マルクス・レーム選手は、今年6月に開催された陸上の「ヨーロッパ選手権」走り幅跳びで自身の持つ8m48の世界記録を14cm上回る8m62を跳び、世界新記録を更新!

リオ2016オリンピック金メダリストの記録が8m38だったことを考えると、これがいかに超人的な記録かがわかります。ちなみに、現在までの健常者の世界記録は、アメリカのマイク・パウエル選手が1991年に出した8m95で、その差はわずか33cm。義足のジャンパーが世界記録を塗り替える日は、そう遠くないかもしれません。

 

みなさんが注目しているのはどの選手、どの種目でしょうか?

次回も引き続き、東京2020パラリンピックでの活躍が期待される日本代表選手たちをご紹介します!