• Facebook
  • Twitter
  • LINE

日本のトランポリン界のエース 上山容弘選手が現役復帰を後押しされた世界トップレベルから贈られた言葉とは?

  • LINEで送る

今回のゲストは
トランポリンでロンドンオリンピック5位入賞、
日本のトランポリン界のエース
上山容弘選手です!


【上山容弘さんのプロフィール】

上山選手は、1984年大阪府生まれ。
選手だった父親の影響で3歳からトランポリンを始め、
大阪府立日根野(ひねの)高校3年のときに、
全日本選手権の個人種目で初優勝。

 2005年~2006年のワールドカップシリーズでは5勝を挙げ、
個人で日本人初となる世界ランキング1位を獲得。
2008年の北京オリンピックでは、予選敗退しますが、
2012年のロンドンオリンピック で5位入賞。

 2016年、リオデジャネイロ・オリンピックの代表入りを逃して、
一度は引退したものの、9か月後に現役復帰。
去年の全日本選手権では、個人・シンクロで2冠を達成。

今年11月末に行われる世界選手権の代表に選ばれ、
来年の東京オリンピック、日本代表メンバー入りを目指します。

     



-なぜ引退したんですか?
もちろんリオ五輪の出場を目指してやっていて、
それが達成出来なかったこと。
あとは怪我ですね。
リオ五輪を集大成としてやりたいがために、
オーバーユース、練習のやり過ぎで、
肩だったりとか足首を酷使し過ぎてた。
それで痛み止めを飲みながらやっていたんですけど、
その夢が破れてしまったことで、心が折れてしまった。

−なぜカムバックを?
やっぱりそれは東京オリンピックがあるから!
それに尽きると思います!

−もし場所が東京ではなく、
バンクーバーだったり、シカゴだったら?

やっていないと思います!
やっぱり日本で開催されるオリンピック、
それにチャレンジできる可能性が数パーセントでもあるなら、
チャレンジしたいと思えたからカムバックしたという感じですね。

-ほんとに気持ちがボッキリ折れてしまった。
いつ頃から新芽が?
まずその時間の経過と共に、
気持ちの整理がもちろんついてくるわけじゃないですか?
その中で引退してから4ヶ月、5ヶ月経ったくらいに身体が治ったんですね!
そうなると、トランポリンを飛ぶのが楽しいと思えるようになったんですね!
元々はトランポリンが楽しくてもちろんやっていて、
目標ばかり先に行っていて、自分の初心を忘れてしまっていたんですね、
そのトランポリンが好きだという気持ちを。
それが一回引いたことで、フラットになって、
なんかちょっとトランポリン楽しいなと
思い出したところが新芽が出たタイミングですね。

−新芽が幹になってくのはどんな要素が?
本当に周りの方から、お声とかも頂いて!
まだ出来るんじゃないの?というようなお声を頂いたりとか!
引退をしてから、2016年の8月にリオ五輪が開催されたわけなんですけど、
それに解説者として行かせて頂いたんですね。
そこでオリンピックの雰囲気を生で見てしまった。
見たが故に、この舞台やっぱりいいな。
ありきたりな言葉なんですけど、夢の舞台!
この夢の舞台ってやっぱりすごいんだなと!
出来ることならもう一度、立てるかどうかはもちろんわからないんですけど、
年齢のことももちろんあったので、悩みはずっとしてたんですけど!
最終的には目指したい気持ちが勝ったので、
今ここでお話しさせて頂いていますね!


そんな上山選手に、金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!
『金子の深堀り!』

-トランポリンはどのようにして競う?
10回連続で異なる技をするというのが1つの条件になっています!
その中で綺麗さだったり、難しさ。
今だと跳躍時間、どれだけ高く飛ぶか。
あとは移動点、どれだけ真ん中で出来るか。
この4つの合計で競われるというのが、
トランポリンは1つのルールですね。

-真ん中からズレてしまったら、どうやって修正する??
跳躍の足がトランポリンについている間がおよそ0.3秒なんですけど、
その間で技と技の繋ぎを修正するんです!
身体が少し極端な話、後ろに倒れてしまう、身体が後ろにいってしまうと、
おのずとそのまま飛び出すと角度がついているので、
後ろに飛び出しちゃいますよね!なので、
その飛び出す前に、足首だったり膝を少し緩めたり曲げてあげたりして、
反発力の力の方向を変えてあげるんです!

-0.3秒の間で!?
沈み込んでから跳ね上がる瞬間までの間というような感じなので、
0.1秒あるかないかのタイミングで身体を
反応させて動かさなくてはいけないんです!
反射に近いですね!

-真ん中に落ちて来たら、
次こうするぞというのは当然決まっているわけですけど、
もしズレていたらかつ修正もやらなくてはいけないわけですよね?
トランポリンは本当に連続で
やらなくてはいけないところがミソだと思うんですよね!
フィギュアだったりとか、鉄棒の離れ技。
フィギュアのジャンプですとか、助走つけて1回やって、
また助走つけて、もちろんその中に色んな技もやりますけど、
大技と呼ばれるようなものは独立じゃないですか?
鉄棒の離れ技もそうですし!
トランポリンはどれだけ難しいのを、どれだけ連続で出来るか!
最初の種目が3回宙返りでいっぱい捻ったりする技だったとして、
2回目が1回宙返りしましたってなるともう意味ないんですよね!
その後に2回宙返りないし、3回宙返りの技を連続してどれだけ行えるか!
また、同じ技をやっちゃいけないので、重複できないんですね!
全部違う技をやらなきゃいけない!
瞬時の判断で、予定と違う技をやったりすることも、もちろんあるんです!
ただ、そうなった場合に、もしその技が演技の後半部分で使う技だとしたら、
演技の後半部分の技を変えなくてはいけない!

-飛びながら考えるんですか??
飛びながら考えます!
その状況は、先ほど言っていった飛んでる位置によっても左右されます!
もう端っこギリギリの位置で、予定した技がもし出来ないとなった場合に、
違う技をやらなくてはいけないという状況にもちろんなるんですね。
そうなった場合には、他の技に全部置き換えていかなければいけない。
その中で、どれだけ難しいことをやって、どれだけ綺麗に、
どれだけ真ん中でやるかという競技ですね。

-頭の回転が大事?
頭の回転というより、決断力かもしれないですね!
ここでこれをやる、これが出来なかったから、次ここでこれをやる!
迷ってる間に演技終わっちゃうので!


そんな上山選手が今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
『やめちゃダメだよ。』

これはリオの解説をさせて頂いて、帰りの飛行機なんですけど、
ちょうど中国の選手と同じ飛行機になったんですね。
その声をかけてくれた選手というのが、
北京・ロンドン・リオで金銀銅のメダルを取った
中国のレジェンド、ドンドンという選手なんですけど、
その話をしてるやり取りの中で、ぼくがやめたのを聞いていたみたいで、
東京なんだからやめちゃダメだよと言ってくれて。
日本の関係者からまだ出来るよと言われるのも、
もちろん嬉しかったんですけど、
現役選手で中国のレジェンドと呼ばれるような方、
世界のトップレベルの方にそう言ってもらえたというのが、
カムバック出来る後押しになったと思っています。


〜〜〜〜お知らせ〜〜〜〜
伊達公子さんと、金子達仁さんの著書
Date of DATE 伊達公子の日』 ¥1,500-(税抜き)
文藝春秋より2018年7月27日発売!
九年半のセカンドキャリアのすべてを綴る
三十七歳で現役復帰した伊達公子が四十六歳で二度目の引退をするまでの九年半の日々とファーストキャリアからの心境の変化を明かす。

テニスファンはもちろん、そうでない方も楽しめる一冊です!
是非、ご一読ください!
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163908014

聖教オンライン

ニッポン放送の番組一覧

他の番組を見る >