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絶対的エースとして君臨した斉藤和巳が忘れられない世界の王貞治の言葉

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今回のゲストは前回に続き、
元福岡ソフトバンクホークスの絶対的エースで、
2度の沢村賞を受賞された 斉藤和巳 さんです!


今回は、斉藤さんの『相棒』「こだわりの用具」に迫りたいと思います!
投手として多くの強打者を抑えてきた斉藤さんですが、あまり道具にこだわりがないのだとか!

あまり道具にはこだわりがないんです。物欲がなくて・・・。
強いて言えば投手は、使う頻度が多いグローブとスパイクに
こだわる人は多いですね。
僕も唯一グローブはこだわっていました。

−どのようなこだわりがあったんですか?
重さであったり、ボールを捕るポケットの角度や深さ、
大きさなどにこだわっていました。
グローブに指を入れて軽く叩いた時に、
全体に振動がしっかり伝わるのかを確認し、
自分の手として使えるものになるようにメーカーさんとずっと相談していました。

−野手の方がこだわるのはわかりますが、なぜ投手の斉藤さんもこだわった?
僕は守備にも結構こだわっていましたからね。
投手の守備機会はそんなに多くはないのですが、
投手が守備に加わった時の失敗は、大きなものになるので気をつけていました。
自分自身にとっても、チームにとっても大きなミスに繋がってしまうので。

−バットにはこだわりはありましたか?
交流戦や日本シリーズくらいでしか、使いませんでしたが、
なるべく軽いものを使うようにしていました。
高校時代も一応4番は打っていましたが、二刀流なんて考えたことなかったですね。1つでもしんどいのに、2つはしんどいですね(笑)


んな斉藤和巳さんに金子がより深掘りして聴いていくコーナー
『金子の深堀り!』

−斉藤さんの印象といえばキャッチャーのサインに首を振らないこと!
 なぜ首を振らなかったんですか?
まず首を触れるほどの根拠を、
(当時ホークスのキャッチャーだった)城島さん以上に持てていなかったですね。城島さんのサインに、いつでも応えられるように練習してました。
出されたサインに対して、しっかり投げられるように意識していました。
サインに首を振ると、リズムも悪くなってしまうので・・・。
首を振って抑えられれば良いのですが、野手も僕の投げている姿を見ているので、打たれると空気感も悪くなってしまいます。
僕は空気感も大事にしていました。
フォアボールも僕は少なくも多くもない方だったんですが、
リズム良く出したいと思っていました。

−なぜそこまでリズムにこだわる?
リズムや空気感は大事ですね。
やっぱり目に見えないものは、絶対大事だと思います。
投手はチームを勝たせることはできないので、
0に抑えることがピッチャー、バッテリーの仕事ですから。
負けないためにどうするかを第一に考えて、
勝つためには何が必要かを考えた時に、
やっぱり野手に打ってもらわなければいけないので。
少しでも打者に気持ちよく打ってもらえるように、
その空気感をいかに僕が作れるかを考えました。


−そういう考えは高校時代から?
高校時代はそんなこと考えていなかったですね。

プロに入って初めは目の前のバッターを抑えることに必死でしたが、
勝ち負けだけではなく、勝ち負けの先に何があるのかを考えていました。
その先にプロがやらなければならない仕事、
夢や希望を与えるというような事があるのではないかと。
それは勝ち負けだけではないだろうと。
もちろん勝つ事が喜ばれるますが、全て勝つことは出来ませんし、
自分の1つの負けが大きな負けになると思うと怖さもあります。
でも、負ける日もあるので、負けをどう感じてもらえるか。
どれだけ負けを大き取り上げられて、どれだけ周りの人にプラスに
捉えてもらえるかを考えていましたね。
その為にはマウンドでの姿勢であったり、
マウンドに行くまでの過ごし方や、周りへの見せ方が大事だと思っていましたね。
もちろん孤独に負けてもいけないし、それを絶対に表情に出してもいけない。
自分の体の中でどれだけ消化できるかを考えていましたね。

−斉藤さんといえば負けない投手!負けた時はショックも大きかった?

心のどこかには全て勝つのは難しいからと思うようにしていました。
ちゃんとそこは逃げ道を作っておかないと、もたないので・・・。
負けると周りはニュースや新聞で色々言いますが、
勝ち負けだけはわからないものですからね。
どんだけ調子が良くても負けるときもあるし、
調子が悪くても勝つときもあるので、それは時の運ですよね。
次の登板に自分がどう向かえるかの方が大事ですからね。
過去は振り返らない。今と未来を生きていく方が大事ですからね。

−そんな斉藤さんが忘れ得ぬピッチングは?
未だに申し訳ないと思うのは、
2006年の札幌ドームでのクライマックスシリーズで負けた試合ですね。
その時の負けがあるから、今の自分があると思います。
その時は背負わなくて良いものまで、全て背負ってマウンドに上がっていました。
全てを背負わないと、怖くてマウンドに上がれないと感じていました。
重たいけど、必要なものでしたね。
だからこそ最後打たれて、マウンドであのような姿になってしまいました。
完全に自分のキャパオーバーでしたね。
後から先輩に言われて、自分ではよく覚えていないんですが、
ロッカーから試合前のブルペンに行く際に
「全て背負って行ってくるわ。」とボソッと言ったそうです。
それすらも自分で覚えていませんでしたからね。


そんな斉藤和巳さんが今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
『俺たちは技術屋。』

僕の中で、小久保さんと王さんは特別で、
その二人の言葉が常に残っています。

王さんは常にファンのことを考え、プロとしての姿を考えている方。
ファンの人に喜んでもらう為に、勝たないといけない。
その技術をどう見せるかも大事ですが、その上で勝たないといけない。
プロはアマチュアと違って、
色々な使命を受けているんだなとこの言葉で感じましたね。
無意識の中かもしれませんが、常に言われていましたね

次週9月17日は、
日本女子重量挙げのエース三宅宏実さんをゲストにお迎えしてお届けします!

お楽しみに!


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