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バレーボール女子・元日本代表の大林素子が「勝利への価値観」を築いた言葉

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今回のゲストは
バレーボール女子・元日本代表でエースアタッカーだった

大林素子 
さんです!


【大林素子 プロフィール】
1967年東京都小平市生まれ。
中学一年生の頃からバレーを始め、高校バレー界の名門、八王子実践高校では国体優勝。
高校在籍中に日本代表チームに初選出され国際大会デビュー。
182cmの長身とサウスポーから繰り出される鋭いスパイクと、コートを右から左へ走り抜けて打つブロード攻撃は「モトコスペシャル」「エスペシアレモトコ」と呼ばれ世界中の選手達から恐れられました。
高校卒業後、実業団で当時最強だった「日立製作所」入り。
オリンピックには、88年ソウル五輪 、92年バルセロナ五輪に96年アトランタと3大会に出場。
95年にイタリアセリエA・アンコーナに所属、日本人初のプロ選手となる。
97年に現役を引退され、現在はスポーツキャスター、女優、タレントとして活躍されています。


そんな大林さんに、金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!
『金子の深堀り!』

大林さんの現役時代。
女子バレーボール日本代表は「金メダルが当たり前」というのが世間の風潮だった。
当時、かなりのプレッシャーだったのではないだろうか?
「バレーを始めた時からその感覚は当たり前でした。メキシコ五輪で銀メダルで帰ってきた日立の先輩が石を投げられたんですって。よく帰って来れたなと言われて、メディアからも散々な扱いだった・・・という話を聞いていたんです。」
そして、88年ソウル五輪ではまさかの4位。メダル無しという結果に終わった。
当時エースだった大林さんはどんな心境だったのか。
「周りにいっぱいいた人がサーっといなくなって。現実を知りました。」
帰りの飛行機で、当時セッターだった中田久美さん(現・女子日本代表監督)と絶望感にさいなまれながら、二人で話したという。
「このまま日本に帰れないね。伝統を汚してしまった…。この飛行機着かなきゃいいのに」
到着した空港には迎えてくれるファンは誰もおらず、番記者からは非難され…。
当時の状況に不満はなかったのだろうか?
「選手時代の前半は、なんなら同期よりも少ない給料だったんですが、
 衣食住は何の心配もいらない環境だったのでありがたいなって思ってました。」

ところが、2回目のオリンピックのバルセロナでその考えが変わっていったという。

「海外のオリンピックのメダリストはみんなセリエAでプレーするような選手。

 (彼女たちは)プロなんですよね。初めてそこで気がついたんです。」
「私がメダルを取らないと生活ができない」「故郷の子供たちが食わせていけない」
そんな発言を五輪で聞いたときに日本に足りないのは「ハングリー精神」だと感じ、「これだ」と思ったという。
勝っても負けても環境が変わらない日本バレー界の現状を「変えていかなきゃいけないって思いました。」そう語る大林さん。

そこで所属する企業をプロ化しようと働きかけるも結果的に、その願いは叶わず、逆に企業を解雇されてしまう。
その頃、ちょうどサッカー界では”カズ”こと三浦知良選手がセリエAに挑戦していた。
当時、 渦中で揺れていた大林さんにカズが送ったメッセージがあったという。
「最初にやる人は絶対に叩かれる。でも結果を出せば絶対に変わるから。大林さん。イタリアに来た方がいいよ。」
国際電話でカズが送ったメッセージ。そこでイタリア・セリエA行きを決断したという。
セリエAでプレーした後、日本に戻ってきた大林さんは「変化」を感じたという。
「行く前はあんなに叩かれたのに、戻ってきたら初のプロ選手という扱いに。結果出すことがアスリートは全てなんだなって感じました。」


そんな大林さんが今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
『2位もビリも一緒だ』
これは高校時代の八王子実践、日本代表監督からも常々言われていた言葉。
常にトップチームで戦ってきた大林さん。
この言葉が今でも心の中に残っているという。
「今の人と昭和の私たちとでは価値観が違うかもしれませんが、楽しむという感覚はなかったですね。やっぱり楽しめるのは勝った時だけです。」
高校時代、実業団、日本代表と環境が変わっても常勝軍団で戦ってきた大林さん。
普段、テレビなどのメディアではあまり見せることのない「負けず嫌いなアスリート」一面が垣間見れた。


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