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チャレンジドアスリートとは

スポーツに打ち込み、磨き抜かれた技で、
観る者を感動・興奮させるアスリートたち。
アスリートの中には、障がいを持ちながら
国際舞台を目指している者たちもいる。
そんなアスリートたちの戦い続ける素顔、軌跡、
そして、支える人たちにも迫る
『ニッポン チャレンジド・アスリート』。


今週のピックアップアスリート

中森邦男(なかもり・くにお)JPC事務局長

中森邦男
(なかもり・くにお)JPC事務局長

1953年、大阪府出身。大学卒業後、大阪市のスポーツセンターで指導員として 障がい者に水泳を教え、日本障がい者水泳連盟の設立にも関わった。以後も、障がい者スポーツ発展のために尽力。現在、日本障がい者スポーツ協会の強化部長と、 JPC(日本パラリンピック委員会)の事務局長を兼任。ロンドンパラリンピックでは日本選手団の団長も務めた。

■2月7日放送分(前編)

健常者である中森さんが障がい者スポーツに関わるようになったきっかけは、1974年のこと。大阪市に初めて障がい者スポーツセンターが完成。当時天理大学の水泳部にいた中森さんは、ここでプール監視員のアルバイトを始め、その流れで障がい者に水泳を教えることになった。▼「スポーツというのは達成感の連続。やればやるほど上達する。障がいのある人に水泳を教えて、泳げない人が泳げるようになることはすごく大きいことなんですね」。卒業後は教師になろうと思っていた中森さんだが、指導した障がい者たちの喜ぶ顔を見ているうちに、いつしか「障がい者のスポーツ支援を一生の仕事にしよう」と考えるようになり「日本障がい者水泳連盟」の設立にも尽力。以来40年近くにわたり、裏方として障がい者スポーツに携わってきた。▼関係者の努力もあって、障がい者スポーツに対する国からの補助金も増額されているが、多くの障がい者アスリートにとって資金面でまだまだ苦労は尽きないようだ。「よく言われていたのが『海外遠征の費用は選手の自己負担』、代表クラスになるとその点はかなり緩和されてきたと思います。ただ、障がい者スポーツの場合、用具が必要なスポーツはどうしてもお金が掛かる。例えば、車いすテニスで使う競技用車いすは1台30万円、しかも成長に合わせて買い替えないといけない。これを負担するのは親。そういう点ではまだまだ大きな課題があると思います」▼今後の障がい者スポーツ政策について、中森さんの要望は?「子供たちがパラリンピック競技に接する機会を、体育の授業などでもっと増やしてほしいですね」。「たとえばイギリスでは、オリンピックもパラリンピックの強化も同じ視点で同じ組織がやっている。メダルを獲れる競技に資金を厚く投入したり、またパラリンピックの会場が満員になるようマーケティング活動もやったそうです。そういう取り組みが、ロンドンパラリンピックの大成功につながったんでしょう」▼来週もJPC・中森邦男事務局長が登場。来年のリオ、そして5年後の東京パラリンピックへ向けた取り組みを伺います。

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番組紹介

スポーツがいつも話題の中心の2014年。
国外では、ソチ冬季オリンピック、ブラジルワールドカップ、
国内では、プロ野球ペナントレース、Jリーグ、競馬、ゴルフ、相撲など。
また、2014年後半からも、プロ野球クライマックスシリーズ~日本シリーズ

日米野球、MLB、Jリーグ、アギレジャパン、東京マラソン。 これら話題のスポーツを数多く中継しているニッポン放送が
徹底的にスポーツを掘り下げる新スポーツ番組が
「サタデー ショウアップスポーツ」です!

プロフィール

師岡正雄(もろおか・まさお)

1960年2月15日生まれ。東京都出身。
Jリーグの開幕、ジョホールバルの奇跡、
WBCの2度の優勝などエポックメイキングなシーンを多数実況。
豊かな声量と明朗な声色が魅力のスポーツアナウンサー。宴会大好き、焼酎大好き。
ダイエットのためジョギングにトライするも膝痛に悩まされている。

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